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おかんと印税

うちの母は僕の小説を30冊以上買っている。

僕は「もうええやろ?」と言うのだが、

「あんたに少しでも印税が入るように」と買うのをやめない。

やめさせられない。

涙を堪えて「その1300円直接くれてもええんやで?」と茶化す僕に、

「そんなん意味ない」と母は言う。

その意味はきっと海より深いのだろう。

感謝しかない。