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シャイだけど、シャイじゃない生き方を選んだ人

って、トトロのサツキちゃんとメイちゃんの「夢だけどっ、夢じゃなかったーっ」のリズムで真っ先に頭に浮かんだのがこのフレーズ。かねちーの24時間マラソンとその密着90日を観た後の感想。

それと、この先どんなに世の中のハイテク化が進もうとも、読書(漫画でもいいけど)とにかく活字を読んで想像することをやめてはいけないというメッセージを受けた気がした。そもそも、かねちーが素直で美しくて身体能力も素晴らしく、周りの人間にも恵まれていた、というだけでの今回の成功ではなかったと思うし。

密着の中の、公園でのインタビューの受け答えの部分を見ればわかる、かねちーのインテリジェンスの高さ。文章の起承転結を自然に組み立てることができて、聞き手の質問の意図を瞬時に汲み取って、そしてこれが一番大事なところなんだけど、このインタビュアーへと同時に、画面のこっち側にいる視聴者にもわかりやすい順序と表現方法で答えてる。

だから観てる人たちはそれぞれの頭の中で想像しながら、それぞれの人生と照らし合わせて共感することができる。もちろん番組が素晴らしいこともたしか。かねちーのよさを十二分に伝えていたから。

かねちーは、特に最近になって「貧困家庭」「貧困」という言葉を使っている気がする。物事を面白おかしく表現することが生業の芸人さん、それもビジュアルがアイドル並みの。そういう立場で自分の境遇を話すときに、貧乏だったとか、貧しかったという表現を超えて、あえて「貧困」という言葉を選んでいるところに、彼の決意と意志を感じてしまう。

そしてなんとなく、今まで時折感じていた疑問が、このマラソンを通して少しだけ解けてきたような気がする。多分、たぶんなんだけど、かねちーが一生背負い続けようとしてる十字架を、りんたろーがそっと体ごと支えてその重さの半分を請け負ってるんだろうなってこと。

お笑いや夢の追求だけじゃなく、かねちーが持ってる(勝手な想像だけど)「贖罪」の意識が、いつか昇華されるその日まで、ずっとEXITは前進していくのではないか。そんなことをぼんやり思いながら、そして何より応援できる喜びをより感じられた日でした。





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