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鑑賞ログ「NOPE/ノープ」

220830@TOHOシネマズ上田

ジョーダン・ピール監督作品。それだけで観ることにした。嫌な気分になる映画が観たい時もある。「ゲット・アウト」の衝撃をまだ忘れることができない私。「アス」はダメだったんだけれど。あの作品も途中までは良かったけれど、ちょっとスケールが拡がる部分がノリきれなかったんだよなぁ…。

さて、映画の都・ハリウッドの片隅の牧場。父と子で経営するそこは、映画の黎明期から映画界に馬を提供しており、唯一の黒人家族が経営する牧場だ。久しぶりに映画の現場からお声がかかり、撮影を控えたある日、馬を調教をしていた父が空から突然降ってきた異物による事故で亡くなる。その日以来、彼らの牧場では不思議な出来事が起こる。
撮影現場に行けば、主人公・OJ(ダニエル・カルーヤ)は父と比べられ軽んじられて仕事はうまくいかない。先細りの生活は、近くでスティーブン・ユァン演じる元子役のリッキーが経営する遊園地に馬を売らなければならないほど。
そんな状況を脱するため、主人公OJと妹のエメラルド(キキ・パーマー)は一発逆転を狙う。その方法は…自分たちの家と牧場の上にいつからか居座っている謎の物体の動画を撮ることだった。果たしてその目的は果たされるのか…という話。

うーむ。ちょっと期待には届かずノリきれなかったな…。冒頭の不穏さはとてもいい感じ。伏線の回収というか、挟まれるリッキーがらみの不穏エピソードはぬめっとした嫌な感じがして、それはいい感じなんだけれど、肝心の本筋の方に乗り切れない。鑑賞後の気持ちは個人的には「ミスト」を観た後の感情に近いように感じたな。個人的にSFが苦手というのも関係するかも。
自分の好きな監督が、自分の苦手分野に手を出した場合、その映画は観るべきかスルーすべきかという問題もある。みんなどうしているんだろうか。

「ゲット・アウト」の好きなところは、自分の心の奥の人に触れられたくない部分に針を刺されてニタニタされるような不快感があるところだったんだけれど、今回は監督が刺しているツボがちょっとそれが自分の嫌なツボとは距離があった、という感じかな。ま、「アス」もちょっとズレていたんだけれど、今回はさらにズレているという感じ。これって軌道が戻ることあるのかと不安になってくるな。ま、次回に期待。SFとか恋愛映画でありませんように…。
ということで、まだ自分的ジョーダン・ピールランキングは「ゲット・アウト」が1位譲らず。

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