川口俊和の気ままに執筆中

44歳で初めて書いた小説「コーヒーが冷めないうちに」がシリーズ累計125万部突破☕️ コ…

川口俊和の気ままに執筆中

44歳で初めて書いた小説「コーヒーが冷めないうちに」がシリーズ累計125万部突破☕️ コーヒー1杯が冷めきるまでの数分間だけ過去に戻れる不思議な喫茶店の物語📚2017年本屋大賞ノミネート🎉2018年有村架純さん主演で映画化🎬世界27ヵ国語に翻訳 🌏エビが大好きな関西人🦐

最近の記事

ネタバレ注意「竜とそばかすの姫」を勝手に深読みしてみた

ネタバレがありますので、まだ、この映画を見てない方、ネタバレがダメな方は読まないでいただけるとお互いのためかと思います。 まず、この物語の中で着目すべきは「なぜ鈴(ベル)はオフラインの現実世界で大好きな歌を歌おうとすると吐くようになってしまったのか?」という点だと思う。 この点を押さえて映画を見るとラストでモヤモヤすることはない(と僕は思う) まず、鈴が現実世界で歌を歌おうとすると吐いてしまう原因は母親の死であることは間違いない。では、鈴の心の中で何が起きているのか?

    • アイデアについて

      よくある質問でアイデアの出所とかテーマとかについて書きます。 Q: 『コーヒーが冷めないうちに』は、舞台脚本として生まれますが、そもそもこの話のアイデアが生まれたきっかけや思いとは何でしょうか。 A:「コーヒーが冷めないうちに」は元々、舞台の脚本として書い下ろしました。その当時、僕が演劇教室で教えていた12名の生徒さんが楽しめることを第一に考えて書きました。最初に決まったのはタイトルでした。コーヒーが冷めない間という短い間だけ過去に戻れる話にしようと思ったのはタイトルを決

      • 執筆あるある

        【小説執筆中】 ▶︎寝る前に最高のストーリー思いつくも眠気に負けてメモ取らず。翌朝一つも覚えてない。 ▶︎飲み会当日。執筆が順調に進みすぎて行くのを躊躇してしまう。 ▶︎〜した。〜だった。〜していた。が続いて心が折れる。 【映画化あるある】 ▶︎出演者に会った?と聞かれる。 【執筆格言】 ▶︎眠くなったら寝る。ゲームで気分転換は後悔しか残らない。 ▶︎ゲームへの集中力を執筆に活かせれば年間10冊は本出せる ▶︎明日書こうは馬鹿やろう 【海外翻訳あるある】

        • Clubhouse公開稽古用台本①

          午前2時過ぎ。移動手段のないあなたたちは真夜中にひとりの部屋で電話をしています。あなたたちは今日の昼間も会っていました。別れたのは終電間近。自宅に戻ってシャワーを浴びて、ベットに横になったAは、ふとスマートフォンを手に取ってBに電話をします。 A「図鑑」 B「え?」 A「絵じゃなくて、図鑑」 B「図鑑?」 A「そう、図鑑。魚図鑑」 B「図鑑がどうしたの?」 A「持ってるって言ってなかったっけ?」 B「言ったっけ?」 A「あれ?言ってなかったっけ?」 B「言

        ネタバレ注意「竜とそばかすの姫」を勝手に深読みしてみた

          命火

          高校生の杉山孝雄は生きることに失望していた。連日、テレビで流れる悲惨な事件。親が乳児を虐待し死に至らしめる。父親に性的被害を受ける娘。いじめを苦に自殺する生徒。 孝雄は「こんな世界終わってしまえばいいのに」とつぶやく。  そんなある日、孝雄の前に神と名乗る男がが現れた。男は「お前の願いを叶えてやりにきた」という。男がパチリと指を鳴らすと孝雄の頭の中で声がした。 「神様です。神様怒ってます。自分勝手なあなたたちに罰を与えます。この世界はあと一週間で滅びます。お疲れ様でした」  

          終わりの始まり

          善吉は毎日智恵子に怒鳴り散らしていた 歩くのが遅い、飯がまずい お前は気が利かない、のろまだ それでも智恵子はいつもニコニコしていた はいはい、と嬉しそうに答えるだけ そんな、ある日 智恵子は突然旅立った 善吉は、棺桶の中で静かに眠る智恵子に向かって呟いた 「悪いな ちゃんとありがとうって言ったことなかったな もう怒鳴ったりしねぇから、ゆっくり休め」 智恵子は今日も笑っている これからも、いつまでも 「ありがとよ」 「どういたしまして」

          おかんと印税

          うちの母は僕の小説を30冊以上買っている。 僕は「もうええやろ?」と言うのだが、 「あんたに少しでも印税が入るように」と買うのをやめない。 やめさせられない。 涙を堪えて「その1300円直接くれてもええんやで?」と茶化す僕に、 「そんなん意味ない」と母は言う。 その意味はきっと海より深いのだろう。 感謝しかない。

          僕が小説を書くときに気をつけていること⑤

          ほかの小説家さんがどのようにして小説を書いているのかはよく知らないのですが、僕は元々が舞台の脚本家だったので「コーヒーが冷めないウチに(発行部数85万部)」を初めて書いた時は物語が存在していて(元々は舞台だったので)、そしてセリフもありました。 つまり、ストーリーが結末まで決まっていたということです。 もし、ストーリーもなく小説を書き出していたら、僕はきっと最後まで書ききれなかったと思います。 だから、二作目「この嘘がばれないうちに(発行部数25万部)」を書いた時も慣れ

