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言葉ダイエット メール、企画書、就職活動が変わる最強の文章術(読書メモ)

「纏めたつもりが、余計にわかりづらい。」
「気づけば横文字のオンパレード。」
誰もがぶつかる文章の壁を乗り越えるための教科書です。

本書は電通コピーライターの著者が、ダラダラ文章とサヨナラするための「言葉ダイエット」実践例を紹介している1冊となります。

文書術系の書籍は何冊も読んできましたが、個人的には1番わかりやすかったです。

主に、
・読んでもらえる前提で書かない
・とにかく無駄を省き、シンプルな文章にする
・ストーリーを意識した構成にする

といったことがわかりやすく解説されてます。

では、いつも通り印象に残った内容をピックアップします。

「書く」より「消す」が文章を決める

結局のところ、
①わかりやすい文章にできない

②わかりやすい説明できない

③自分自身の理解が足りてない
ということなのかなと思いました。

思っていることをそのまま書くのは、誰でもできます。そこから必要な内容を取捨選択するのが難しいのです。
大事なことほど、短時間で効率的に伝えなくてはいけません。そこで役立つスキルが、言葉の贅肉を削ぎ落とす「言葉ダイエット」です。
コピーライターは書く仕事だと思われていますが、実際は「消す」仕事なんです。

ビジネス文章が長くなる原因
「読んでもらえる前提でいるから」
「あなたが真面目で、能力が高いから」

それぞれについて無意識のうちに思っている気がしました。スキル云々ではなく、前提理解から見直します。

新人コピーライターはまず「広告なんて誰も見たくない」という前提を叩き込まれます。
まずは「相手は自分の文章を読みたくない」という前提に立ちましょう。
情報を確実に伝えたい。
目上の人に失礼がないようにしたい。
最新の専門用語を使いたい。
ちょっとはカッコつけたい。
文章が長くなる背景には、書き手のこんな心理があります。

ひとつの文には、ひとつの文章だけ

これがいざ書き始めると難しいです(笑)。とはいえ、まずは一文一意を守ります。

ひとつの文章に書く内容は、ひとつに絞らなくてはいけないのです。
これは「一文一意」という、文章を書くときの基本です。

修飾語禁止

これもやりがち。読み手の解釈を意識していきます。

修飾語の問題点は、書き手と読み手の解釈が異なる場合があることです。
解釈がブレようのない、具体的な言葉だけを使うことが大切なのです。

繰り返し禁止

主語と述語を意識するあまり、繰り返してることに気づきました。必要に応じて削ってみます。

主語を省略できるのは日本語の特徴のひとつです。前後の文脈から主語が明らかな場合は、思い切って省略してみましょう。

「体言止め」を使いこなす

これ最近気づきました。読みやすい著者の共通点ですね。

体言止めをうまく使うと、接続語を使わずに文をつなげることが可能です。
体言止めを使うと、ややカジュアルながら、リズミカルで読みやすい文章になります。

短期情報は「本文」に、長期情報は「添付ファイル」に記載する

これは新たな気づきでした。たしかに読みにくい文章は本文に長期情報が混じってることが多いです。

「短期情報」とは、1回読めば不要になる情報のことです。「長期情報」は保存して何回も参照する情報のことです。
本文と添付ファイル、双方の特徴を利用して、情報を書き分ければいいのです。

正しい敬語より即レス

本当に大事だと思います。即レスするだけで、印象変わります。

特に忙しい人には、簡単な内容でいいので、即レスを心がけましょう。
丁寧語や敬語を重ねるより、ずっと信頼につながります。

主観的発見

めっちゃわかりやすく言語化されててスッキリしました。良い文章にはこれあると思います。

「言われてみれば、確かにそうだな」と読み手に共感してもらうことを狙っています。心のどこかで思っていることを言い当てる、ということですね。僕はこれをちょっと難しい言葉で「潜在的感情の顕在化」と呼んでいます。
「主観的発見」は基本的に「経験」の中から探します。

とにかく数を書く

どの仕事も量質転化が大事。自分もnote書き始めてから文章力がちょっとだけ上がった気がします。

おもしろい/おもしろくないは度外視して、とにかく数を書くようにしましょう。
おもしろいアイデアを1個出した人は、それ以外につまらないアイデアを100個は出しています。文章も同じです。迷っているヒマがあるなら書きましょう。

三幕構成

これくらいのざっくりした構成ならやれそうです。文章だけに限らずストーリー性は重要。

①導入で読み手を引きつけ、②本題を興味深く読んでもらい、③まとめで読後感を決定づける構成です。
「起承転結」など細部まで決め込みすぎると、修正が困難になります。構成にこだわるあまり文章が書きにくくなったら本末転倒です。大雑把に「三幕で書く」と意識すれば充分です。

まとめ

メール、企画書、チャットなどあらゆる場面で文章力は必要不可欠です。ところが現状は、業種や職種によって能力差が大きいように感じます。だからこそ、本書の内容を身につけるだけで、ビジネスパーソンとして一歩リードできる気がしました。

文章作成が苦手なビジネスパーソンにはかなりおすすめです。

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