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はじめての「取材・記事作成ワークショップ」体験記

取材・記事作成ワークショップとはなんぞや?

このイベントは、私が参加しているオンラインサロン、
編集女子が"私らしく生きるため"のライティング作戦会議」の企画です。
Webメディア「灯台もと暮らし」の編集長、佐野さんを筆頭に、約50人ほどのメンバーが在籍するサロン。今回はその中の10人が参加しました。
※このオンラインサロンの詳細はまた別の機会にでも。

この企画の趣旨を簡単に言うと、

・Webメディアの取材に立ち会うことで、取材のノウハウを身につける
・自分も取材している気持ちで感じ取り、記事を作成する
・複数人が同じ対象の記事を書き、見比べて表現の幅を楽しむ

こんな感じでしょうか。

ライターは個人で動くことが多いと思うので、
こういった機会はなかなかないのではないでしょうか?

こんな珍しくて面白い企画、私が乗らないわけがありません。

いざ参らん!

今回の取材先は神奈川県は横浜市、本牧にある「豆松カフェ」さん。

「本日貸切」という文字ににんまり。
10名の参加者だけでの貸切状態でした。

このお家、なんと築80年の古民家なんです。
こんな素敵なお庭のあるカフェ、そうそうありません…!
だからこその取材、です。

今回のワークショップの流れはこんな感じ。

・入店〜挨拶
・着席(参加者自己紹介)
・昼食(カメラ講義あり)
・取材講義
・取材(約70分)
・記念撮影
・退店

ワークショップと言いつつ、この取材は、
Webメディア「灯台もと暮らし」の取材本番なのです。

最初から最後まで本番のワークショップも珍しい。
それがいいところですね。

■始める前のご挨拶「撮ってもいいですか?」

今回、取材だけでなくワークショップの開催も快諾してくださった豆松カフェさん。
始める前には、感謝の意を込めたご挨拶を。

そして、カメラで撮ってはいけないものがないかを確認します。

今回は取材の前に昼食だったのですが、
そのご飯を撮るにしろ、内観を撮るにしろ、
撮られてはいけないものがないかを確認するのが礼儀なのですね。

■まずは昼食。でも食べるだけじゃない!

こちらが昼食。なんと…お美しい!
お腹の空いていた私はすぐにでもがっつきそうになります。

でも、いかんいかん。

これはカフェの取材なのです。

まずはどうやって作られているのか?何でつくられているのか?
作り手のこだわりを引き出します。
つまり、料理が出された時点で取材が始まっていると言っても過言ではない。

だって、この見栄えですよ。
これ何?どうやって作ってんの?って気になりますよね。

それを知れば、食ももっと面白くなります。

そして大事なのが、写真、ですね。
ご飯を美味しく見せるのには、このWeb上では写真しかないのです。

いくら文字で
「このアッツアツのからあげがとってもジューシーで肉汁が…」
と言っても、伝わりにくいってもんです。

ここでカメラ講義が入ります。

流行りの真俯瞰写真。

斜めから。

無駄なものが入らないように周りを片付けつつ、
綺麗に見えるようにモノの角度を微調整しつつ。

時にはお店の人に許可を取って、椅子に立って撮ることも。

食事を撮るときは、自然光がベストだそうです。
なので、お盆ごと自然光の差し込む廊下まで持っていって撮ったりしていました。
室内で撮る時は、室内光の黄色を緩和させるようにフラッシュを間接的に当てるのだとか。

取材の時は特に、たくさん写真を撮るそうです。
「あーあんな写真欲しかった…」
「うわ、これブレてて使えない…」
ということがないように。

もう一度撮りに行くのは難しいですもんね。

■ターゲットは何?

今回は参加者10人での取材ですが、
それぞれ何に焦点を当てるのか。
それによって出来上がる記事が大きく異なってきます。

人?場所?料理?イベント?

私のこの記事は「イベント」がターゲットなのです。

人だったら、豆松カフェの渡辺さんの想い。
場所だったら、古民家の歴史
料理だったら、素材の話。

などなど。
こうやって書いただけでも全然違うものができそうです。
タイトルだけで何をターゲットにしているのかが分かるようにする、というのも大事になってきますね。

■取材開始!まずは自分の話を。

いよいよ取材開始。
取材ということは、相手のことをいろいろ聞いていくわけですが、
知りもしない人からいろいろ聞かれても、嫌ですよね?

