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アメリカ「フェイクニュース」2020

アメリカ大統領は地球上で最大の権力者

という比喩に対する疑問、また云い回しのアバウトに、だれも疑いはないだろうか、という疑心暗鬼を抱きつつ、「アメリカじゃなかったら誰がやる」と世界の誰もが思っているのは間違いない。

その頂点に立つ人間を誰にするのか、それは選挙投票によって決めるのが議会制民主主義、ということになっている。時間と莫大な金をかけて、州単位で選挙人を取り込み、そのアメリカ全土動態図色の勝った方が勝ち、というシステムは、日本人にとって何回みても覚えない。

この話は、すでに済んでいる話題で、選挙に勝ったトランプ、そして選挙不正?に拠って負けたトランプの両極端の既知ニュースの話題をきかき集めた話だ。だから新鮮さは全くない。

ところでその詳細をどの位しっている日本人が何人いるだろうかと、尋ねた(調査はしてない)が、そのほとんどが知らないことに気付いた。

それらは政治の話だし、昨今の政治離れ(とくにミレニアム Z世代)が助長しているように、世界的傾向でもある。
結果的に、高齢感心層の投票結果によって、集めた税金分配が、そちらに配分されるというのは、判り易いし、そこには投票しない若者世代への税金(奨学金返済)など、疎かになる恐れがあった。

また富裕層寡占状態の余裕資金の運用など、そうした若者世代に配分する「ベイシックインカム」制など、遅々として進まない制度は、やはり政治家の選び方に起因すると思われた。
■「ひろゆき」さん、ベーシックインカム賛成派ですよね?いったん「全員」にお金を配れ
注)ベーシックインカム:国民全員に最低限の生活費を毎月配る社会システム。金額は算出方法によって異なるが、3~10万円くらいを想定していることが多い。
ひろゆき氏:そうですね。どうしたって、社会は「食える人」と「食えない人」に分かれてしまいます。だったら、最初から全員にお金を配ってしまって、さらに稼ぎたい人は勝手にどんどん稼げばいいと思うんです。
――稼げない人のために社会設計すべきなんですか?
ひろゆき氏:それを前提にしたほうがいいですよ。今の日本政府は、医療保険とか年金とか、老後にばかりお金を使っていますよね。そうするくらいなら、国民全体にお金を配るようにして、若者にもお金が行き届くようにしたほうがいいと思うだけです。
 これからの日本は、個人の漫画家とかクリエイターとかのように、クリエイティブな方向で生き残ったほうがいい。そのためには、最低限食うためのお金があって、他のバイトとかの労働で時間を取られないことが大事だと思うので。そこに賭けたほうがいいですよ。
「ベーシックインカム」は可能なのか?
――実現できるかどうかが問題になってきますよね。
ひろゆき氏:試算してみたことがあるんですが、できそうなんですよね。毎月7万円を国民に配ろうと思うと、約90兆円あれば可能です。 そのためには、生活保護をなくしてベーシックインカムで一本化したり、お金持ちから多く税金を取るために相続税を増やしたり、高齢者も医療費の3割負担をお願いしたり。そうやっていけば、実現可能です。ダイヤモンド

そして話を、そのトランプに戻すが、2024年11月選挙(2024年11月5日)の話しをしているわけではない。

あの衝撃的な、アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件で何があったのか、というドキュメントだ。

その一部を映像動画に収めたドキュメント「2021連邦議会襲撃事件 ドキュメント ジェイミー・ロバーツ」配信、を見たので、それを記事にした、という作業である。

また、その布石として「トランプショー」2020BBCも配信していたので、そのいずれも吟味してみた。

昨今のアメリカ政治の話題は、もっぱら当然大統領候補である、「もしトラ」流布の情報で賑わっている。それは日本も同じだ。
ただその深度というか正確さ、というか信憑性において、やはり本国アリカの、そのニュースソースは、的確な事実を取材しているように思った。

その例として、「なんだかんだいいながら高値安定株価で国民は潤っているだろう!」、と弁明するが、歴代の大統領のお世辞は、それが定型挨拶になっている。
どうしてその経済指数を、思惑通りに投資筋に恩恵をもたらすかといったら、やっぱり「木の葉隠しのお呪い」をアメリカも使っていた、と思ったからだ。
例の「輪転機稼働」大量ドル増刷で、ジャンジャン刷りまくっている、という話しだ。それに準じて我が国日本も、負けじと、国債発行輪転機高速回転増刷、という話しは、小耳に挟むが、実際輪転機が、作動している生き証人に会ったことも見たこともないので、確かなことは云えない。

