生きる意味は、なくていい。

私は、高齢者介護の施設で働いています。

高齢者の方の生活を、手助けする仕事です。

この仕事をしていて、感じたことを、少し記していきたいなって思います。


知識や思考が
生活の重荷になることがある。

そこは、注意しておかないとだめだなって思います。

高齢者の方は、
老いて病んでやがて死んでいく。
この高齢者の方の食事・入浴・トイレを手助けする。
基本的には、これが介護だと思います。

このことに対して、
同じことをする毎日を繰り返すだけの仕事。意味が感じられない。やりがいを感じられない。
って、思う時期が、介護職にはきっとあります。

高齢者の方を支えたって、
時間がたてば、多くの場合、病状は重くなる。
この人たちが、社会の役に立つことはないと思える。

高齢者の方、利用者様自身も、そう感じておられる。
「私なんて、早く死んだほうがいいのにね。そう思うでしょ?」と
介護職に、時折、問いかけてこられる。

この問いに、どう答えるか?ここは、介護職が一人前になるにあたって、踏ん張りどころだと思います。

私の答えは、

はっきり言って、人生に意味なんて見いだせなくってもいい。

です。

人生・生活は、そこに意味を見出せなくてもいい。

この人生にどういう意味があるの?
この介護にどういう意味があるの?
この生活にどういう意味があるの?

そんな難しいもの、難しいことじゃなくて、
明るく軽やかに生活しているだけで、きっといい。

それが、人生なんだと思う。

人間が思考して、人生が始まったんじゃない。

気づいたら、人生が始まっていて、そのあとで人間は思考を始めた。

人生は、人が生活をする。
誰かと一緒に生活をする。

ただそれだけでいい。

その中に、
明るさ軽やかさがあって、
時に、うまくいかないことに感情的になって。
時に、うれしいことがあって、はしゃいで。

これが生活で、生活は人生の基盤だと思います。

この生活の部分
に比べたら、
政治とか
文明の発達とか
科学の発展とか
そういうのは、外側のことです。

各人にとって
もっと、大事なのは、その中心。
つまり、当たり前の生活。
だと思うのです。

まずは、感じよう。
って思います。

人生を。生活を。

考えるのは、そのあと。

ともに生活する日々を
ともに仕事をする日々を。

介護職は、高齢者の方と楽しんで過ごしましょ。

難しいことを考えなくても

介護を楽しめる介護職。その人生は、いい人生です。

高齢者が楽しい日々を送る世の中。それは、いい世の中です。

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