「ぼくたちー！」
「わたしたちはー！」
（一拍おいての）
「卒業ーします！」
とかってやりましたよね。
小学校あたりで。

「ぼくたちー！」は
運動できる男の子がでかい声で、
「わたしたちはー！」は
勉強できる女の子が滑舌良い発声で
「卒業ーします！」は
卒業生全員で声を合わせて。

予行練習んときなんかだとバカでお茶目なやつが、
「卒業ーします！」
のところを
「卒業ーしまする。」
とか言うから、「る」だけほんのり体育館に響いたりして、

練習を仕切ってる肉体派の先生が、
「おい！！るーやめろー！」
と軽く拾ってくれて、

「ぼくたちー！」
「わたしたちはー！」
「卒業ーしまっする！」
て別のバカ仲間が言い出すと
「こらー！マッスルってなんだー！」
「卒業に筋肉は関係ないぞー！」
って素敵に突っ込んでくれる先生。

「ぼくたちー！」
「わたしたちはー！」
「卒業ーしまうす」
って一回目に切り出したバカがもう一回ボケると、

「コラーー！まうす言うな！」
「ます。しますだから。卒業しネズミ。」
「って、いい加減にしろー！！」
ってそろそろイライラし始めて、
「次で終わりにするからな！」
の先生の合図に

「ポクたちー！」

「って、コラーー、なんでお前がボケんだ！」
「ポクってなんだ？！そこはPじゃなくでBだろ。ぼくたから。ぼく。ポクって。らー！」

「ぼくたちー！」
「わたちたちはー！」

「ってウラーーー！！わたちって！」
「てか、キミは6年間一回も学校でボケたことなんかなかったでしょ」
「なんだ？卒業記念でボケてんのか？」
「ダメだから、記念でも。ちゃんとやれーー！」

なんて学校。
素敵ですね(^^)

今日は3年生の卒業式でした。
去年は中止でした。
今年はプログラムを簡略して、
1年生までは呼べないけど、
2年生には出席させて卒業式をやるよ。
という式。

なので、
スーツ着用なんですよ。
ドレスコードが一応ある。

仕事してる時は毎日毎日着てたスーツたちは捨てずに置いてあるんですよね。
あん時はネクタイとかめんどうだな。
なんて記憶もかすかにはあるんですけど、
卒業式にどれ着ようかな。
ベストしてこ。
ベストどれにしよ。
ワイシャツはアイツで良いかな。
あ、カブスなんかしちゃうかな。
このネクタイだったらアイツにしよ。
したら、革靴は久々にアイツ履いてみよ。
って、小学生ん時のクラス会が行われる感じで、
いろんな昔の仲間たちと家を出る前に再会する。

（やー！ひさひざだねぇ」）
（あん時はいっつも一緒だったのにねぇ）
みたいなアホな感慨だったりして、
スーツ着るのがちょっと嬉しい(^^)

で、
ん。
よし。
これで良し。
って自分なりに決まったな。
って感じは自分で言うのはなんですけど、
経営者として仕事してた時の
雰囲気が仕上がるわけです。
ん。
悪くねーな。
って。

んで、
良し！
行こう。
って、家を出る間際に、
帽子を被るんです。
キャップを。

これってのが、
目が悪くなってからの日常で。
スーツ着る時でも同じ。
下を気をつけてると正面が見えてなかったりして、
電信柱みたいなのにぶつかっちゃう。
なんてことが数回あったり、
ヒヤッとすることはよくある。
なので、
万一になんらかにぶつかっても帽子のツバが
緩衝してくれる。
そんな役割の帽子さんを外を歩く時には必ず被って家を出るんです。
白杖を持って家を出るのと同じように、
忘れてはならないアイテム。

なんですけどね、
スーツに帽子。
や、ツバがないと意味がないですから、
キャップ。

アイドルの1日警察署長ってやつで、
ムリくり着せられてる制服。
おんなじ違和感(^^)
なんか、変なんですよね。

ただですね、
なんか、
どうも。
この
ちょっとした変な感じ。

キライじゃないんですよね。
普通じゃないくて、
当たり前じゃないのが。
好きとまでは言えないんですけど、
悪くなくて、どっかで良い。

違和感とかって悪くない。

・卒業しマッスルってウケ狙いの調子の良いバカ
・ポクって乗っかる勇気を使った男の子
・わたちって言えって隣のバカにそそのかされて言い放ったあの子
・わたちをボケだとして受け止められる先生
・スーツに帽子
・久々だからかえらく履きづらい革靴
ーコロナ禍で簡略化されまくった卒業式
みんなちょっと変(^^)

でも、どれも悪くないし、
良いですよね。

違和感ってやつは
ちょっとした衣装みたいなもんなのかもしれませんね。