ただ、それがアメリカだった場合、世界資源石油流通ルート売買のドル建において、絶対的優位にあることは、その世界支配の特権維持には必須条件であることは間違いない。

そうした中のトランプは鼻息も荒く、いくつかの訴訟問題も意に介さず、選挙に邁進傾注している。

これが日本だったら、まったくあり得ない話で、現に、過去の性スキャンダル口止め料支払いが、発覚暴露されたが、同様にスルーしている様子だった。

そんなことを一つ一つ挙げるとキリはないが、その最大のポイントは、そうした本人資質ではなく、アメリカンる国民土壌体質、すなわちハリウッド的なエンタメ、それを政治舞台まで延長して見せたのがトランプだ、という。

そのやり方を日本でやったらたちまち批判攻防1ミリも進めやしない。現に、何度も再起して議員になった地方若手議員は、自ら起こしセクハラで席をなくしている。

ただ一点の焦点「もしトラ」を選択する「ホントラ」アメリカ国民のホンネは、誰に聴いたらいのだろう。

そして全く同じ質問を戦争ロシア国民に問う、という同時質問は、この2024年という時代にしかあり得ないという世紀に、われわれは生きているという自覚をしている人間がほとんどいない。

不可逆エントロピー、覆水は盆に返らないが、ChatGPT動画は何遍でもそれは可能だ。

米大統領2020「ドナルド・トランプ」は世界をどう変えたか
2020年10月31日記事 レベッカ・シールズ、BBCニュース

世界はアメリカをどう見る
アメリカの大統領は、ただ単に自分の国を率いるというだけでなく、おそらく地球上で最大の権力者だ。その行動は、地球に住む全員に影響する。ドナルド・トランプ米大統領の行動や振る舞いも同様だ。この4年間でトランプ氏は、世界をどう変えてきたのだろうか。

トランプ大統領は、アメリカが「世界で最も偉大な国」だと繰り返す。しかし、米ピュー研究所が今年9月に発表した13カ国での世論調査結果によると、外国でのアメリカの評判は決して良くない。



欧州では多くの国で、アメリカへの評価は過去20年来で最低水準だ。イギリスではアメリカに好意的な回答をした人は41%、フランスでは2003年以来最低の31%、ドイツではわずか26%だった。

新型コロナウイルスのパンデミックへのアメリカの対応が、各国の評価に大きく影響している。今年7月~8月の世論調査では、アメリカの対応が優れていたと答えた人はわずか15%だった。

気候変動の対策後退
トランプ氏が気候変動をどう思っているのか、見極めるのは難しい。「金のかかるでたらめ」と呼んだかと思うと、「自分にとってとても大事な」「真面目な話題」だと言ったりもする。はっきりしているのは、就任から6カ月後に、気候変動への国際的な取り組みを決めた2015年のパリ協定から離脱すると宣言し、科学界を落胆させたことだ。

パリ協定は2015年12月、地球の気温上昇を産業革命前と比較して2度上昇より「かなり低く」抑え、1.5度未満に抑えるための取り組みを推進すると、気候変動枠組条約の締約国が合意したもの。これまでに200カ国近くが批准している。

アメリカは中国に続き、世界で最も大量の温室効果ガスを排出する国だ。もしトランプ氏が再選されれば、地球温暖化は制御不能になるかもしれないと、多くの研究者が警告している。

パリ協定を拒絶した理由としてトランプ氏は、「過度の規制によってアメリカの製造業が廃業に追い込まれ」ていただろうと主張した。石炭、石油、天然ガスなどの製造コストを削減するため、環境対策を目的とした規制を次々を廃止してきたトランプ氏にとって、これは一貫したテーマだ。

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トランプ政権が移民に与えた影響 7つの表で見る
規制緩和にもかかわらず、アメリカでは複数の炭鉱が閉鎖している。安い天然ガスとの価格競争や、再生可能エネルギーを推進する州レベルの取り組みの影響だ。さらに、連邦政府の統計によると、2019年には再生可能エネルギーの発電量が石炭を上回った。これは130年間で初めてのことだった。

アメリカが正式にパリ協定から離脱するのは11月4日。大統領選の翌日だ。トランプ氏と争う野党・民主党の大統領候補、ジョー・バイデン氏は、自分が大統領になればパリ協定に再加入すると宣言している。

アメリカがパリ協定から抜ければドミノ効果のように次々と離脱する国が増えるという懸念もあったが、それは実現しなかった。ただし、トランプ政権の影響で、ブラジルやサウジアラビアが温室効果ガス削減の対策を制限しやすくなったという意見もある。

