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多様な本と人とでつくる本屋づくりは、自分らしいよりよい生き方を探す旅


こんにちは。センイチブックス管理人です。私たちには、「本が身近になる本屋、もっと本を好きになる本屋でありたい」という想いがあります。

センイチブックスは「日常の外側のある冒険を日常の中に」取り込んでゆく本屋です。その冒険は、本や本屋活動によって得られる、想像/創造の楽しさ、新しい視点、違った価値観に出会う旅。
「本に出会う、本屋をする、本をもっと好きになる」循環に一人でも多くの人が関わり「多様な本と人と共に、自分らしい、よりよい生き方を探す」
これが私たちの活動理念です。

 
2022年3月から、100人の小書店主さん(棚主)とお客さまとで「つくって行く」新しい形の書店に挑戦しています。
まちの本屋さんで本を買ったことがある、誰かに本をおススメしたことがある、というあなたは、もう、私たちの本屋づくりの仲間です。
本離れや、本が売れなくなったと言われ、まちの本屋が次々と消えている中で、何でこんなことをし出したのか、ということから少しお話させて下さい。

確かに、情報ならネットで検索できますし、本を買うことも指1本で事足りてしまいます。それでも、まちに本屋は必要だと思うのです。
心の奥底で大事にしていることは、だいたい幼い頃の原体験にあったりします。そこには本が一緒ではなかったですか?

 私は、休日に家族で出かけることを楽しみにしていたごく普通の子どもでした。「何か買ってあげるよ。」という母の言葉に「やった!」と心の中でブイサイン。本当は新しいお洋服が欲しいけれど高いかも知れない、お菓子も食べたいけれど食べたらそれっきり、本ならダメと言われまい、と「じゃあ、本でいい?」と答えるのでした。本屋さんに入ると、どれにしよう?それはもう熱心に選びました。レジではワクワクが最高頂、早くお家に帰ってページをめくりたい。私は、本気で魔法が使えると信じていましたし、公園でのかくれんぼでは、ウサギが現れて大きな穴に滑り込んでしまったらどうしよう、と探したりもしていました。

本は、共感や冒険心や知的好奇心を満たしてくれたり、現実の一歩外にある世界へ連れ出してくれる良き友のような存在。そして、選ぶ時の少し背伸びするような緊張感、手に取った時のワクワク感、指先に残る紙の感触、印刷の香り等、本を取り囲む一連の出来事も含め、私たちに「心に触れる体験」を与えてくれる。一つずつ積み重ねるようにして日常や記憶の中に生きています。

また、人生の岐路に立ったり、悩みから抜け出せず自分ではどうしようもない時、本の中の言葉に助けられたり、指針を得て前を向けるようになったり、大切な局面では誰しも本が傍らにあったと思うのです。
そして、本と共に過ごすことは、考える時間を与えてくれる。情報が溢れかえりつい思考が引っ張られてしまう忙しい現代で、見過ごしてしまっていること、ただ何となく済ましていることもたくさんあると思います。

考える力を養うことは、生き抜く力になる。自分らしいより良い生き方を考えることは、楽しいことです。多様な本と多様な人とつくる本屋づくりの中に、その答えがあるのではないか、とも思うのです。
だから、本屋さんをやってみよう、一人では難しいけれど、多くの人とつくって行けば実現できるかもしれない、むしろ、多くの人とつくって行く本屋ならそれが実現できる、と思ったのです。

 人やまちを豊かにしてくれる本屋さんが、100人の本好きがセレクトして販売するシェア型書店だったらどうなるか、想像してみて下さい。
だれかにとっての特別な本、推し本たちが詰め込まれた宝箱のような小さなひと箱が、100個集合した書店です。
一般の書店にはない、ここでしかない本との出会いや、世界観がきっとあります。お客さんは「○○の△さんの本屋さんから買ったよ!」と、つい話したくなりそうですよね。

このまちに住む(多くの)人が、自分の生き方や価値観と深く結びついた本を推す、それを他の誰かが受け取る。知的で文化的な繋がりのはじまりです
そして、人が本を介す度に見えない糸で繋がって、その糸を手繰り寄せてみたくなったり、想像してみたり、センイチブックスは本を介して人の心が通い合う本屋さんなのです。

2階にあるので少し入りにくいと感じるかも知れませんが、その先には無限の可能性が広がっています。
この記事を目にしたあなたは、すでに本屋づくりへの第一歩を踏み出している仲間です。

さぁ、一緒に冒険の旅へ出発しましょう!


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