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暗黒時代の17歳

私の高校時代は暗黒だった。
理由はなにかと聞かれても
多分明確な回答ができない。

私は長女(下に弟)なもので
母親の育て方は厳格だった。

うちの長男が、私のことを毒親だと言っているけど
私の母の方がもっと毒親だと思っている。

中学まで、母の言うことを割ときいていたが
高校になると何故か反抗したくなる。
これを世間では反抗期という。

四角いスイカを作るように
中学までは四角いスイカでよかったかもしれないが
高校に入って少しずつ
これは本当の私ではないのかもしれないと思い始めた。

行きたくない高校ではあったが
高校1年はボーイフレンドがいたので
それなりに楽しくはあったけど
高校2年のとき、ボーイフレンドにふられた。

人生初の失恋に、3日間泣いた。
何もする気がおきず、学校に行かず。
こういうとき、起こしに来ない母親でありがたかった。
ふられた翌日にチェリーブランディを酒屋で購入した。

高校生なのでお酒の知識はないから
可愛い名前と色で決めた。

チェリーブランディを3日間飲んだ。
何も食べなかった。

4日目に、ようやく たかが失恋だと思えるようになり
1週間後に、あんな男いずれ見返してやると思うようになった。

10日後、社会人の男友達に誘われ
居酒屋に連れて行ってもらった

そこから先は坂道をころがるように
毎週 居酒屋やスナック、カラオケ
当然のようにタバコ

そして 不純異性交遊と始まった。

母はなんとなく気づいてただろうが
まさか 娘が不純異性交遊やら今でいうパパ活やら
今でいう援助交際やらしてたとは気づいていない。

あの頃の私は、たかが失恋で
人生初の暴挙に出た。

親が大切に育ててくれた大事な体を
アルコールとニコチンと馬鹿な男に捧げた。

門限は21時と決められていたので
学校が終わったら着替えて
18時には居酒屋、19時にはスナック
20時には男
そして21時に帰ってくる。
もうどうでもいいと思っていた。
早く死んじゃいたいとも思っていた。

高校2年になってそんな生活をしながら
進路についても悩んでいた。
音大に行って音楽の先生になりたいって
母にいったら
これも激高されて即却下。
将来に夢がなくなってしまった。

そしてまたさらに厭世的になる。
毎週図書館に通い、
厭世的な本ばかり読むようになる。

男と遊ぶのも疲れたので
次は、自分の部屋で酒を飲み
タバコを吸う。
ヘッドホンをつけて
大音量でロックを聞く。

そんな高校時代を送ったので
実家に戻り、
友人から、あの頃酒浸りだったよね
と笑われて

私も過去のことは気にしないし
すぎた事だと一緒に笑っているけど
高校時代と言えば人によっては
輝かしい青春時代を謳歌しているのだろうが
私には思い出したくもない暗黒時代。

だが、実家に帰ると思い出してしまう。
だから実家にはあまりいたくないんだ。
そのことを母は理解できない。

彼女は私がいずれ田舎に戻ってくると思っている。
多分戻らないだろうな。

私は今のまま 幸せでいたいから。

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