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恋愛対象として見られないのはなぜか?

急に思い出した小6のトラウマ。


7月の暑い日で
席の近くの男子と女子が4.5人でプールに行くと
相談しあってたので
私もいきたい!と名乗り出た。


あまり歓迎はされなかった感じだけど
一緒に行くことになったので
私は純粋にプールを楽しんだ。


私は海や、プールが好きだった。
水泳は習ってなかったけど
意外にも泳げたし
ぷかぷかと浮いて水の中にいるのが好きだった。


何をするわけでもなく
彼らはきゃっきゃと遊んでいたけど
そのうち、鬼ごっこをするということになったので
もれなく私もその仲間に入ることになった。


プールの中の鬼ごっこは割とハードだ。
捕まってはなるものか。
私は一生懸命逃げる。


だが何だかおかしい。
鬼ごっこというのだから
鬼でない人間は鬼から逃げるのが
通例なのだけど、一向に私は捕まる気配がない。


要するに鬼に狙われてない。


はて。


あっやばい!鬼が来た!
周りを見ると私の近くに女子がいた。
同じ方向にわーわー言いながら逃げたのだけど
男子の鬼はびっくりすることを私に向かって言った。


お前なんか襲うか!



それがどういう意味を指してるのかは
理解できなかったけど
私はひどく傷ついた。



泣きたくないのに泣けてきて
私はプールから上がった。



あ、私は場違いなところに来たんだなと思った。



同じ女子なのに
同じクラスで、同じ歳なのに
私は男子から鬼ごっこの捕まる対象にもならないんだと
自分の存在価値みたいなものを
突きつけられた気がして悲しかった。



プールから上がり帰ろうと更衣室に向かっていると
お前なんか襲うか、と言った男子と
何も言ってない男子が二人で私の方に駆け寄ってきて


おの、ごめん。


と言った。


謝られた意味もわからなかった。
そのあと私はどうしたか覚えてない。


ただ、その時に私は多分
他の女子みたいに髪が長くて
大人っぽくないからだ。
奥菜恵みたいな女子じゃないからだ!
と謎に思い込んで自分に納得させた気がする。



その後も私は
同学年の男子からの恋愛対象ではないことを
ことごとく突きつけられてきた。


同学年の男子は、大人っぽくて
雰囲気がいい女子に群がる。
いい匂いがしたり、少しお化粧をしたり
大人の階段をちょこちょこと登り始めた女子に
興味を持つ。一色紗英とか、奥菜恵とか、
大人っぽい美少女に男子は恋をするのだ。


やはり、私のこの子供っぽい顔が
異性として見られない原因なんだと
どんどんその信念を固めていった。


そう、私は3歳に会ったきりずっと会ってない
親戚のおじさんに「全然変わってない」と言われるくらい
童顔だったから。


ひどい時は同級生と一緒にいて
親子と言われることもあった。


この顔のせいで私は異性として見られないのだと
心底この顔の作りを嫌悪した。
まともな恋愛ができないのは
この顔のせいだ。


と私は性格がねじれにねじれてしまい
今思えば、このひねくれた可愛げのない性格が
異性を遠ざけていたのだと思う。


見た目に逃げてしまっていたが
私がモテなかったのは
多分性格のせいだ。


見た目さえ変われば!
背があと少し伸びれば!


いや、モテる人はどんな容姿だって
モテている。


そう、自分がモテないのを顔のせいにして
私は自分を振り返ることを一切してこなかった。
その方が楽だから。


もし私がいまだに顔が原因で
異性に相手にされないと思い込んでいたのなら
多分整形していたかもしれない。
実際に20過ぎるまでは
大人っぽい顔に全整形したいと言っていたくらいだ。


しかし顔が原因ではないことに
幸いにも気づくことができた。


思い込みって怖い。
信じて疑わないのだから。


40も半ばに差し掛かったのに
いまだに顔のことで色々といってくる人はいるけど
そんなことはどうでもいい。
これが私だ。


そしてこの私がいいといって
嫁にもらった人もいる。
それだけで十分だ。


もういい加減
このプールの嫌な記憶は成仏してもいい頃だけどね。

#夏の思い出

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