          僕が小説を書くときに気をつけていること⑤

          僕が小説を書くときに気をつけていること④

          名前。 登場人物の名前をとにかく印象的にしたいと考えている。一番悩んでいるかもしれないし、一番閃きに任せているところがある。 できるだけシンプルな苗字で、どこにでもいそうな名前。 「コーヒーが冷めないうちに」であれば、時田流、時田計、時田数、平井八絵、平井クミ、房木光一、高竹奈々など 声に出してみて耳障りのいい名前を付けるようにしている。 それは僕が舞台演出出身だからだろう。舞台は耳で聞いて、すぐに覚えられる名前である必要がある。なにせ1時間半〜2時間で見終わってし

          僕が小説を書くときに気をつけていること④

          僕が小説を書くときにきをつけていること③

          いや、これは、なんというか、気をつけているけど、できてないというか ここに書くべきか迷ったのだけれども ここは未来の自分に対する戒めみたいな部分もあるので書いておこうと思う それは「毎日、少しでも、少しづつでもいいから書く」ということ これがね、簡単そうでなかなかできない 言い訳の余地もない 三作目の「思い出が消えないうちに」を書いた時だけ一日5ページ書くと決めて絶対無理だろうと思われた〆切に間に合ったことはあったが、大変な毎日だった それでも、せめて、一日2ペ

          僕が小説を書くときにきをつけていること③

          僕が小説を書くときに気をつけていること②

          時々、様々な職種の企業の方とお話をすることがある。 その時、専門的なカタカナ用語が僕にはさっぱりわからないことが多い。最初のうちはもちろん「〇〇って何ですか?」と聞けるのだが、二、三度続くと聞きにくくなる。 向こうも話しの腰を折られるだろうし、こちらもまた聞くのもなんとも気まずいし、小説家のくせにそんな事も知らないのか?と思われるのも嫌だ。 だから、なんとなく相槌を打ちながらわかる単語だけで話の大筋を理解しようとして必要以上に疲れてしまう。 だから、僕は小説を書くとき

          僕が小説を書くときに気をつけていること②

          僕が小説を書くときに気をつけていること①

          初めて書いた小説「コーヒーが冷めないうちに」が85万部、シリーズ累計で125万部を突破した。 ニュージーランドではイギリスUK版がブックランキング総合で2位、シンガポールでは「コーヒーが冷めないうちに」が総合1位、「この嘘がばれないうちに」が2位に入った。台湾では10万部を突破し、イギリス、イタリアでもたくさん売れている。 とはいえ、僕は小説家としてはまだまだ未熟で、読み返せば読み返すほど書き直したい箇所が沢山ある。 でも、一度、世に出してしまったものを直すのはフェアじ

          僕が小説を書くときに気をつけていること①

          アルバイトを続けていると必ず言われること

          漫画家になりたくて上京して 芝居を始めて就職するなんて考えたことなくて 借金で首が回らなくなって一週間に200円しか使えない生活をしたこともあった アルバイトもたくさんやった 特に飲食店はもともと手先が器用なものだから、すぐに仕事を覚えるし、誰よりも仕事が早い だから、長く続けていると必ず「社員になれ」と言われる すぐにエリアマネージャーになれると言われることもあった たしかに、舞台で演出や舞台監督をしていたので仕事を仕切ったり、教えたりするのは他の人に比べて抜

          アルバイトを続けていると必ず言われること

          スランプなんて当たり前

          小説家としてデビューして四年。スランプの無い日なんてなかった。 むしろ、小説に限らず25年続けてきた舞台の脚本の執筆だってスランプの連続だった。 舞台本番3日前までラストシーンが書けなくて、バイトの時間が迫り発狂しながら机に向かったこともある。 稽古に1ページしか持って行けなくて、出演者の冷たい視線(そういう風に見えてしまう)に耐えながら稽古をしたこともある。 スランプなんて繰り返しやってくるもんだ。 そして、そのスランプから脱せるのは、いつもひょんなことからだった

          スランプなんて当たり前

          第一印象が最悪だったものに限ってハマってしまうのはなぜ?

          小学校三年生の時、ある男の子が転校してきた。 ふてくされた顔で笑顔を見せないそいつは第一印象最悪だった。 しかも、クラスで決めていたルールも守らない。雑で口数も少ない。こいつとは友達になれない。当時の僕は子ども心にそう確信していた。 だが、ある日、彼が漫画家を目指しているという事を知る。 僕も鳥山明先生のDr.スランプアラレちゃんに影響されて漫画家になりたいと思っていた矢先である。 急激に距離が縮まった。 友達にはなれないと思っていたのに、いつの間にか親友と呼び合

          第一印象が最悪だったものに限ってハマってしまうのはなぜ?

          トイレで携帯いじる奴の脳天にカカト落としを食らわせたい

          公衆トイレで携帯いじる奴マジでやめてほしい。 用を足している音も聞こえないのになかなか出てこない。 絶対、携帯をいじってる! ここは携帯をいじる場所じゃねーんだよ! (言葉遣いが汚くてすみません) お腹痛くてなかなか出れないならまだ良いんだよ!でも、絶対携帯いじってるでしょ? うんこなんてしてないでしょ? だって、あんたが出てきたあと、すぐさま入って匂いかいでも全然臭くないんだもん! うんこの匂いしてないもん!深呼吸しても平気だもん! ホントにトイレで携帯い

          トイレで携帯いじる奴の脳天にカカト落としを食らわせたい