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ウェアリングオフとオン/オフの関係

UPDRSをみるうえで、ウェアリングオフとオンオフの関係を、しっかり理解をしておく必要があります。

このウェアリングオフは、運動合併症の1つです。
この運動合併症は、パーキンソン病の患者さんの治療が長期にわたって行われる際に伴うものです。
その運動合併症は、ウェアリングオフだけでなく、ジスキネジアもあります。

そして、

【引用開始】
パーキンソン病と診断されて治療開始後、約5年で50%程度の患者で運動合併症(ウェアリングプ、L-ドパ誘発性ジスキネジア)が生じる。
【引用終了】
【出典元:パーキンソン病診療ガイドライン2018 第Ⅱ編 第3章 CQ2】

ということです。

つまり、ウェアリングオフとは、薬効が切れ、パーキンソン症状が出現するときを指しています。
また、L-ドパ誘発性ジスキネジアというものは、L-ドパを投与したことにより誘発されるジスキネジアとなります。この症状は、L-ドパを、服用して数年たつと、薬を飲んで、しばらくすると体がくねくねと勝手に動く症状です。

また、

【引用開始】
Q2 なぜウェアリング・オフがおきるのですか?
A2 L-ドパを服用すると脳内に取り込まれ、黒質(中脳と呼ばれる部位の一部でドパミン神経細胞が集まっている領域)のドパミン神経細胞の中で L-ドパからドパミンに転換されて貯蔵され、必要に応じて分泌されて働きます。つまり、ドパミン神経細胞は L-ドパからドパミンへの変換工場であるとともに貯蔵庫の役割も果たしています。パーキンソン病の患者さんでは黒質のドパミン神経細胞が減っていますが、発病してから時間がたつほど、より減っていってしまいます。ドパミン神経細胞が減ってしまうと、変換した後に貯められるドパミンの量も減ってしまいます。すると、1回の L-ドパ服用で効く時間も短くなってしまいます。これがウェアリング・オフが起きる主な要因です。
【引用終了】
【出典元】厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 神経変性領域における基盤的調査研究班「パーキンソン病の療養の手引き」2.パーキンソン病の臨床症状

なるほどなるほど。

オンオフについては

【引用開始】
Q3 「オン」、「オフ」とはなんですか?
A3 ウェアリング・オフが出現すると、一日のうちでも、薬がよく効いて体の動きがよい時間と薬の効きが悪くて体の動きもよくない時間が出てきます。薬がよく効いている状態を「オン」、効きが悪い状態を「オフ」と言い、各々の時間を「オン時間」、「オフ時間」と言います。
【引用終了】
【出典元】厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 神経変性領域における基盤的調査研究班「パーキンソン病の療養の手引き」2.パーキンソン病の臨床症状

そして、このパーキンソン病の療養の手引き。

良すぎる!良すぎる! 良すぎたので2回言いました。


そして、ウェアリングオフとオンオフの関係を、図にするとこういうことです。

ウェアリングオフとオンオフ

いやーすっきりしました。


次は! 患者質問票の最後とUPDRS Part Ⅲ です〜



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