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人生は長距離マラソン 〜短距離並みに疾走すると、倒れるよ〜

長距離を全力疾走してました

母子の暮らしが始まって1年ほどは、
「1年のうちにそんなにこなしたっけ?」
と思うほど毎日全力疾走していました。

・幼稚園や小学校で必要な道具の準備
・クラスの保護者との関係作り
・病院や習い事の情報集め
・調停や面会交流の調整

幼稚園の降園後はみんなで公園遊びだったので一緒にいきます。
途中抜けて、下校した息子を家で迎えます。
小学生になると途端に親同士の交流が少なくなります。
友人と約束したというけれど相手の親御さんの連絡先も知らないので、手書きのメモと菓子折りを持たせたり(それで合っているのか不安になりながら)、うちに来てもらえるよう調整したり。
毎日のお弁当作りや買い物に家事もこなしつつ、弁護士さんとのやり取りやその後の調停の流れをあれこれ考える日々でした。

特に幼稚園はほとんどのお母さんが専業主婦で2人目3人目を妊娠している人も多く、お父さんが働いているという構図がほとんどだったので、会話も流れも本当にのんびり。
私の頭の中は
「あれもやらなきゃこれもやらなきゃ」
とたくさんの情報で溢れていたので、公園で過ごしている時間ももどかしく感じていたものでした。

時間速度の違い

私のイメージとしては、他のお母さん達がゆっくり大きく回る水車なら、私はハムスターのようにテケテケテケテケ忙しなく回転している感じでしょうか。
貴重な一人時間をハムスターの速度で回転していたので、いきなり大きな水車のスピードになると、ちょうど動く歩道を走りながら地面に足をつくとよろけるような、そんな感覚に襲われました。

「〇〇ちゃんもう歯が生えてきたんだね〜」
「え、寝返りって何ヶ月だった?なんかすぐ忘れちゃうよね〜」
女の子のママたちは追いかけ回すこともなく、ゆったり座ってとりとめもなくおしゃべりを楽しみます。
私ももちろん話すんですが、話を聞きながら頭の中は帰ったら取り掛かることリストをまとめています。
そしてたまにスマホのメモ機能に忘れないようメモしておいて。


予定のない週末は、
「友達もいないしすることないし、やっぱりここで暮らすのいやだ」
と子ども達が思わないよう、どこに連れ出そうかあれこれ調べて計画を立てます。
私の中の最優先は子どもだったので。
「えーつまんなーい」
と言われることもしばしばでしたが^^;

そして当面は大丈夫でも、仕事はしないと。
でも幼稚園児がいると、週3回10時〜13時くらいで働く条件じゃないと無理です。
家の近くでうまく条件があったとしても、時給はあまり期待できないでしょうし。

「働く」が最優先だとしたら、幼稚園じゃなく保育園に預ける選択もあります。
でも私の最優先は「子ども」だったのでそうはしませんでした。
ただでさえ環境が変わったのに、私がフルタイムで働けば母親に会える時間も短くなります。
送迎が出来ないので習い事もさせてあげられない。
これは保育園が嫌だということではなく、私は子どもと多くの時間を過ごしたいという選択をした、ということです。

更にエンジンふかします

結局物販をするのですが、何から何まで初めてなので、ほんの小さな所で何日も何日もつまづいて、全く進んでいる気がしませんでした。
壁にぶつかるたびにストレスホルモンホルモンが体内で分泌されているのを感じます。
自分が止まると全てが止まります。
「これやってて、本当に形になるのかな、、、」
弱気になって投げ出したくなることもしばしば。

「遅々として進まない」
そう思うたびに、昔父が言っていた
「遅々でも、進んでる」
と言っていたことを思い出します。

そうだな、静止画レベルの亀の動きでも、進んでるし。


作業は子ども達を寝かしつけてから。
大体22時くらいから、コーヒー片手に午前2時か3時くらいまでパソコンと向き合う日々でした。

少しずつ形になってきたものの、オンオフの切り替えはゼロ。
「ワークライフバランス」という言葉がありますが、そんなバランス考えてたらワークなんてできません。
3人暮らしを始めて1年ほどが経った頃から着手し始めたのですが、それから2年くらいは自分の余暇時間ゼロでした。

週末子どもたちがパパのところに行っている間も、友達とお茶したいなんて全く思わなかった。
そんな無駄な時間の過ごし方したら、化粧を落とさず寝る日が1週間続く以上に後悔すると思っていました。
(わかりにくい。笑)

心の悲鳴

去年の夏くらいでしょうか。
気持ちが落ち込んで、眩しい朝陽を浴びた瞬間から気分が落ち込むんです。
寝る時も、寝ることがまるで悪のように感じてしまうんです。

パソコンの前に座っても作業がはかどるわけでもないのに、
「まだやることがあるはずなのに、寝てしまっていいのだろうか」
と罪悪感を感じてしまうんです。
パソコンの画面を見るのは辛いけど、眠れなくてそのまま朝になってしまうこともしばしば。

