みりん
今日の昼食に、冷たいうどんを作ってくれていた夫が、何かをレンチンしていた。手伝いに入った私が取り出したが、何だかわからなかった。
小さなガラスボウルとして使っているダイソーのプリンカップに、透明な液体が入っていた。臭いを嗅いでみるか、と近づいたところ「みりん」と言われた。
みりんということは判明したものの、みりんを加熱していた理由がさっぱりわからず、食事中はみりんを話題にした。うちのみりんは、みりん風調味料で、本みりんではないことは知っていた。
…ここまでで、みりん風調味料と本みりんの違いを理解していれば、夫が不要な加熱をしたことがわかるのだろう。
だが、私が知っていたのは、アルコール含有量の差がある、ということだけ。アルコールが多い本みりんと、極少量のみりん風調味料という商品が、それぞれにあるらしいことしか知らなかった。
あとは、本みりんの方が高額で売られていたような古い記憶。
夫は、本みりんの煮切りと同様にした方が良いのだろう、と加熱したらしかった。
昔は製造過程で必要なためにアルコールがたくさん含まれていたのかと、私は思いながら話していた。「煮切る」というのは、アルコールを飛ばすということらしい。飛ばさないと酒臭いという話なら、不要な添加物ではないのかと思ったりもした。
不要な添加物ではなく、アルコールが入っていることのメリットは多いようだったが、いろいろな調理器具や涼しく保管するための冷蔵庫もある現代に、そのメリットが必要なのかはよくわからなかった。
ただ、うちにはない本みりんでの、調理法だけが、どこかからうちに入り込んでいたことは間違いなくわかった。
義母は、料理を教えたことはないと、かなり前に言っていたので、義実家からではなさそうだ。
夫はかなり前から、ネットでもテレビでも、よく料理の動画やレシピを見ている。
昼食は冷たく食べたい料理だったが、後から調べると、煮物や炒め物などの温かい料理に使うみりんのタイミングも、みりん風調味料と本みりんで違うようだった。
みりん風調味料は、さ、し、す、せ、そより後で良いらしい。
あまり料理することのない私は、過去、「さしすせそ」に、みりんが入っていないことに困り調べた結果、醤油と一緒に入れていた。そんなに外れたタイミングではなかったらしいが、味噌よりも後で良いとは知らなかった。(忘れただけか)
随分前、母が「このみりんは、いつ入れればいいのかしら。いつものと違うのよ。同じで大丈夫よね…」と、ブツブツ言いながら料理していたことも思い出した。そんな頃は、ネットには繋がっていても、知りたいことを調べられる時代ではなかった。
本みりんの場合は、砂糖より前らしい。
夫は、どのタイミングで入れているのだろうか…