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一生賃貸派の僕が、自邸用に中古マンションを買った理由

2022年6月はじめ。新潟市中央区本町エリアの築古のマンションを住宅ローンを組んで購入しました。
一生賃貸が良いと思っていた自分が、まさか住宅ローンを組むことになるとは・・・。人生わからないものです。
せっかく多額の金をかけるのだから、これに至った経緯や気持ちを、書いてみようと思います。とりあえず引越し完了するまでの期間続けてみよう。

今回は初回なので、なぜ中古マンションを買ったのか?という話です。

そもそもなぜ賃貸派なのか?

賃貸or持ち家論争は、今までずーっと語られてきたとは思うけど、結論は「人による」としている本や記事がほとんど。
僕が賃貸派になった理由はたくさんあるんだけど、主要なものとしてはこの3つ。

1. 東日本大震災で持ち家のリスクを目の当たりにした
2. いつでも仕事を辞められる人になりたい
3. 職場の家賃補助が絶大

まず、東日本大震災で、持ち家の人と賃貸の人の格差を目の当たりにしたことです。
持ち家でローンが残っているのに、家は全壊…。借金を抱えながら再建費用も捻出する必要があり、皆さん本当に大変そうでした。(もちろん国の支援もありましたが)
一方、賃貸住宅に住んでいた人は同じく全壊判定を受けても、修繕するのは大家さんですから、負担はないわけです。しかも再建する上で、持ち家の人と同じだけの支援を受けられたのです。

そういうリスクも承知した上での個人の選択の問題と切り捨てることもできるけど、当時20代そこそこの僕は、持ち家を選択したリスクの大きさに恐れおののきました。

さらに、こちらも東日本大震災の経験。
3.11の地震翌日、仕事として仙台市に緊急応援に飛んだ時の話。
ひどい被災状況だったので、チームを組んで応援に行ったのですが、原発事故の関係で、現場は不穏な空気に。同じ自治体から来ていた別チームは、まだ不明確であった原発の危険性を踏まえ、上司からの命で新潟へ帰宅。一方、僕のチームは逆に別の上司からの命で仙台市へ残留。

おいおい!命の危険があるという状態でも、組織の命令に従わなきゃなの!?戦時中じゃないんだぞ今は。と、当時の自分にとって、衝撃でした。
「こりゃ、組織がヤバくなったときは、いざというとき気兼ねなく抜けられるようにしとかねば、自分が危ない」と強く思ったのです。

そして最後は、職場の福利厚生が良すぎる点。
賃貸の場合は、毎月2万円以上の家賃補助がもらえるのです。それも年齢も役職も関係なく。素晴らしい。
ちなみに持ち家の場合は、何も補助ありまへん。

上記の理由に加え、生まれついての調べ魔の特性を活かし、賃貸VS持ち家の本や記事を読み漁り、損得勘定やリスクヘッジを考えた結果、完全なる賃貸派になっていったのです。

では、なぜマンションを買った!?

そんなゴリゴリの賃貸派がどういう心変わりでマンションを買うことになったのでしょうか?

簡潔に述べると以下の通りです。

・妻の人生観にやられた
・DIE WITH ZEROを読んだ
・まちなか暮らしの実践をしてみたかった

パートナーである妻は、ゴリゴリの持ち家派でした。
いくらお金や人生設計上の合理的な説明をしても納得してくれず「なんでやねん!」と聞いてみたら、
「いや、一度も家作らずに死ぬ気なんかい君は?」と。
「え?」
「家を作る過程とか、その作った家で一緒に過ごす時間こそが大切な人生の一部でしょ!」と。
「・・・。」
正直、妻はよく「周りの友達は〜」とか「普通は〜」という言葉をよく使うので、持ち家信仰もいつもの「周りがそうだから。」という思いで言ってるもんだと決めつけていました。
しかし、話してみるとかっこいい人生観持ってるじゃねーかと思ったのです。(それで結婚式も僕は否定派だったけど、結局やった。)

そんなとき、私はちょうどこんな本を読んでいました。

「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」

人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出づくりです。
最後に残るのは、結局それだけなのですから。

DIE WITH ZEROより

本書を読んで、こんな当たり前のことに気づくのでした。
・今しかできないことをやるべし
・経験には賞味期限がある
・思い出には配当があり、記憶は雪だるま式に幸せにしてくれる
無駄遣いをせず、合理的にスマートに暮らすことが良いことだと思っていた私は衝撃を受けました。
将来の安定(しかも起こるかもわからないことに対する)を確保するために、今を犠牲にするなんてたしかに本末転倒だなと。

この本を読んでいることは知らない妻から、似たようなセリフが出てくるとは・・・。
私の場合は、家づくりをしたかったわけではないので、どちらかというとそれをすることで妻と一緒に楽しく過ごせるなら、そういう人生の方が幸せそうだなと思うようになりました。

しかし、僕にも人生のこだわりがありました。
それは、「まちなか暮らし」と「いつでもやり直しがきくこと」です。

僕は、まちなか暮らしは、歩いて行ける範囲に、会いたい人がいて、行きたいお店があり、車に頼らない生活は実はとてもエコで、まちにとっても持続性が高く、人生も豊かになると考えています。
そんなまちなか暮らしを自ら実現したい。という思いがありました。

また、いくら妻と今しかできない思い出を作ると言っても、全賭けはしたくない。何事もバランスが大事です。
家は作るけど、人生で変化があったり、気持ちに変化があったときに、フットワーク軽く動ける人生が良い。どちらも叶える方法はないか・・・。

そんな二つを満たすために行きついたのが、「中古マンションリノベ」でした。

中古マンションなら、転居したくなったら売るか貸せば良い。
中古マンションなら、全部一旦まっさらにして、自分達の好きなように作ることができる。
中古マンションなら、リーズナブルに自邸が持てる。
中古マンションなら、まちなかの好立地から選べる。

ざーっと書いてみましたが、こんな感じです。
うむ、こうしてみると賃貸派のときに比べて、なんというかエモさというか感情や直感で動いている感じ。付き合う人によって人って変わるものですね。笑

これから11月末に完成予定の家づくりや、まちなか暮らしについて、書いてみたいと思います。

いつも続かないnote。今回はいかに・・・!?笑

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