国境閉鎖(一部に対して)
トランプ氏は就任からわずか1週間余りで、移民規制強化を実行に移した。主にイスラム教徒が多い7カ国からの入国を禁止したのだ。現在では、13カ国が厳しい入国制限の対象になっている。

外国で生まれてアメリカに住む人の数は、バラク・オバマ前大統領の任期が終わった2016年に対して、2019年は3%増えた。しかし、どういう人たちがアメリカに住むようになったのか、その構成が変化している。

メキシコで生まれたアメリカ住民の割合はトランプ政権の間、減少を続けた。その一方で、メキシコ以外の中南米やカリブ海諸国から移住する人数は増えた。

アメリカ永住が可能になる査証(ビザ)の発給は減少した。特に、すでに親族がアメリカに定住している人の永住が以前より難しくなった。

トランプ氏の移民政策を何より象徴するものがあるとするなら、それはもちろん、メキシコとの国境に建てると公約した「大きい、美しい壁」だ。今年の10月19日現在、米税関・国境取締局によると、すでに371マイル(597キロ)の壁の設置が完了している。そのほとんどは、すでにあらかじめ障壁があった場所にフェンスを設置し直した場所だ。


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この壁は、なんとしてもアメリカに入ろうと必死な人たちへの抑止にはなっていない。
アメリカ・メキシコ国境で拘束される移民の数は、2019年に過去12年間で最高になった。同年春に国境への到着が急増したためだ。その過半数は家族で、多くが暴力と貧困に苦しめられているグアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルといった国から、亡命と新しい生活を求めて来た人たちだった。

難民に関して言えば、トランプ氏はアメリカが受け入れる難民の数をばっさり削った。アメリカは2016年度には約8万5000人の難民を受け入れてるが、その翌年には5万4000人未満に減っている。

2021年の受け入れ枠は最大1万5000人になる。アメリカの難民受け入れ計画が1980年に始まって以来、最少だ。

「フェイクニュース」の台頭
「自分が思いついたフレーズの中で、『フェイク』が最高だと思う」。トランプ氏は2017年10月のインタビューでこう話した。

「フェイクニュース」という表現を発明したのは、もちろんトランプ氏ではない。しかし、世間に広く浸透させたのはトランプ氏だと言っていいだろう。

データ分析会社「Factba.se」がモニターするソーシャルメディア投稿や録音聞き取りなどによると、2016年12月のツイートで初めて「フェイクニュース」と書いて以来、トランプ氏は約2000回、この表現を使っている(トランプ氏は当時、「自分が大統領になっても『ジ・アプレンティス』に、たとえパートタイムでも関わり続けると、CNNが報道したのは、ばかげているし本当じゃない。フェイクニュース!」とツイートした)。

現時点でグーグルで「fake news」と検索すると、全世界から11億件以上のヒット件数が出る。それを時間の推移と重ねてみると、アメリカからの検索回数が2016~2017年に増え始め、トランプ氏が偽ニュースだと判断した記事のリストを「フェイクニュース賞」として発表した際に、その検索件数はピークに達した。

2016年米大統領選の当時、「フェイクニュース」とは事実と異なる誤った報道を意味した。たとえば、「ローマ教皇がトランプ氏の大統領当選を支持した」などの誤報が「フェイクニュース」と呼ばれた。しかしその後は、より大勢がこの表現を使うようになるにつれて、ただ単に偽情報、誤情報を意味するようになった。

大統領はしばしば、自分が同意しない報道を「フェイクニュース」と呼んで攻撃する。2017年2月にはさらに踏み込み、複数の報道機関を「アメリカ国民の敵」と呼んだ。

「フェイクニュース」という表現は、タイやフィリピン、サウジアラビアにバーレーンと様々な国の首脳も好んで使うようになった。中には、反政府活動家やジャーナリストの抑圧や迫害を正当化するために、「フェイクニュースを拡散した」と追及する政府も出てきた。

信頼できる報道を「フェイクニュース」と批判することで、政治家は民主主義を根本から損なっていると、複数の人権団体は言う。社会に参加する人たちが、基本的な事実はこうだと合意していなくては、民主社会は成り立たないからだ。

アメリカの「果てしない戦争」と中東での合意
2019年2月の一般教書演説で、トランプ大統領はシリアから駐留米軍を撤退させると公約し、「偉大な国は果てしない戦争を戦ったりしない」と宣言した。

