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UPDRS Part Ⅲ 3-13

姿勢です。3-12でも書きましたが、パーキンソン病の方々は、姿勢にかなりのコンプレックスを持っていることが多いです。
そして、疾患の大きな特徴でもあります。

UPDRS Part Ⅲ 3-13 姿勢

【引用開始】3.13 姿勢
評価者への指示:姿勢は、患者が椅子から立ち上がったあとの立位、歩行中、姿勢反射検査の時に評価します。もし、評価者が、患者の姿勢が悪いと感じたら、まっすぐ立つように伝え、姿勢が改善するか観察して下さい(下の選択肢2参照)。これらの3つの観察ポイントでみられる最も悪い姿勢で評価して下さい。前屈と左右への傾きを観察して下さい。

0:正常 問題なし。
1:ごく軽度: 完全な直立ではないが、高齢であれば正常としてよい程度。
2:軽度: あきらかな前屈、側弯あるいは一側への傾きがあるが、患者に姿勢を正すように言うと姿勢を正すことができる。
3:中等度: 前屈姿勢、側弯あるいは一側への傾きがあり、患者自身が随意的に姿勢を正すことができない。
4.重度: 重度の姿勢異常を伴った前屈、側弯、一側への傾き。
【引用終了】
【出典元】Official MDS Translation Copyright | Last Updated January 29, 2019© 2014 - 2019 International Parkinson and Movement Disorder Society

パーキンソン病では、立位静止時や歩行時に頭部前方突出させ、体幹を前傾させてしまう姿勢となることが特徴的であるといわれています。
評価項目にあるとおり、重度となると姿勢を修正できなくなってきます。

また、ガイドラインでも、パーキンソン病患者の姿勢については下記のように記されています。

【引用開始】
体幹は前屈位となるが、頸部は後屈し、顎を突き出し、肘関節と手関節を屈曲させた独特の姿勢となる。胸椎下部あるいは腰椎で強いく前屈を呈する体幹屈曲(腰曲がり)camptocormiaや側方へ屈曲をするPisa症候群がみられることがある。
【引用終了】
【出典元:パーキンソン病診療ガイドライン2018 序章】

徐々に、進行していき、こういった姿勢異常となるんだということがわかります。

臨床上では、オン状態とオフ状態では姿勢が異なることも、見ることができます。経年的な変化と、日内変動とは別に考えておくことが必要になるとおもいます。

また、この姿勢異常では、特異的な姿勢があることも報告されています。

【引用開始】
体幹屈曲(腰曲がり)、斜め症候群、首下がりが抗パーキンソン病薬などの追加後に発症、増悪した場合は追加薬をやめる。
【引用終了】
【出典元:パーキンソン病診療ガイドライン2018 第Ⅲ章】

このような姿勢は、日常生活活動を大きく傷害します。
どのような姿勢かを知っておくことは大事だと思います。

腰曲がり

図改変)腰曲がり姿勢
Azher SN1, Jankovic J.Camptocormia: pathogenesis, classification, and response to therapy.Neurology. 2005 Aug 9;65(3):355-9.



次は、UPDRS Part Ⅲ 3-14 です〜




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