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マジックマッシュルーム
午後一時にシャワーを浴びるのがいい。十二時でも、二時でもいけない。それは必ず午後一時でなくてはならない。
私の家のシャワールームはとびっきり白くて大きい、というか細長くできている、ボーリングができてしまうかもしれない。私がこの家に引越しを決めたのもこのシャワールームが気に入ったからに他ならない。ドアを開けるとあなたは細長い長方形の短い辺のほうに立つことになる。少し薄暗いかもしれないが、電気をつけ
愛するあなたと交換日記をしたい
プラクティカルなものが傾向として好きだ。衣類、文具、道具、文章なんであれ機能美、実用美というものは実に理解がしやすいから好きだ。なぜそこに存在しているか明確な物質は私を安心させる。ただ、誤解をしないでほしいのは私は無駄排他主義者ではないということだ。無駄には無駄の美学がありそれは機能性、実用性とは別のジャンルだ。
村上春樹の文章は簡易で読んでいて気持ちがいい。彼の作品を初めてロシア語に訳した日本
笑うな、誰もお前のことを好きでない
「欲しいなら取ればいいじゃん」と彼は言った。いや、はあ。その通りなんですが、それを「取った」後の煩悶だったり、相手方の都合だったり、そういうところは一切カットで一時的欲求を優先させよ、と。いや、でもそれでいいのか。というか、そんな簡単に「取る」ことができないかもしれないじゃないか。悶々。そもそも彼にとって人間なんていうものは程度の低いもので、彼の安寧だったりを揺らがすことのできるような存在ではなく
もっとみる減るようなものでもないので
勢いよく行こうと思う。愚かな一日だった。そう、このまま何もしないとあと50分そこらで本当に愚かな一日で終わってしまう。だから、勢いよく行こうと思う。
帰宅の途、車庫に収まった車を見るたび、通り過ぎるたび、自身の愚かさが露呈していくように感じられ恥と怒りの感情がふつふつと内側から湧いてくる。今更もう時間は過ぎてしまったし、会計は済ませてしまった。時間もお金も返ってこないなら勢い良く通り過ぎるしかな
やはり、私は四の五の言わずに自衛隊に入るべきである
雨の冷たい1日だった。アノニマスの仮面が駐車場のフェンスにかかって濡れている。携帯ショップで虎のようなお母さんと熊のような図体の20代の男が携帯を契約しているのが窓越しに見える。携帯の料金をきちんと支払っている自身に安堵を覚える。4連休を必要以上にアクティブに過ごした反動で、そばかすのような赤い斑点が顔面に散っていた。16時間ぶっ通しで眠り鏡を見たが一晩そこらで消えるはずもなく、仕方なくファンデー
もっとみる制服のスカートを切って、先輩のセーターを
先月Kとドライブへ行った。Kとは3、4年ぶりに会ったので彼が車の免許を持っていることすら知らなかった。車一台の幅もない山道の続く奥多摩の山道を走らせる。去年彼は一度奥多摩で事故を起こしたそうで内心嫌な汗をかく。うす暗い直線のトンネルに入る。彼がアクセルを踏む。70、80、100、メーターが徐々に右へ、右へと触れていく。彼は笑っていない。ああ、いやだ、と思う。高校二年生の時から彼と一緒にいるときはい
もっとみる好きなものバトルしよーぜ!
喫煙所に入り電子たばこ販売のブースが見える、瞬間少し嫌な気持ちになるのもつかの間、某煙草会社社員が「試してみませんか?」と声をかけてくる。丁重に断るが、相手も引き下がらない。分かった。分かったよ、一本吸うから黙ってくれよ。そうやっていつも一本吸わされてしまうのだけれど相手が黙ってくれるわけもない、彼も仕事なのだ。
「昔は吸えたけど、今は紙は~」だったり、「今は7割の人が電子を持っていて~」だった
つべこべ言わず私は自衛隊に入るべきである
一月中旬から二月中旬にかけての一か月間で私は一番搾り24本入り×2箱をすべて消費した、おおよそ17リットルである。友人との外食と、家では気の向いたときに夕食をとるくらいでそれ以外は基本的に食事をとらなかったため、これだけビールを飲んでも体型に変化はなかったのはいち女性としてありがたかった。反対に、先週一週間は暴力的な食欲と遊興の波に翻弄され外食と外泊を繰り返した。私の持ちうるの抵抗の手段は嘔吐のみ
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