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島根県大田市の公共ホール「サンレディ大田」の廃止案について。

「大田の文化芸術を考える会」が主催する【春まちコンサート】へ伺いました。

この催しは、公共ホール「サンレディ大田」の廃止案に反対する市民が中心となって開催され、市内からダンス、オペラ、吹奏楽、ポップス、舞踊や長唄小唄、朗読、など様々なジャンルの団体が出演。
どの団体も地域の特色が色濃く反映され、素晴らしいパフォーマンスでした。

私が代表を務めるイワミアーツプロジェクトの委員でもある大畑和樹さん、そして、イワミアーツプロジェクト2022に東京からお招きして、道の駅【ごいせ仁摩】イベントステージで演奏して頂いたり、ワークショップを開催して頂いた、打楽器奏者のジャイアン谷口さん(&フレンズの皆様)など、関わり深い方々が多数出演されていました。

今回のポスター

このサンレディ大田のホールは築30年ほどで、まだまだ十分に稼働できるホールでありながら、近く災害用備蓄倉庫になる予定だそうです。

しかしながら、このホールはキャパシティも500人程度で、どの席からも舞台が見やすく、さらに可動式の客席のため、座席を収納してフルフラットにもすることも可能です。
これにより、様々な催し物に適応できます。

災害備蓄倉庫にするなんて、本当にもったいないことです。

搬入口は下手側にあります。

搬入口も出し入れしやすそうですし、駐車場も十分にあります。
天井を見ると、よく手入れが行き届いているため美しい状態で維持されていますし、ロビーからの動線も良く、エレベーターも完備されているためバリアフリー設備もしっかりしています。

天井の様子
参加団体の皆さん

文化は人間が人間らしく生きるために

必要不可欠



今回の事に限らず、経費削減等を理由として、まず先に切り捨てられるのが、生きる上で重要ではないと思われがちな文化芸術です。

しかし、人が人として生きるためには、文化芸術無しには生きられない、ましてや、繁栄できないはずです。

文化庁の文化審議会でも以下のように述べられています。

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社会の急激な変化が進む中で,人々が心豊かに生きる社会を築いていくためには,一人一人が文化について考え,文化を大切にする心を持つことが重要です。

文化は,人間が人間らしく生きるために極めて重要であり,人間相互の連帯感を生み出し,共に生きる社会の基盤を形成するものです。

また,より質の高い経済活動を実現するとともに,科学技術や情報化の進展が,人類の真の発展に貢献するものとなるよう支えるものです。

さらに,世界の多様性を維持し,世界平和の礎となります。

このような文化の果たす機能や役割にかんがみ,社会のあらゆる分野や人々の日常生活において,その行動規範や判断基準として「文化」を念頭に置いて振る舞うような社会,言わば「文化を大切にする社会」を構築することが必要です。

そのためには,一人一人が文化を大切にする心を持つとともに,国や地方公共団体などの行政機関においては,文化を機軸にして施策が展開される必要があり,また,企業も社会の一員として,文化の価値を追求して行動することが求められます。
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まだ使えるホールを倉庫にするなどと言う、文化芸術を蔑ろにするような政策は繁栄を諦め、今ある人口に合わせて縮小させ、ゆっくりと消滅に向かっているようにしか思えません。未来が見えません。

大田市の地域活性化には、文化芸術を育むホールを無くしてはいけません。

これは大田市だけでなく、島根県全体にも言えることです。

人間が人間らしく、心豊であれば、地域は自然と活性化します。暮らしは貧しくても、心まで貧しくしてはいけません。

街の衰退は、目に見えない人の精神、心から始まります。

世界で最も読まれている小説の一つ、サン=テグジュペリの【星の王子さま】でも記されています。
「1番大切なものは目には見えない」と。

大田市民だけでなく、島根県民の、目には見えない大切な心を育むために、微力ながら、私も尽力したいと思います。

#地域振興
#過疎化
#島根県
#大田市
#文化振興

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