2023年4月に読んでよかった本

今月ちゃんと読んだのはこれだけ

悪意の科学

悪意とは何か、なぜ悪意が存在するのか、我々は悪意とどう付き合えばいいのか……という本。
社会実験から得られた洞察で悪意を分類し、なんとか効果とかなんとか理論という名前をつけて現象を一般化している。
不公平感が悪意の源であることはわかるけれども その不公平感を感じさせるものについては議論が進んでいないように思う。でもそれについて掘り下げていくと、「いかに不公平感を与えて人を操作するか」という方向に行っちゃうような気がする。(この発想自体も悪意だと思う)

一般化された知識のほかにこの本から自分が得た実践的な行動方針は、悪意を感じたとき公平さの基準を誰かに操作されていないか確かめるようにしようということ。
悪意を持っちゃうのは仕方ないこととして、それを意識するメタ的な視点を常に頭の隅に置いときたい。本書の言葉で言う「適切に怒り、適切に悪意を向ける」ようにしたいものである。


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