だからまずは自分の話をするのです。

自分は何をしている人なのか、
自分は何を目的にここにいるのか。

などなど。
自分のことを話してくれた方が、相手も話しやすくなります。
その方が、いいお話を聞けそうですよね。

ほらすぐにこの笑顔です。

この時に、掲載媒体のフライヤーがあるとなおGood。

口で説明するよりもイメージしやすいですもんね。

ちなみにPCはほとんど使わないそうです。
確かに、話しているのに相手の目線がPCの画面だと、本当に聞いてくれているの?って気になりますもんね。
だからその代わりに、ボイスレコーダーを回しておきます。

■ここで取材前の裏バナシ

ここで取り出したのが、取材依頼書

今回私達受講生は書いておりませんが、
事前に豆松カフェさんにお送りしていたようです。

簡単に言うと、取材の目的や質問例、掲載に関わる諸連絡など、
取材を受ける側が安心できるような情報を提供するものです。

この中で、過去の参考記事も載せることによって、実際に取材された結果、どのような完成イメージになるのかを伝えることもできます。

ここも大切なコミュニケーションですね。

■取材の中身。自分だったら何を聞く?

ここから、編集部からの質問が始まります。

人によってはガチガチに質問内容を決めていく方もいるそうですが、
編集長の佐野さんはあまり質問内容を決めないのだそうです。

その自然な感じが、取材というよりもカフェでお話しているような滑らかさを生んでいました。

ここで佐野さんが考えて欲しいといったのは、次のことでした。

「自分だったら何を聞くか」
「インタビュアーがなぜそれを聞いたのか」

それを考えられることが、取材を滑らかに進める秘訣なのかも?

すごいんです。話題がぽんぽん出てきて、
創業前から創業に至るまでの話、カフェ経営に掛ける想いや料理の話、趣味の話から今後の話まで。

それらがすべて繋がっていて、物語のように聞こえる。
こんな取材気持ちいいだろうなぁ…!

インタビューの方法も媒体やテーマによって異なるようです。

「こんな記事書きたい!」って決めずに聞く場合や、
最初にゴールを決めて書く場合。
後者の場合は、期待以上の話題が出た時にだけ、構成を組み替えるそうです。

■取材終了!でもまだ終わらない取材。

遠足は家に帰るまで、と言いますけれども、
取材もインタビューが終われば終わり、ではありません。

・お礼の連絡
・データ保存(音声、写真)
・文字起こし
・記事作成
・編集
・レビュー(取材先)
・修正
・再レビュー(取材先)
・公開

たくさんありますね…。

でもどれだけ忙しくても、帰ってから真っ先にお礼のメールを送ることを大切にしているそうです。
取材を受けた側もその方が嬉しいはず。

その後は、実際の執筆に必要な作業。

録音を聞き返しながら、テンションがあがった話題や、よく出るワードを拾いあげてマークしておき、記事の作成に役立てているそうです。

灯台もと暮らしは人に焦点を当てたメディアだからこそ、これが大切なんですね。

記事が出来たら、公開する前に取材先にお見せします。
事実を書いていたとしても、不本意な表現があればそれだけでアウトです。もちろんそんなことはなかったとしても、強調したいポイントがずれていないか、確認することは大切ですね。

そうやって初めて、やっと完成するそうです。

■ワークショップのその後

ワークショップは1日でしたが、まだ終わっていません。

・自分も取材している気持ちで感じ取り、記事を作成する
・複数人が同じ対象の記事を書き、見比べて表現の幅を楽しむ

まだ残っていますよね。
ということで、今私は記事を書いているのです。
もちろん義務感というわけではありませんが(笑)

こうやって私が書いている他にも、別の方が書いているはずです。
そうした人たちの記事を読み、表現の幅を楽しむというのが、まだまだ残っているのです!

1杯で3度美味しい!

さてさて、ワークショップ体験記は以上でございます。
またきっと面白いイベントのある編集女子のオンラインサロン。また何かあれば書こうと思います。


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