人生最大の失敗

前回、「失敗から学ぶ」というタイトルで、失敗を失敗で終わらせない姿勢が重要だと書いた。
しかし、人間というのは無駄に頭が回るために、「もしあの時こうしていれば…。」と考えずにはいられない。
かくいう私も今はその思考に頭を悩ませており、学業に全く手がつかない状況が続いている。

過去の私と現在の私、同じようで実は全く別の人間だ。
思考も違えば行動も違う。
あの時は正解だと思っていたものが、実は不正解だったり、逆にあの時の不正解が今の正解にもなったりする。

まさしく今の私はこの過去と現在のギャップで頭がぐちゃぐちゃになり、精神状態が不安定になっているのである。

普通に考えれば正解を選ぶことができたはずなのに、なぜかあの時の自分はそれを選べなかった。「どうして、どうして。」も現在の自分に問うても答えは出てこない。
当然だ。思考が違うのだから。
それともこう言うべきか。
失敗を経験したが故に思考が変わったのだと。

現在の自分からしてみれば過去の自分の選択はおかしなものであったが、少なくとも過去の自分からしてみればそれが正解であったのだ。
まずはそれを受け入れてあげねばならない。
これは一筋縄ではいかない作業であるが、これを行わないと気持ちよく次に進めないのだ。

その次に行うべき行動は、過去を振り返って「あの時こうしていれば…。」と考えるのをやめ、これからの未来をより良いものにすべく今できる行動をすることだ。
その道は果てしなく長く、途中で何度も挫折してしまいそうになるかもしれない。
しかし、その幾多の困難を超えた先に待っているのは、きっと失敗しなかった時よりも高次元の未来だ。

失敗は時に残酷で、「自分の人生おしまいだ」と思ってしまうくらいの時もある。
しかし、その経験はいずれ人をより強くする。
失敗を知っている人間ほど、他人の悲しみや苦しみに寄り添える。
いつまでもつらい状況が続くわけではないのだから、まずは現状把握から始めてみようか。

長々と書いたが、失敗して落ち込んでいる時、死すらも考えてしまうような時は、迷わず人に相談するべきだ。
1人で抱え込んでいては余計問題を肥大化させて複雑にしてしまう恐れがある。
まずは家族や親友といった信頼できる人や、可能ならばカウンセラーや精神科医等に話を聞いてもらうのも良い。

失敗はつらい。本当につらい。
私もここまでの失敗は初めてだから、かなり精神的にも追い込まれている。
しかし、もし私が誰にも相談せずにこの失敗を1人で抱え込んでしまっていたら、それこそもっとおかしくなってしまっていただろう。
特にネガティブ思考な方はすぐに人に相談することをおすすめする。
恥ずかしいとか、みっともないと思うかもしれないが、そんな余計なプライドは自分を苦しめるだけだ。

まずは自分を楽にしてあげてほしい。
時間はかかるかもしれないし、周囲からは「甘え」と思われるような行動をとる時もあるかもしれない。
それでも良いじゃないか。人生の主役はあくまで「自分自身」であって、他人ではないのだから。
自分の「人生」という物語に、うまく他人を巻き込んでいってほしい。
他人に迷惑がかかっても良い。どうせ自分もその分他人から十分迷惑を被っているのだから。

私の話に戻るが、私は現在適応障害を見事に発症してしまい、大学になかなか行けていない。
そんな自分も自分だし、これも経験だ。
まずは自分をいたわって、治療に専念しようと思う。
そして、来年はもっと良い環境に身をおけるよう、受験勉強も本格的にスタートした。
まだ後悔や悲しさが完全には抜けきれていないし、むしろ悪化傾向ではあるのだが、自分を信じて前に進む他ない。

波のある人生を、逆境を楽しめるようになれば、きっと「人生」という物語はこれまでよりも明るく輝くのだろう。

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