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JTCにいて、ちょっと稀有なことを粛々とやっている変わり者…変革者な方へ ~JTC変人会をはじめます~

JTCとは、Japanese Traditional Company (日本の伝統的企業)の頭文字をとったものです。50年、100年、時にはそれ以上の長い歴史を持ち、何千人何万人という規模で会社を成長させてきた企業のことを指します。このような企業には共通の、後ろ向きな特徴がいくつかあり、時にそれは他社や個人事業主を踏みつけてしまう、ということで社会問題化していたりします。
その、後ろ向きな特徴の一つに、「いかなる新しい思想ややり方もいったん拒否る」「続いてきたものは変えられないと思い込む・思い込みたい」「自社あるいは自部門さえよければいい」「次の世代のことより、自分たちが逃げ切れればよい」といった、いわゆる旧態依然な組織の在りよう、というのがあります。
にも関わらずそれらの特徴にやんわりと抗いながら、自社事業への誇りも失わず、少しずつでも変革を起こそうと企業の片隅で粛々と頑張っている人がいます。そんな人たちのことを、私は心からの尊敬を込めて、JTCにおける変人と呼びたいと思います。
JTCと呼ばれる各企業の片隅にいる、JTC変人な方々をつなぎたい。そんな場を「JTC変人会」として作ることにしました。この記事では、「JTC変人会」初回開催に先立ち、どんな場を、どんな人たちと作りたいか、といったことを中心に表現しています。


JTC変人会を始めたいと思ったきっかけ・経緯

社内初の新しいミッションを始めるとき、ほんの小さなチームで始めるし(ときにはチームもなくたった一人だったり涙)、理解者も指導者もいないので本当に孤独です。私自身も稀有なミッションを持ち(今もそのさなかにいますが)仲間が少なく孤独を感じました。社内の経験者がいないなら社外にロールモデルを探すしかありません
私自身の経験から、
「共通の課題感・文脈を持つ社外の人々と会話できると、自社の施策をいち早く客観視できる」
「自社の経験を共有すると、実践的なフィードバックを得られる」
ということがありました。その前提として「利害関係がない人たちと共通項で話せると心理的安全性が保たれる」ということが言えるなとも思います。

一見面白おかしく先進的なことをやっていても、さまざまな障壁が次々と現れて、八方ふさがりになることもあります。そんな障壁を乗り越えるときにこそ、越境が必要。
同じ境遇の仲間と話すことで自分のもやもやに共感してもらい、客観視するところから始め、他人の経験を借りて次の一手を決める。楽しんで挑戦していてもときに孤独でもあるので、そういう場が必要なのではないかと思いました。

JTC変人会を始める元となった体験

ちょっと話が変わりますが、JTC変人会をやってみようと思えた原体験についてもお話したいと思います。

JTCと呼ばれる企業では、下記のような経営課題を挙げているケースがあるかと思います。
女性活躍推進、管理職のリーダーシップ、自立的なキャリア作り、心理的安全性の高い組織作り、そして従業員エンゲージメント向上・・・etc
ある時、社員の多くは言いたいことをほとんど言えずにいるという事実を目の当たりした私と同僚は「社内スナック」をはじめます。そこに来たお客さま(つまり社員)が体験したことが、先に挙げた経営課題と関連するようなことばかりでした。

  • 子育て社員からその実態を聞けたので、同じく子育てをする部下とちゃんと話すことができた

  • うちの会社にもいろんな面白い人がいると分かって楽しかった

  • 他部署の仕事を知ることができてよかった

  • ロールモデルに出会えた

  • ネットワーキングの楽しさを知ったので社内外の勉強会参加を決めた

  • 妻をほめるきっかけをもらえて、長い冷戦状態を解除できた

利害関係のない場を作り、話題の発散や単なる愚痴に終わらぬよう適宜コントロールをすることで、参加者はそれぞれ前向きな出口を見つけることができる。そういった場での体験の積み重ねは、社員一人一人の背中を押したり行動変容を促し、ひいては経営層が目指す、組織風土醸成や従業員エンゲージメント向上にうまく寄与するのではないか、という実感を持ったのです。

実はこの「社内スナック」のお話を、イベント「 CMC_Meetup名古屋 Vol.6」(イベントサイトやレポートは後述!) でさせて頂きましたところ、JTCな方々には刺さったようで、たくさん声を掛けて頂きました。場作りの重要性を感じている企業は多いのかもしれません。