実際の数字を見ると、実態はもう少し微妙だ。そもそもこの演説の数カ月後、トランプ氏はシリアの油井を守るために兵士500人を引き続き駐留させると決めている。確かにトランプ政権は、オバマ政権から引き継いだアフガニスタン駐留米軍を大幅に削減する方針で、シリアやイラクでもある程度は同様だ。しかし、在外米軍が駐留している場所は、トランプ政権発足時から今にいたるまで変わっていない。
もちろん、軍隊を使わずに中東情勢に影響を与える方法はある。トランプ氏は2018年に歴代大統領の反対を覆し、在イスラエルのアメリカ大使館をテルアヴィヴからエルサレムに移した。さらに、イスラエルが占領し、パレスチナが領有権を主張する東エルサレムも含めて、エルサレムをイスラエルの首都と承認した。

今年9月にはアメリカの仲介を経て、アラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンの両国がイスラエルと国交正常化に合意した。レトリックは別にして、実質的な外交成果という意味では、これがトランプ政権最大の成果だったかもしれない。イスラエルが1948年に独立を宣言して以来、中東でイスラエルと外交関係を樹立しているのはエジプトとヨルダンのみだった。

(貿易)交渉の技
トランプ大統領は、自分が仲介したものではない合意をすべて見下しているようだ。就任直後には、オバマ政権が認めた12カ国との環太平洋経済連携協定(TPP)を「ひどい」と呼んで離脱した。TPPはアジア・太平洋における中国の影響力を抑制しようとするものだと批判していた中国からすると、トランプ政権のこの動きは誰より自分たちに好都合だった。しかしアメリカでは、TPPが国内の雇用喪失につながると批判していた勢力が、トランプ氏の決定を歓迎した。

トランプ氏はさらに、「史上最悪の貿易協定かもしれない」と呼んでいた、カナダ・メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)を再交渉した。新しい協定にあまり変わりはなかったが、労働や自動車部品調達に関する規則を強化した。

大統領は何より、アメリカが諸外国との貿易でいかに利益を得るかにりこだわってきた。その結果が、中国との苛烈(かれつ)な貿易戦争だ。世界の二大経済大国が互いの製品に数千億ドル分の関税をかけあったのだ。アメリカの大豆農家や自動車産業にとっては、悩みの種だ。中国にとっても、費用削減のため製造業が国内からヴェトナムやカンボジアへ流出してしまうという悪影響が出ている。

アメリカの2019年の対中貿易赤字は2016年から微減していた。トランプ政権による追加関税を避けるため、アメリカ企業が輸入量を減らしたからだ。

一方で、パンデミックの影響もさることながら、2020年のアメリカは中国に対して輸入超過状態にある。

中国と台湾
トランプ氏は就任前の2016年12月初め、「台湾総統が今日、僕の大統領当選を祝うために電話してくれた。ありがとう!」とツイートした。息を呑むような外交政策の一大転換で、ウィキペディアにはこれのみに関する項目があるほどだ。
当時まだ次期大統領だったトランプ氏は2016年12月2日、台湾総統と直接会話をするという、異例の一歩を踏み出した。1979年の国交断絶以来、初めてのことだった。トランプ氏のこの動きについて、キャリー・グレイシーBBC中国編集長(当時)は、中国政府を「警戒させ怒らせる」はずだと予測した。中国は台湾を独立国家として認めず、「台湾省」と位置づけている。

これがトランプ政権による大胆な対中政策の幕開けだった。それ以降、地政学上の2大ライバルは何かとお互いをつつき合い、おかげで両国関係は現在、過去最低の水準にまで悪化している。

中国は南シナ海の大部分に領有権を主張するが、アメリカはこれを違法だと宣言。トランプ政権はさらに、中国製品に追加関税を重ね、中国企業が運営するTikTokやWeChat(微信)といったアプリのダウンロードをアメリカ国内で禁止し、中国通信大手・華為技術(ファーウェイ)を国家安全保障への脅威だとして、ファーウェイ製品の調達を禁止した。

中国はトランプ政権に反発を強めたが、両国の緊張関係はトランプ政権下で始まったわけではない。また、米中関係の悪化は中国側の動きにも原因がある。習近平氏が2013年に国家主席となって以降、香港で国家安全法を施行したり、新疆ウイグル自治区でイスラム教徒のウイグル人を強制収容したりと、中国政府による動きが国際社会で物議をかもす事態が相次いでいる。

トランプ大統領は自分自身のパンデミック対応はさておき、新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と繰り返し呼んでいる。ただし、たとえアメリカに政権交代があったとしても、対中政策がこれまでより融和的なものになるとは限らない。野党・民主党の大統領候補、ジョー・バイデン氏は習主席を「thug(悪党、ごろつき)」と呼び、「民主的な要素などなにひとつ持ち合わせていない」と批判している。

