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コミュニティでうまれるつながりと、その作り方 #ツクルバな日々 #コルクラボ文化祭

こんにちは!ツクルバnote担当の外山です。

前回に引き続き、弊社の共同代表中村が登壇したイベントレポートです。前回はこちらから。(コミュニティ経営を考える 〜変化の時代、組織と事業のあり方〜:TWDW × greenz.jp #ツクルバな日々

今回のトークセッションのテーマは「コミュニティでうまれるつながりと、その作り方。「コルクラボ文化祭」にて行われました。

登壇者はオシロ株式会社 杉山博一さん、wasei salon 鳥井弘文さん、そしてモデレーターはサイボウズ式編集長 藤村能光さん。

※参加された方のツイートを引用して記事を書かせていただきました。

登壇者が話したい6つのテーマを中心に、トークセッションが進められました。

コミュニティの人数と質について

最初に参加者から聞きたいこととしてあがったのがこのテーマ。コミュニティに関わっている方であれば、一番課題として身近に感じることの多いテーマかもしれません。

ここでこのテーマを挙げた杉山さんが話したのが「ダンバー数」。組織の人数がある一定の数を超えると活性しない、その人数の上限数は150人とされているというもの。ダンバー数はコミュニティでもあてはまるのでしょうか。

鳥井さんと中村が口を合わせて話していたのが、「目的」の重要性と企業とコミュニティの違い。


中村「共通の価値観を持っていれば、30〜40人で活性化しはじめて、100人になってもコミュニティが維持される。公式かつ営利側の企業体でやっているわけではないことが肝で、コミュニティってその反対で非公式かつ非営利。金銭的な報酬を求めるわけではないのに、助け合ったりする。なんで一緒にいるのかが共通していることが重要なのでは」
鳥井さん「コミュニティは従来の組織と違う評価軸で動いているから、これだけ盛り上がっている。組織は競争文化に対して、コミュニティは助け合う文化が強い。それは学校や企業が担えないものだし、企業でできることはコミュニティでやる必要はない」

重ねて鳥井さんがおっしゃっていたのは、コミュニティをつくることは簡単で、コミュニティをつくることが目的となってしまいがちだということ。

コミュニティが盛り上がっている状態とは?

他のふたりとは異なり、オンラインコミュニティは運営したことも入ったこともないと話す中村から。中村が主に関わっているオフラインのコミュニティ、コワーキングスペースやマンションコミュニティでは、“なんとなく” でしか盛り上がっているかわからない。オンラインは指標があるのか、どのように図っているのか、という質問。

杉山さん「最初の立てた旗を1として、コミュニティは1対n対nというように形成され、1からnに価値観が啓蒙されて、nからnへという関係で盛り上がっていく。1が関わってない状態が盛り上がっている状態だと思います」

鳥井さんが意識しているのは、メンバーをいかに勝たせるか、とにかくメンバーが成功する、やりたいことを実現できるように支援する空気づくりとのこと。

鳥井さん「どれだけプロジェクト、企画が立ち上がったか、その参加者が多いかというよりは、お互いにどの程度感心を示せているかで判断しています。その土壌は主にふたりのコミュニティマネージャーがつくってくれました。そのふたりが、まず “何を言っても無視しない状況” をつくること、必ずレスをすることによって、コミュニティに安心感が醸成されています」

個人的に、鳥井さんがコミュニティマネージャーをふたり置いたというのが興味深かったです。

コミュニティを活性化させるために、ハードの面で意識していることは?

この問いに対してオンラインのコミュニティをつくっている杉山さん、ハードを作っている中村に共通していたのが、「全部答えを提供しない、遊ぶ余白をつくっておく」ということ。

中村「どう振る舞いを誘発していくかをワークショップデザインから学びましたね。場のオーナーが振る舞いを示し、盛り上がったら主導権を別の人に渡していく。あと、土壌作りに関して言うとコミュニティには禁止看板は置かず、無茶振りでもやってみなよっていう追い風を送るようにしています。そうすると、運営側も楽になりますよね」

実際にツクルバが運営するコワーキングスペースのワンフロアは、置くものによって場が変容していくようになっています。ひとつの意味で終わらせないよう、極力意味のないフレームワークにする、つまり遊ぶきっかけを置いておき、遊び方はユーザーに託す仕掛けにしているとのこと。

鳥井さんは少し違う視点で、日本人と欧米人の対比を。

鳥井「欧米人がスターバックスに行ったら投資が決まったなんて言う話があるけど日本人は無理。コミュニケーションをどう誘発するかよりは、住処をつくって訪問し合う方がつながりをつくりやすいのでは」

社会の中でコミュニティが担う役割とは?

最後に中村が出した、こちらのテーマ。

杉山さん「ハーバードの研究によると、人間が幸せを感じるのは、いい人間関係を築けたか、所属できたかで左右されるという結果がでています。コミュニティは人を幸せにするものなので、これからもコミュニティを盛り上げられるサービスをつくっていきたいと思います」

中村「社会を構成する中でコミュニティができることってもっとあるのではと思っていて、このテーマを出しました。コミュニティは企業組織の外、地域やマンション、オンラインサロンなどでつくられているけど、会社の事業体を別の角度から眺めて、コミュニティとして見てみる、というのがあってもいいのではと思ってます。そしたら、毎日会社に行くのが楽しみで、仲間とともにアクションするのが最高で、そしたらみんな働くことを通じて幸せになれるじゃんと。この視点を最近 “コミュニティ経営” と位置付けています。世界をカラフルにする、モノカルチャー化に抗うためには、様々なコミュニティが必要。小さくても大きくても自分の信じるコミュニティをつくっていてもらえればいいなと思います」

編集後記

私が特に印象に残っているのが、鳥井さんが一貫して言っていた目的。私は実際に人数を増やすことやイベントの開催で手一杯になり、目的を見失ってしまい、その結果だんだんとコミュニティが盛り下がってしまったことがありました。最初に旗を立て “1対n対nの関係をつくることも、最後に終えるかという点に関しても、目的の存在でコミュニティが人に与える影響が変わるのではと思います。

「コミュニティとは?」といった本質的な問いに度々立ち止まったりするのですが、シンプルに杉山さんの「人を幸せにする」、中村の「モノカルチャーに抗う」ためにコミュニティが存在すればいいんじゃないかな、なんて思いました。

最後に、コルクラボの熱気がすごかったので、少しご紹介したいと思います。

こちらがメイン会場。ずっとこれくらいの人がいらっしゃいました。

サディの部屋。私も相談したかったなあ

噂の頭の香り嗅ぎ合えるカフェ。さすがに勇気がなかった

このときは知らなかったのですが、あの有名な!「ジュニア空想科学読本」で大人気の柳田理科雄さんだったらしい。

引き続き、noteでは実際の社内のイベントや日々のワンシーンを発信していきますので、これからよろしくお願いします。

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