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表現再考:獺が捕らえた魚を並べて祀る ように、お題を並べる

 表現再考というのを始めたのは、涅槃会とバレンタインデーにちなんだ話からです。
 バレンタインデーは、これから男性から渡しましょうという呼びかけをしました。そして、その次の日の涅槃会のことを考えてみました。

 そこから、二十四節気、七十二候をお題にして、伝えられてきたものを、考えて表現してみようということで続けました。
 始めたのが昨年の「雨水」からでしたから、ちょうど一年が過ぎました。

 七十二候というのは、本来、中国の宣明暦から由来していますが、それを江戸時代に、日本の風土に合わせて、渋川春海らの暦学者が作成したのが本朝七十二候の始まりです。
 
 今年は、中国の七十二候を中心に改めて一年を回っていこうかと考えています。

 今日から始まる雨水の初候は、獺祭魚で、カワウソは獲った魚を並べる習性があるようですが、その姿を祭礼の如しと見立てたもののようです。

 獺祭というのは、お酒を飲む人では、その名を知らないくらい有名になった日本酒ですが、獺祭魚は、その名前の由来の一つにも挙げられています。確かに、料理を並べながら、日本酒を嗜むその様は、魚を並べるカワウソの姿をも思わせるかもしれませんね。

 七十二のお題目を並べて、改めて表現を考える様も、魚を並べるカワウソに似ているかもしれません。

雨水の初候 宣明暦:獺祭魚、本朝:土脉潤起



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