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社会人になって知ったこと

社会人になって知ったことは視野の広さにはかなりの個人差があるということ、みんながみんな自分がやったことに対して何かを返してくれるわけではないということ。


基本的に私の家族や友達はみんな私がしたことに返してくれる。例えば一緒にカレーをつくって食べるとして、私が野菜切るね~というと周りの人はじゃあお米洗うね~とか料理苦手だから机のセッティングするね~とか何かを返してくれる。でも社会にでるとそうではない人もいる。気がつけば最後まで私一人でカレーをつくりテーブルセットを終えると現れ食べ、片づけもせず消えていく人もいる。

なんだか例をカレーにしているせいでほのぼのとしてしまっているが、仕事の場合お金が発生している。食べただけの人と調理から片づけまでをすべてやった人が同じ金額をもらう。そんなことがあったりする。

そして、この振る舞いをわざとやっている人もいるが本当に素でやっている人も結構いる。人によって見えている範囲が違うのだ。めんどくさいからやらせよ~という考えの人もいるが、そもそもカレーをつくっていたことを知らなかったとかカレーをつくって食べるために必要な作業が理解できていなかったとかそういう人もいる。カレーをつくって食べるにしても片づけまでがセットと考える人もいれば食べて終わる人もいる。片づけの内容も食器を洗うところまでと考える人もいればコンロや机も綺麗にしてごみを捨てるところまでと考える人もいる。視野が広い人ほど気付くことが多くやることが多い。


これを社会にでたばかりの私は理解していなかった。他人がしない仕事を自分がすることになっている気がする、なんでこの人は働かないんだろう、としんどくなったこともあった。

当時の上司に相談すると、「他人より見える範囲が広いから他人が気づく前に全部やってしまう、そのせいで負担が多くなる。不出来な部分が気になるかもしれないが少しスピードを緩めてほしい。どうしても気づく人がずっと気づいてしまうから。このままだとどこにいってもしんどくなる」と言われた。その時は上司やねんからそこを権力でどうにか平等になるようにしてくれよとも思ったが、今は綺麗事を言わない正直な人だったと思う。おそらく上司が注意したとして、注意した内容に関しては改善されるかもしれないが仕事は一つではない。根本的な改善が見込めないからそう言ったのだと思う。


人の視野の広さはなかなか変わらない。なんでも気づく人がずっと気づいて気づかない人はずっと気づかない。そしてそれは年齢とは関係ない。年をとれば自然に身につくようなものではない。もちろん経験をつむことで見えるようになる世界もあるが、全員がそうやって自分の視野を広げて物事を考えたり成長しているわけではない。

社会にでるとなんだこいつと思う人に必ず出会うと思う。そういう人は変わらない。制度や仕組みに関して不満があるのであれば改善の余地があるが、他人の性格や人間性に対しての不満を解消することは難しい。関われば関わるほどこちらの精神状態が悪くなり体力も消費される。

他人を変えるより自分を変える、これは綺麗事のように聴こえるかもしれないし何故間違っている人が変わらないんだと思うこともあるかもしれない。たしかにそうなのだが、自分を楽にするための手段としてこの考え方を使ってほしい。できないことをできるようにすることは難しい。子供ならまだしももう成人済の大人だ。なんなら自分より年上の場合もある。自分の見方や振る舞いを変えることで自分を守る。気づかない人は言わないと気づかない。正直自分で全部やるよりいちいち伝えることのほうがストレスに感じる人もいると思う。ただ、やればやるほどそれが当たり前になり、本来他人が責任をもってやるべきこともこちらにまわってくるようになって負荷がかかることもある。そうなる前に自分で気づいて対応してもらうようこちらのスピードを緩めてみたり、分担してみたり、あえて声に出してお願いしてみたりする。気負いすぎず、人によって視野の広さも対応するスピードも違うということを覚えておくと少しだけ楽に過ごせるかもしれない。

それでももしどうしてもつらいとかここにいても意味がないと思うのであれば環境を変えてもいいと思う。私も2回ほど仕事を変えたが仕事を辞めて後悔したことは一度もない。自分のできることはやったがこれ以上はどうしようもないのであればもっと輝ける場所を探す。それでいいと思う。


その際にはもう一つ、他人は結局他人でしかないということも覚えておいた方がいい。仕事の愚痴を話すと安易に退職を提案してくる人もいると思うが、他人は退職の責任を取ってはくれない。自分でしっかり納得してから転職したり退職したりすることをおすすめする。大事な選択を他人任せにすると、うまくいかなかったときに自分のことも相手のことも恨むことになってしまう。そうならないためにも他人ではなく自分がどうかで考えることが大事だ。


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