イランと戦争の瀬戸際に
トランプ氏は2019年の大晦日に、「我が国の施設で人命が失われたり、損害が出た場合は、全責任はイランにある。大きな代償を払うことになる。これは警告ではない、これは脅しだ」とツイートした。「新年おめでとう!」と。

その数日後、アメリカはイラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のトップ、カセム・ソレイマニ司令官を殺害し、世界に衝撃を与えた。中東地域での軍事作戦を束ねていた指揮官を殺害されたイランは、イラクにある2つの米軍基地を弾道ミサイルで攻撃した。米兵100人以上が負傷し、両国は戦争の瀬戸際にあると多くの専門家が判断した。

戦争にはならなかった。しかしそれでも、複数の罪のない市民が命を落とした。イランは米軍基地へのミサイル攻撃の数時間後、ウクライナの旅客機を誤ってミサイルで撃墜し、乗客乗員176人が死亡した。

どうしてこうなったのか? 相互不信を背景に、双方がお互いに誤算を繰り返したためだ。

アメリカとイランは1979年以来、対立関係にある。アメリカが後ろ盾となっていた王政がイラン革命で倒され、テヘランのアメリカ大使館にアメリカ人52人が人質になって以来のことだ。2018年5月にはトランプ氏が、2015年のイラン核合意(経済制裁解除と引き換えにイランは核開発を制限するという国際合意)から離脱し、対立を深めた。続いてトランプ氏は「かつてないほど厳しい制裁」をイランに対して適用し、イラン首脳部に圧力をかけた。

しかし、イラン政府はトランプ氏の意のままにはならなかった。米政府の圧力に抵抗を続けたイランの経済は深刻な景気後退に陥り、2019年10月までに食品価格は前年比61%増、たばこの値段は同80%に急騰していた。生活苦にあえぐイラン国民は各地で抗議行動に出た。

アメリカもイランも、新型コロナウイルスによって大打撃を受けており、このところはパンデミック対策が両国の政治家の最優先課題になっている。しかし、アメリカとイランの外交チャンネルは限られているし、緊張が一気に悪化しかねない対立点が多数ある状態は変わっていない。
(英語記事 US election 2020: How Trump has changed the world)
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トランプ政権が移民に与えた影響 

2020 トランプ ショー BBC
2021 連邦議会襲撃事件 ドキュメント ジェイミー・ロバーツ


トランプ前米大統領への巨額賠償命令、諸刃の剣か 性的に暴行した相手の名誉も毀損と連邦地裁
2024年1月28日
サム・カブラル、BBCニュース
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-68115903

トランプ前大統領は自分に対する数々の訴訟を「魔女狩り」と呼び続け、支持者もそれを繰り返している。写真は2023年3月の支持者集会

ニューヨーク・マンハッタンの連邦地裁で26日、ドナルド・トランプ前大統領が在任中の2019年にコラムニスト、E・ジーン・キャロル氏を中傷しその名誉を毀損(きそん)したことについて、計8330万ドル(約123億4000万円)の損害賠償を支払うよう、陪審団が評決を下した。連邦地裁は昨年5月にすでに、前大統領が1990年代にキャロル氏を性的に暴行したと認定していた。
専門家はこの巨額賠償について、前大統領がこれ以上キャロル氏を中傷しないようにするため、陪審団は約123億円もの賠償金支払いを命じたのだと説明する。
しかし、それは効くのだろうか。
昨年の民事裁判でマンハッタンの連邦地裁はすでに、前大統領が1990年代にニューヨーク市内のデパートの試着室で、雑誌コラムニストのキャロル氏を性的に暴行したと認定していた。その裁判の陪審団も、前大統領がキャロル氏の証言をうそだと中傷したことについて名誉毀損だと認め、約500万ドルの損害賠償の支払いを命じていた。

画像 サマー・ザーボス トランプ氏を訴え - BBCニュースクリエーター: EPA



関連記事 追加 2024年02月25日

現代は欧米国「第二の植民地時代」

世界屈指の知識人エマニュエル・トッドによる主張 現代は「第二の植民地時代」である。 2024/2/25(日) 9:32配信 AERA dot.
 家族制度や識字率、出生率に基づき、現代政治や社会を分析し、「ソ連崩壊」から「米国の金融危機」などを予言した、フランスの歴史家エマニュエル・トッド。彼は、今こそ、終わりが見えないウクライナ戦争の現実を直視すべきだと言います。

そのうえで、トッドがたどり着いた結論とは? 現代は「第二の植民地時代」であると語る真意を、2月13日発売の最新刊『人類の終着点――戦争、AI、ヒューマニティの未来』(朝日新書)から一部を抜粋・再編して公開します。 冒頭引用



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