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伊豆わさび食品 わさび・加工品

静岡県河津町の「伊豆わさび食品」さんにお邪魔しました。

地元 伊豆のお土産の定番、わさび漬けや茎わさび。
お土産品という性質上もあるのか、どうしても添加物入りが多い中、
こちらのわさび加工品は無添加!
どんな方が、どんな想いで作られているのか知りたくて、いざ河津へ。

美しすぎるわさび田!~世界農業遺産の伝統栽培~

左手、圧巻のわさび田。遥か先まで続く。

伊豆わさび食品さんは、200年続くわさび田を代々ご家族で守るわさび農家。
今回の取材には8代目 渡邊昌昭さん、9代目 渡邊武彦さんが対応してくれた。
8代目の奥様含め3名でわさびを生産し、自前で加工まで行う。

加工場のあるご自宅から、険しい山道を車で15分。
車を降りた瞬間、瑞々しい空気とキラキラ光る木漏れ日。
「ここで育つ作物はよいものに決まっている!」
そう確信させられるような美しいわさび田がその先に広がっていた。

9代目の渡邊武彦さんは、東京の卸売り市場でわさび等の競り人を担当。
全国各地のわさびを見極める経験を積んだ後、実家に戻り就農というキャリアの持ち主。

世界農業遺産に認定されている、静岡水わさびの伝統栽培「畳石式わさび田」。
ろ過装置のように石を組み、わさび田表面と内部に水を通すことで水温の安定と栄養分や酸素の配給を実現。高品質なわさびを一年中、安定的に出荷できる。
渡邊さん親子はその栽培技術を脈々と受け継いでいる。

※静岡わさび農業遺産推進協議会HPより

サスティナブル!わさびは自然に寄り添った作物。

わさびは山の湧き水で育つ。
わさび田を流れる水は直接川に行きつく為、農薬の規制も厳しい。
そのため、必然的に低農薬または無農薬での栽培となる。
蝶が飛び交う雄大なわさび田は美しいが、その裏には虫害の苦労もあるそう。

そして、わさびは捨てるところが一切ない。
根の部分は生わさびとして出荷。
茎の上部分はわさび漬けに。
茎の若い部分は茎わさびに。
春に咲く花は食用に。
種は育てる。
葉の部分は料亭等で飾りとして使う。
それらに使えない部分はみかん畑の土押さえに使う。

昨今多くの人が気づき始めたサスティナブルな循環が、200年も昔から変わらずここにある。

自然丸ごとがフィールド!わさび農家の苦労

わさびの栽培には水の管理が何よりも大切。
大雨が降れば、夜中であっても上流で水の流れを変える作業を行う。
全て湧き水なので枯れることもある。

実際に見るとものすごい量の湧き水が流れ続け、わさび田の水は清く透き通っている。全て山の水なので、毎日の天気や気候にどれほど影響を受けるかと考えると計り知れない。
自然を絶えず観察し続ける、昔ながらの勘も必要になってくるのだろう。

無添加!お墨付きの手づくり加工品

多くのわさび漬けが販売されている中で、厳選された商品だけが認定される「静岡水わさびの逸品」。伊豆わさび食品さんのわさび加工品3品が認定を受けている。いづれも添加物不使用だ。

【わさび漬け】吟醸の酒かすを使った、他にはない贅沢な逸品。
商品左上の金色のシールが認定商品の証。
【わさびの花、くき、三杯酢『天城の春』】さわやかな辛味が味わい深い、優しい味。

無添加で作る苦労、その想い。


日持ちがする商品が、どうしても消費者に好まれる現状。
その中で賞味期限が短く、販売しづらいであろう無添加を貫くのは並大抵ではないはず。根底にある想いを聞いてみた。

「私達はわさび農家だから」
と渡邊さん。
「わさび本来の味を届けたい。からしを入れたら、辛味が長持ちするから、おいしく食べられる賞味期限も長くなる。だけどそれはわさびの辛さじゃないからね。」

手塩に掛けてわさびを育てているからこそ、余計なものは入れたくない。
わさびそのものの良さを味わってほしい。
穏やかな言葉の中に流れる熱い想いは、日々自然と誠実に向き合う人の本物の言葉だった。

わさび農家さんだからこその逸品を是非!

鼻にすっと抜ける辛味は驚くほどさわやか。

伊豆に行った際は是非、伊豆わさび食品さんの商品を探してほしい。
(「フードストアあおき」でも取り扱いあり)

優しい辛味の奥にある、豊かな自然と、それに寄り添う渡邉さんの想いをたっぷりと感じて!

伊豆わさび食品さんのインスタグラム↓



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