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朝トースト 昼トースト 夜トースト

パンが大好きである。

特に、噛み応えのあるものが好きである。

全粒粉だったり、ライ麦だったり、穀物の風味があると、なおよい。

トーストも、ふわふわ小麦風味よりも、シンプルパンドミー系やカンパーニュが好み。

ただ悲しいことに、小麦を食べ過ぎると、お腹の調子が怪しくなる。

長年、気が付かないふりをしてきたけど、どうやらそれはそうらしい。

だからといって、グルテンフリーなんてことはできない。
こんなにも好きなものを食べないなんて、ありえへん。

もうすでに、油ものや、お刺身などの生ものや、かき氷など冷たい温度攻撃激しめのものなど、食べられなくなったものがいっぱい。

このうえ、パンもあかんなんて。
そんな殺生な。
それは、あかん。
これは、ほんまになんとかしたい。

そこで、パンを食べるために、思いついたのが2つのこと。
①まずは、パンを食べる前に、お腹の状態を最良に整えること。
そして、そのタイミングを逃さない。

②もう一つは、覚悟を決めること。
万一、これでお腹の調子を崩しても本望やと、自分に言い聞かせる。
翌日の予定を確認して、対策がうてることを確認する。
我が人生に一片の悔いなし
と、つぶやいてみる。


以上、この2つを行ったうえで、気合をいれてパン食に挑むのだ。

そんな日が、先日訪れた。

朝から、久しぶりにトースターを起動させる。
焼き加減を失敗したくないので、トースターの前で仁王立ち。
そして、できあがったトーストに、バターと砂糖とシナモンをかける。
かけるやいなや、アツアツの状態のものにかぶりつく。
1秒でも遅くなると、それだけ冷めてしまう。
それは、我慢ならん。
ただただ、無心にかぶりつき、そして、噛みしめる。
至福や~~~~。


その後も、お腹は元気。
なんといっても、万全の体調でのぞんでるんやから。
よしっ。


そして、昼である。
週末の冷蔵庫には、めぼしいものはない。
そして、家にはわたし1人である。
もう、これはしょうがない。
おきて破りの、トースト重ね。
目玉焼きを焼いて、トーストをほんのりバターでいただく。
トースト重ねなんて、ほんまはあかんけど、
でも、しょうがないねん。
食べるものがないねん。
自分の昼ご飯のために、買い物に行くのもなんやし。
しょうがないねん。
栄養価的にも、どうかとは思うけど。
まっ、夜に野菜をたくさん摂ることにして。
なっ。
トーストの焼き加減は、朝よりも完璧に近づいている。
至福~~~~~。



で、夕食である。
夕食前に一緒に買い物に行こうと夫を待っていたら、どこぞで美味しいランチを食べてきた夫が帰宅。
「腹ぱんで、夕食はいらんわ~。でも、トーストだけ食べたい~~。」
とか言う。
「腹ぱんやったら、トーストもいらんやろ。」
そう言うと、
なんでも、朝食の時の私のシナモントーストが、めちゃくちゃ美味しそうやったらしく、どうしても食べたいんやそうな。
腹ぱんでも。
目を閉じてうっとりしながら、集中してトーストを味わう私に、一口ちょうだいなんて、とても言えなかったらしい。
そんな私のお向かいで、悶々としながら納豆ご飯を食べてたと言うのだ。
そんなん知らんし。
でも、まあしゃあない。
シナモントーストを焼いたろ。
焼き加減は失敗して欲しくないから、わたしがまた金剛力士像になって
トースターを見張らせてもらうわ。
そして、朝食の時に
一口ちょうだい
なんてしょうもないことを私に言わなかったごほうびに、砂糖は多めにしといてあげる。
夕食が、トーストと珈琲だけでいいなんて、楽でいいわ~~。

で、私の夕食である。
冷蔵庫を探索すると、ほうれん草があるのを発見。
腹ぱんの夫は、買い物に行くのもしぶってるから、
これでまかなうしかない。
ほうれん草をとりだして、かるくソテーにする。
塩コショーのシンプルな味付けに、たまごを加える。
(昼に続いて、また、たまご・・・。)
山盛りほうれん草ソテー。
おいしい~~。

そして、そして、昼に続いて、また、トースト。
夫の分を焼いた後に、その香りに負けて、自分の分も焼いてしまった。
今度は、バターもつけずに、そのまんま。
そして、ほうれん草ソテーと一緒に食す。
焼き加減は、もう完璧である。
至福~~~~。


結局、三食ともトーストにしてしまった。
翌日のお腹のことを考えると、もうすでに痛くなってきた感じがしないでもないが、
でも、今日はしゃあない。
だって、週末やもん。
冷蔵庫がスカスカやもん。
夫が腹ぱんやもん。
トーストの香りハラスメントに勝てるわけがないんやもん。

明日からの食事は、野菜とタンパク質に、とにかく気を付ける。
気を付けるわ。
ほんま。
でも、なんか幸せやったなあ。

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