見出し画像

経営組織論と『経営の技法』#345

CHAPTER 12.4:Column パワー構造の変革の難しさ ⑤まとめ
 組織変革は元来難しいものですが、このパワー構造の変革は特に難しいものです。皆さんの組織においても、組織変革をしたように見えて、実際はこのパワー構造が何も変わっていないことは、少なくないのではないでしょうか。
【出展:『初めての経営学 経営組織論』288~289頁(鈴木竜太/東洋経済新報社2018)】

 この「経営組織論」を参考に、『経営の技法』(野村修也・久保利英明・芦原一郎/中央経済社 2019)の観点から、経営組織論を考えてみましょう。

2つの会社組織論の図

1.内部統制(下の正三角形)の問題
 組織変革の中でもパワー構造の変革が非常に難しいことが分かりました。
 いよいよパワー構造を変革する場合には、ここまでに検討してきたような要素を考慮し、しっかりとしたプランを立てなければうまくいかないことになります。

2.ガバナンス(上の逆三角形)の問題
 投資家である株主から投資対象である経営者を見た場合、強力なパワーを有する経営者に対し、どのように牽制していくのかという問題になります。パワー構造の変革をさせる場合には、確立したパワーと戦い、会社組織に大きな傷を負わせることも覚悟しなければなりません。

3.おわりに
 鈴木教授のテキストを最後まで分析することができました。いかがでしたか?組織論と、リスク対応の議論をうまく組み合わせてみたかったのですが、上手くいかなかった部分もあります。今後も、会社組織の在り方などを引き続き研究していきたいと思います。

※ 鈴木竜太教授の名著、「初めての経営学 経営組織論」(東洋経済)が、『経営の技法』『法務の技法』にも該当することを確認しながら、リスクマネージメントの体系的な理解を目指します。
 冒頭の引用は、①『経営組織論』から忠実に引用して出展を明示すること、②引用以外の部分が質量共にこの記事の主要な要素であること、③芦原一郎が一切の文責を負うこと、を条件に、鈴木竜太教授にご了解いただきました。



この記事が参加している募集

推薦図書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?