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2023年観劇まとめ

2023年も残すところあとわずか。
今年の観劇まとめとして、印象的だった作品をピックアップしてみる。

↑毎月の観劇記録はこちら↑


個人的ベスト3

特に印象的だった三作品は以下の通り(*観劇順)

桜姫東文章 (木下歌舞伎)

まず何より、チェルフィッチュの岡田利規さんの演出に衝撃を受けた。
観劇歴は無駄に長くなってきたけれど、岡田さんの作品を観たことがなかったので、これまでの固定概念が完璧に覆される思いだった。

加えて、現代の倫理観ではアウトな戯曲に対して、現代の眼差しという外枠をつけた木ノ下裕一さんのディレクション。
「女性をこんな風に扱うなんてあり得なくないっすか」と言いたげに、ガムを噛みながら揺れる安部萌さんの芝居が忘れられない。

演劇の自由さと楽しさを教えてもらった気がするような公演だった。

↑当時の感想はこちら↑

ラグタイム (東宝)

ミュージカルで一番印象的だったのは「ラグタイム」。
BW初演から25年かかって、ようやく日本初演を迎えたこの作品。
日本ミュージカル界にも、このような作品が上演できる土壌ができてきたのかなとも思う。

演出や振付、衣装などスタッフワークが素晴らしく、作品の世界観が見事に表現されていた。
楽曲も名曲が多く、観劇後もBWキャストの音源をSpotifyでリピートするくらいにはハマった。
遥海さんやEXILE NESMITHさんのような新たなミュージカルスターの誕生に立ち会えたのも嬉しかった。

海をゆく者 (パルコ)

しみじみといいものを観たなと感じる舞台だった。

演劇以外にも、小説や映画・TVドラマなど様々な媒体があるけれど、この物語はきっと演劇という形態だからこそ響くものがあるんじゃないかなと思った。
登場するのは、飲んだくれのどうしようもないオジさんばかりだけれど、観ているうちに愛着が湧いてくる。
そんな舞台の魔法を感じた作品だった。

その他印象に残った作品

翻訳劇では、新国立の「尺には尺を」が良かった。
物語が物語なので、なかなか上演が難しい作品だと思うが、観ていて違和感のない内容に上手く仕上がっていた。

ミュージカルでは、「バンズ・ヴィジット」や「太平洋序曲」も良かった。
(たまたまだけど、「ラグタイム」も含め、全て日生劇場で上演された作品!)

「萎れた花の弁明」や「ジャズ大名」は、「私は何を観ているのだろう…?」と疑問符が付くところも含めて愛おしく、ライブエンタメならではの力を感じる作品だった。


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