子供を所有する親

人はたくさんのモノを所有して生きています。
所有したいという欲求も持っています。

その所有したいという思いはだんだんモノだけに飽きたらず.モノ以外の存在をも手中に収めてしまおうと考えます。

それが「他人」です。

特に自分の子供なんかはすでに自分の所有物であると錯覚している人は数多く存在します。

所有物の管理責任は所有者にあり、子供の行為の責任は親にある。
この共通点が親が子供を自分の所有物であると感じさせる一因です。

そして所有物とは自分の自由に扱うことができるので、所有物である子供をどう扱おうが自由である.という思い込みが発生します。

しかし当然子供も1人の人間なので.やがて自我が芽生え自分の意思や欲求を貫こうとして.親の言う通りにしなかったり反発するようになります。

ここで新たな問題が生じます。
子供が自分で考え、行動するようになった時点で.親は一定の距離を保って見守るようにできればよいのですが、人間は自分が所有している(と思っている)モノが失われるのを極端に嫌います。

つまり我が子が成長し自我が芽生え.自身の意思によって判断する事は親にとっての所有物の喪失に当たる訳です。

なんとしてでも所有物を手離したくない。
自分の管理下に置いておきたい、という所有欲が働くのです。

そうなれば子供との衝突は避けられません。
そして子供を所有し続ける為にもっともらしい言葉を口にしたりするのです。

「あなたのために言っている」だったり「まだ子供なんだから」だったり「誰が食わせてると思っているんだ」なんて事を言う人もいるかも知れません。

場合によっては手をあげるなんて事も考えられます。

そしてそのような言動をしている人は.あまりそれに関して間違った行為であるとは考えていないようです。

しかし少し考えてみれば、他人を自分の思い通りにしようとしている時点で何かが間違っているのです。

親子という関係をとっぱらって考えると、これらが成り立つのは奴隷に対してのみです。

奴隷とは人権がなく.つまり1人の人間ではなく使用する者の所有物であると認識されます。

多くの親が子供を奴隷と同じように扱っている、と言うと反感を買いそうですが実際そうだと思っています。

子供は親の奴隷でも所有物でもないですよ。


以上でーす。

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