何をしてても、仕事に関係のないことは「無駄な時間」と思ってしまう。
体は動かした方がいいとわかっていても、その時間がもったいない。

ご飯を食べても「美味しい♡」とか「幸せ♡」なんて感じない。
気分は落ち込んだまま食べ物を口に運ぶだけ。

そんな状態なので、当然ちょっとしたことにイライラしてしまう。
youtubeみたりゲームを純粋に楽しんでいる子どもたちをみて、
「何も考えずに楽しめてうらやましいなー」
と思っていました。


子どもを優先するために時間と場所に縛られない働き方を選んだつもりなのに、数字を追うことに意識が向いて気が立っている自分がいました。
自分でもそんな自分がいやだって思うのに、マインドの上手な切り替え方がわからなくて。
子ども達を学校に送り出して部屋に1人座っていると、世間のみんなは安定した仕事に就いて毎日頑張っているのに、自分は何してるんだろうと涙が出てくる。
でも何もしたくない
何も出来てないことに後悔してまた眠れない。、、、


私を救ったお茶タイム

半年くらいは生きてるか死んでるかの精神状態だったと思います。
もう自分の中に抱えきれなくなって、数年ぶりに
「自分の余暇時間を誰かとお茶をする」
ということに使いました。
たまたま予定の空いていた知り合いが聞き上手で、5時間ほぼぶっ通しで話してました。笑

「もう休んでいいんだよ」
「大丈夫、価値のない人間なんていませんから」

本当は誰かにそう言ってもらいたかったんだと思います。
少し休みたいと思っていたけど、休んじゃいけないと思っていたから誰かに
「休んでいいですよ」
許可してほしかったんです。

「そんなの、自己完結できるんだから休みたきゃ休めばいいじゃん」
って思いますよね。
ほんとその通りなんですけど、休むことが悪だとどこかで思いこんでいたので、出来なかったんですね〜。


私は私の理由があったけど、子どもたちを巻き込んで家を出たことに大きな罪悪感があったんだと思います。
それを償うためにも、
「もっともっと頑張らなきゃ。」
「まだ足りないよね」
って自分で自分に課していました

だから自分が何もしない時間を持ったり立ち止まったりすることに、もう一人の自分が眉をひそめて
「それは好ましくない」
牽制していました

ずっと自分が囚われていた感覚を手放すことはすぐには出来ませんでしたが、5時間のマシンガントークでだいぶ自分の中にあった膿を出せたと思います。

大事なのはペース配分

100mの短距離なら最初から最後まで全力ダッシュで走り切りますが、42.195kmをそのペースで走ろうなんて本気で思う人はいません。笑

平坦な道でペースアップする時もあれば、強風や坂道では自然とペースが落ちます。
綺麗な景色が広がっていれば、それを楽しんだっていいんですよね。

早くゴールすることだけしか見えていないと、坂道でもペースが落ちた自分を責めてしまうし、綺麗な景色なんて見てる場合じゃないと思うだろうし、それより一歩でも前へ、前へ。
ただそれだけしか見えなくなってしまう。
焦って心に余裕がなくなっていいことなんてありません。


ジェフベゾスとかマークザッカーバーグとかその他たくさんのスタートアップメンバーとか、大きな情熱を持って寝食を忘れて事業に打ち込んでいる人たちも世界中たくさんいるけれど、私はただの40過ぎたおばさんです。
もし今の自分がもっと若くて野望を持っていたら違うかもしれないけど、私が肩を並べるべきは、比べるべきはそういう人たちじゃないです。
今書いてて恥ずかしいくらい。笑

GAFAMの創業者たちだって、ちゃんとプライベートは大切にしているでしょう。
むしろそういう人たちこそ、プライベートを大切にする重要性を知っているように思います。

人間骨になったらみんな同じ。
この世は究極の暇つぶし。
気づいてないだけで、誰かの成功の一助になれている(のかも)。
少なくとも子どもにとって私は必要な人間。

屁理屈みたいに聞こえますが、ただ生きてるだけでもいいじゃないかと思えると随分気が楽です。
機嫌良く1日1日を積み重ねた方が人生のQOLは上がります。

短距離じゃなくて長距離目線で。
早くゴールに辿り着くことを目標にするのをやめたら、ずっとそこにあったのに見えていなかった綺麗な景色に心を癒されるようになりました。

人生踏ん張らないといけない時もありますが、ずっと踏ん張ってたら便秘になっちゃう。?
「お隣さんが一生懸命生きていない!」
と文句を言う人いませんし。

頑張りたい時は放っておいても頑張るでしょうし、自分が心地いいペースを知って、マイペースに生きていけるといいですね。
あ、「マイペース=ゆっくり」ではないですよ。
いつもせわしなさそうな人でも、それが心地いいならその人のペースなので。^^

さて、あなたのペースはどうですか?!

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