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突撃!初見の昼ごはん(台湾中華編)

さて、お昼の時間です。

前回は魚卸市場の食堂で他県から来たグルメ先輩(赤の他人)の煮魚解体スキルに脱帽し、その食に対する探求心に心を動かされました。

そこで今回私は昼=安定のラーメンという安直な選択を捨て、グルメ先輩に負けずに、食への探求をしてみようと思ったわけなのです。


国道沿いの赤い看板のお店

この場所に最初に建てられたときは、確かセブンイレブンだったと記憶しています。コンビニが閉店した後で居抜きで入ってきたのが今回の舞台となるお店です。そんな本日のランチは―


台湾風中華系料理


その味の微妙さと、何よりも店員の態度が悪すぎると、数々のお怒りコメントが並ぶ一部マニアにはたまらない人気(?)店である。日本人の口に合わないとか無愛想だとか店員同士でずっと話しているとか、気にされる方が多いようですが、自分の狭い世界のものさしで推し量ろうとする小さな人間にはこの店を堪能することはできないことでしょう。


駐車場にたどり着くとスレ違いで出ていく車が1台。だいぶお歳を召した大先輩であったが元気に車のハンドルを握っていた。ほかの駐車している車は2台ほどしかない。時刻は13:10まだ昼時といっても差し支えないであろう時間帯だ。

セブンイレブンだった外観は看板以外変わったところは見られない。道路に面しているところはそのままガラス張りになっているが、白くスモークフィルムを張ったのか中を伺い知ることはできない。静かすぎやしないだろうか、気が付くと先ほどまで走っていた国道の車が一つも見当たらない。

曇り空

鳥のさえずる声も聞こえない

この店は本当に大丈夫だろうか急に不安が押し寄せてきた。もしかして店内の円卓で刺青の入ったランニングシャツ姿のマフィアが、青龍刀を片手に麻雀を繰り広げたりしていないだろうか、あぁしまった基本中の基本である挨拶代わりの煙草を用意するのを忘れてしまった。真っ赤なパッケージの中華(Zhonghua)は今から手に入るだろうか、1カートンは今いくらするんだろうか、などと不安を抱えながらも店内へと雪崩れ込む(単独潜入)


イラッシャイマセー

日本人のイントネーションではない。
本当に台湾人もしくは華僑の方が働いているのかもしれない。留学生ということも考えられる。それにしてはだいぶ年上の方のようですが。

店の中に侵入すると

店内が広い!ファミレスのようなBOX型のテーブルが8つ?カウンター1つ+2人掛けテーブルがあったような気がする。30名以上の宴会も歓迎だそうだ。円卓はない!そしてのその広い店内に客2人!店内の灯りは無し!エアコンもなし!灯り取りは道路側のデッカイ窓!入口に小さいストーブだけ!道路に面しているガラスはスモークフィルムなんかではなく結露!BGMなし!テレビが小さい音で映ってる!厨房独り、店員独り、ストーブ一つ、


最の高ゥ!


これだよな〇〇年ぶりに味わう現地ローカル感。こうでなくてはいけません。明るい笑顔の接客や、目の眩むようなLED照明なんて不要なんだ。口コミで悪評を書いている人たちは、これらを指して「客商売として云々」と言っているのだろうか。

十分すぎるほど日本に寄り添っている営業だと思うのだが?
だって店員が入り口で立ちながら賄い食べながら、何らかの生物の固い殻を口の中でモグモグして床に「ペッ!」としてないじゃないか!厨房を相手に2軒先まで届くような大声で雑談していないじゃないか!配膳される水がキレイすぎるだろう!水の味も普通だし!レモンみたいなよくわからない柑橘系の果肉が浮かんでないだろう!そして敬語まで使ってくれるじゃないか!

日本人向け中華風料理が食べたいのなら
バー〇ヤンに行きたまえ!


おっと、少し熱くなってしまいました。

ここまでかなりの文字数を使っております。
早速本題へ

ランチは選べる7x8の組み合わせ

麺類7種類(夏季は+2種)から好きなものを選択して、さらに皿料理の8品から自由に選択する方式のもの。これが今週のランチということです。写真はチョイスした台湾ラーメンと豚肉ときくらげ炒め。これにライスと漬物とスライスした蒸し鶏がついて800円


は?

安ゥゥゥw現地価格でお送りしております。じゃないですか?あぁ〜わかった。でもあれでしょ?美味しくないんでしょ。


醤油ベースに少しの辛味、麺は硬め

なかなか美味いじゃないかぃ。澄んだスープとニラのアクセントが食欲を増進させてくる。そして皿料理として頼んだ豚肉&キクラゲは

く、黒い

こんなビジュアルの料理ある?真っ黒じゃないか。分量おかしいだろ、日本でこんなにきくらげ食さんぞッ、あと何かデカいし。香りはいいけれども.....

ウマーイ!

黒酢だろうか、コクの深い酸味を感じる。中華系の味付けには特にこれが合うんだよな!大好きこの味!そして豚肉の処理が日本とは全く違うんだよね、柔らかいのよ。全体にソースが絡まって抜群の一体感。キクラゲのコリコリした小気味いい歯応えが、どんどん食を進ませてしまう!


おわりに

味・量ともにコスパに優れ、優柔不断な私をさらに悩ませるほど組み合わせを保有するメニューの数々。これでいてランチ以外はさらにメニュー量が増える。常連と思しきおじいさんは「青島はウマイネェ~」と昼からビールを飲んで上機嫌のようでした。久しぶりに食した本場に近い料理に、帰宅後しっかりと腹の調子が悪くなるという本格志向。徹底されたやり口に今回も脱帽です。

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