CMC_Meetup名古屋はJTC流コミュニティの活かし方をテーマに開催。そこで5分間スピーチ!
講演タイトル「JTCで社内スナックを開いてみたら」のスライドより

JTC変人会を利害関係のない場としてオープンし、日ごろの挑戦にまつわる様々な障壁・会社や組織の問題点(不満やもやもや)もいったん言葉にしてお互い共感する。そこから次の一手・次の一歩の話ができればいいのではないかと思っています。そうすることで着実に所属会社における成果に向かえるのではないかと思います。

どんな人と、どんな場を作りたいか

私はすでに何人かのJTC変人の方を知っています。この方々は社内外で様々な挑戦をしており、その内容についてはイベントのライトニングトーク(LTと呼んだりします)という、5分程度のショートスピーチなどで知ることができます。しかし本当に聞くべきことは、やりきって作り上げた成果の手前にあった、社内の逆風や仲間作りの難しさ、上層部とのコミュニケーションの難しさ・・・それらをどう受け止めて乗り越えたか、という話ではないかと思います。つまり・・・

  • 挑戦したことは何か(どんなことを狙っているのか)

  • 挑戦して成し得たことの裏に、どんなトラップ・逆風が存在したか

  • それらをどう受け止めて、乗り越えた(かわした?)のか

  • 今現在挑戦(苦戦)していることは何か

これらのことを、JTC変人の方から、同じくJTC変人である私が引き出し、JTC変人の参加者と分かち合う、という場にしてみたいと思います。そうすることによって・・・

  • 参加者は(もしかするとスピーカも?)現場の泥臭い現状に共感する

  • 今自分が抱えている課題は意味があるものだと実感できる

  • もやもやする現状・会社組織や制度への不満を言語化して成仏させる

  • 一歩を踏み出そうという気持ちになれる

  • 他社の経験から新たなアイデアを見出せる(そのきっかけを得る)

・・・こんな状態☝にみんなでなっていけたらいいなと思っています。
課題も愚痴も、まず「言語化する」「共感する」「受け止める」ということから始めないと、キラキラした他社の施策だけが宙に浮いてしまい、次の一歩をいつまでも踏みだせないのではないか。JTC変人会に参加したことで、担当している社内施策を一歩一歩前進させ、所属会社にちゃんと貢献できた!というふうになったらいいなと思います。
「こんな意識でやってみよう」「まずは○○○から始めてみよう」・・・やってみたけどどうもしっくりいかない、なんだかんだ横やりが入る・・・そういう状況も言葉にして、原因や対策を外のモノサシと共に考えてみるというのはいかがでしょうか?

グランドルール

JTC変人会をはじめるにあたって、グランドルールを考えてみました。

  1. 参加資格:JTCの社員なら誰でも・・・というわけではありません。JTCにおいて、新しい試みに孤軍奮闘している方。ご自身でそう思える方に参加していただきたい。今の所属会社におおむね満足し日々の業務を行い、わりと安定的に会社生活を送られている方は対象にはならないかなと思っています。

  2. 「会社のこういうところがダメよね」等言ってもOK。しかし、それで終わらずに「何故それが起きるのか」「何がそうさせるのか」等を考えてみてその現象を受け止めてみる。それを一人ではなく参加者と一緒にやりましょう。

  3. SNSなどでの会社名の公開は、原則しないこととします。公開OKという会社があった場合はその会社名に限り公開OKに。

JTC変人会への参加方法

まずは主催者である私が参加している、いくつかのコミュニティのメンバや、友人知人などに直接ご案内をし、参加を募る形をとらせていただいています。(どこからか、いつの間にかお誘いが届いているかも・・・!?) 
XなどSNSによるご案内をするかどうかについては、今後検討していきます。

終わりに・・・

2024年2月20日時点、JTC変人会はこれから始める会なので、始めてみていろいろなことが見えてくると思います。

  • 参加者の発言・発信の内容や量

  • 緊張感と安心感のバランス

  • アジェンダや時間配分(スピーカや参加者にとって心地よいか)

  • 開催する間隔(JTCなメンバが負担になりにくい間隔とは・・・)

今思いつくのはこんな感じですが、ほかにもありそうです。
作りながら対話しながら、アップデートをしていきたいと思います。

前述の、CMC_Meetup名古屋 vol.6のイベント概要はこちらを☟

イベント当日の様子については、あつみさんがイベント終了直後にアップして下さった(驚)、爆速レポートをぜひご覧ください!☟

最後までお読み頂き、ありがとうございました!