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KPIに囚われる

□KPIって設定していますか?


 おそらく多くの人が個人やチームにKPIが設定されていると思います。私自身も約10年前くらいから、自身やチームの目標設定または評価の為にKPIを設定することが多かったです。
 KPIが何か?ということになると

組織の目標達成の度合いを定義する補助となる計量基準群である。KPI はビジネスインテリジェンスにおいて、現在のビジネスの状態を示すものとして使われ、今後の対応策でどうなるかを予測するのに使われる。*wikipediaより引用

となりますが、KPIが独り歩きしていることってありませんか?自分としては、自分の業務の定量的・客観的な評価基準としてKPIを設定することは合理的と思っていますが、”ちょっとその運用違うよな~”と思うことがあります。私も本質的なところでの【KPI】を分かっている訳ではありませんし、何が正解を明確に言える訳ではありませんが、私なりに違和感を感じた経験を挙げてみます。

□これまで経験したKPIの問題

①KPIが個人の実績をアピールする手段になっている
 例えば、"KPIとしては月間のWEBセッション数が〇〇で、それを120%達成しました。"”今月の強化商品〇〇を、○○点販売しました”とか。
 個人としての評価の為に実績は重要ですが、KPIはあくまで目標達成を目指す中でのチェックポイントだと思っており、それを達成すること自体が良い悪いではないと思います。達成すること自体が悪いことではありませんが、WEBのセッション数だけを重視したら、まったく関係性のないユーザーを流入させたとしても数字上は良く見えてしまいますし、強化商品だけの販売数を上げても、お店自体の予算が達成できないと意味ないですよね。
②KPIが共有されていない、他から見られない
 各々のKPIが共有されずに、その個人や部署中だけに納まっていることもよくあります。部署間で相反するKPIが設定されていることなんかもありました。小売り業態で長く仕事をしてきたので、最終的な目標は【売上】になることが多く、その組織に所属するほとんどの人の最終目標は同じものなのに、部署ごとの【部分最適】ばかりで、【全体最適】になっていないこともよくあるのではないかと思っています。
 それと、皆がオープンに見れる数字ではない、月次でしかまとめられていないとかもあります。デイリーで見れて、しかもオープンじゃないと意味ないのでは?と思います。
 
③そもそもKPIが”重要業績評価指標"になっていない
 意味の通り、KPIは”業績評価につながる重要な指標”であるはずですが、それが実際は業績にあまりつながっていない指標だったりすることもあります。または、設定当初は重要だったとしても、状況の変化により変わってくるということもありますよね。短期間で変えてしまっては継続性がなくなってしまいますが、何が業績に関して重要な数値になるかってあとから気づくことも多いです。そんな時、ちゃんと修正していくことも重要ではないかと思います。

□まとめ

 自分なりに思うことは、
①みんなで検証しあえる客観的な指標にする
 →もちろん責任は持つべきですが、なぜその数値になったのか?(良くても悪くても)じゃあ、今後どういう戦略を取ればいいのか?をフラットに話せる環境の方が重要に思います。
②KPIを評価に結び付け過ぎない
 →目標や検証項目としては大事ですが、当事者だけの要因とも限らないですよね?その結果だけで判断してしまうと、責任や評価を負うことになる当事者は、委縮してしまったり”KPIだけ”に執着してしまうのではないかと思います。
③違ったら変える
 →違和感があったら変えたほうがいいですよね?それと、みんなの納得感も大事だと思います。
 
*自身の悩みを含めて書きました。KPIを用いて組織をマネジメントするって言うだけなら簡単ですが、その運用方法にこそ力量が問われますね。