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パン友ができた? そして仕切り直しのときがきた?①

いつもの通院日。

今回は、7時半ごろから14時くらいまでの拘束予定。

お昼ご飯を、どうしようかなあ。

通院後に立ち寄ること3回。
3回とも、すでに売り切れで閉店。
そんな病院近くのパン屋さんに、今回は、朝からトライしてみた。

午前の診察予約時間から逆算すると、8時半の開店と同時に入店すれば、十分に間に合うはず。
3回もふられているんやから、1回くらいは思いを成就させたいやん。

少し早いけど・・・と思いつつ、10分前にお店の前に到着。
すでに、お一人並んでおられる。
おそるおそる声をかけると、やはり開店を待っているのだとおっしゃる。
とてもお上品な、美しい女性である。
パンを並んで買うなんて、とてもそんな風には見えない。

が、話してみると、まあ、パンへの思いが熱い方だった。。
私と同じ病院にかかられていて、毎回、ご褒美として、ここのパンを購入されているそうな。
その方の話によると、10時半過ぎで、もう2.3個しか残っていないらしく、私のように、治療後の14時ごろにパン屋を訪れるなんて、まったくお話にならないらしい。

「14時?そんな、もう、無理ムリ。」

と、上品な声のトーンでおっしゃる。

そして、
どんな種類のパンがあるのか、
どんなパンがおすすめなのか、
店主はどんな方なのか、
短時間なのに、たくさんの情報を教えて下さった。
ロールスクリーンの隙間から、店内を覗き込むようにすすめてもくださる。
わざわざ、自分が立っていた場所を譲ってまで、わたしに店内をのぞかせて下さる。
上品な女性と覗き。
全然似合わない。
なのに、今回は、しっくりとくる。
もちろんガン見で覗き込んだ。

気が付くと、私たちの後ろにも、列ができていた。
おそるべし、このパン屋さん。
こんなにも、目立たない場所で、ひっそりとたたずんでいるのに、
知っている人は、知っているんや。

そんな私たちを見かねてか、少し早めに、店主がお店を開けてくれた。

上品な彼女はもちろん、わたしの後ろの方々も、さささっと店に入り、お目当てのものを、つぎつぎとトレイに乗せてく。

迷っているのは、わたしだけ。
そう。
素人はわたしだけ。

サンドイッチの種類の多さに、おののいていると、もうすでにレジをしてもらっている最中の上品な彼女が、わざわざレジ前を離れて、わたしのそばにきてくれ、
「このチキンがおすすめなの。」
と教えて下さる。

そういえば、入店と同時に、トングでパンをはさみながら、わたしの方にくるっと振り向いて
「このオレンジクリームパンが、すごく美味しいんです。」
とも、教えて下さった。

その彼女は、もちろん、迷うことなくパンを選び、一番にレジでお会計をしてもらっていた。

初心者の私は、当然列の一番最後になる。
でも、オレンジクリームパンも、チキンのサンドイッチも、どちらもちゃんと買った。
ふだんは、クリームパンなんて買うことはないんやけど、今回は迷いなく、さっとトングでつかまえた。
だって、パン友のおすすめやで。
こんなにも、熱く力強いおすすめを断るわけにはいかない。

その後、病院に向かうと、そのパン友にばったり。
大きな病院なのに、よくも再会できたものやわ。
やっぱり、パン友やな。
むこうは、どう思ってるかしらんけど、わたしにとっては、パン友。
なんだか、治療前から元気が出たわ。

その後、さらに元気がでたこの日であった。

長くなったので、part2に続かせてもらいます。






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