あやさんの文章を読んで、思い出したことを綴ります。

ランドセルの色。私は水色が欲しかった。

でも、女の子で寒色系のランドセルだと、いじめられるかもしれないよ、と母に反対された。
アカチャンホンポの売り場で、渋々朱色のランドセルを選んだ。

私が小学校の高学年になる頃には、水色のランドセルを背負った低学年の女の子を何人か見かけるようになった。

すごく羨ましかった。
あと何年か遅く産まれたら、私も水色のランドセルを買ってもらえたのかなと思って。

でも、確かに同級生のランドセルは、女の子はみんな赤やピンクの暖色系、男の子は黒か青の寒色系だった。

防災頭巾も、親の手作りの子数名を除くと、女の子は赤、男の子は青だった。

私以外。

私の防災頭巾の色は、青だった。
母が近所の店に買いに行ったときに、赤が売り切れていたのだ。
とはいえ、水色が好きだったから、赤の防災頭巾が欲しいわけでもなく、青でもいいかなと思った。


私の小学校では、算数のクラスが習熟度別になっていて、私の席に別の子が座る機会がしばしばあった。
その際に、青の防災頭巾は、ほぼ毎回男の子の席だと思われた。
げっ、女子の席だったのかよ、と男の子に嫌がられることが何度もあった。

私は、自分の青の防災頭巾があまり好きではなくなってしまった。
可愛いアップリケのようなものを親に縫い付けてもらって、男の子の席と間違えられないようにと工夫したが、あまり効果はなかった。

私が水色のランドセルを背負っていたら、もっと嫌な思いをしたかもしれない。
母の懸念は間違っていなかったと思う。

それでも、やっぱり、水色のランドセルを背負って登校してみたかったな。