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麻生田町大橋遺跡 土偶A 28:馬背岩から日月岩

ヘッダー写真は豊川市の砥鹿神社(とがじんじゃ)奥宮表参道に生えている青だもですが、かつて、日本のプロ野球選手の多くが使用していたバットに使用された木材ということで知っていました。イチロー選手は大リーグに移籍してからも使用していましたが、イチローに関するTV番組の中で、青だもが不足して手に入らなくなり、別の木材に変更せざるを得なくなったたという紹介がありました。しかし現在、大谷選手は大リーグでアオダモバットを使用しているという情報があり、ふたたび、手に入るようになっているのかもしれません。
日本列島では沖縄を除く北海道から九州の山地に広く分布しており、『庭木図鑑 植木ペディア』
(https://www.uekipedia.jp)によれば、かつて北陸地方では青だもを水田付近に植栽し、その発芽状況から気象を推測して農作業の目安としたといいます。
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参道の通っている馬の背に形状が似ていない岩に「馬背岩(うまのせいわ)」の名称があるのは謎だったものの、岩に取り掛かって四つん這いになって登っていくと、途中からこの1枚岩を加工して石段が削り出された通路に変わった。

砥鹿神社奥宮 表参道

石段下には踊り場のようなスペースがちゃんとある。
しかし、この石段はすぐに尽き、砥鹿神社奥宮の表参道は何となく判る急な通路になって上方に向かっているが、もはや道とは呼べない状況になっている。

砥鹿神社奥宮 表参道

通路には石段とは呼べないものの、加工された段になっており、四つん這いなら登れる状況だ。
参道途中には自然にできた石段も多いのだが、段が巨大で両手も使わなければ、とても登れない。

砥鹿神社奥宮 表参道 自然の岩段

前記のように岩山の通路は加工された段と自然にできた段とが繰り返し現れ、上方に向かっている。

下記写真のように石段になったと思ったら、途中から石段じゃないんだよね。

砥鹿神社奥宮 表参道

そしてネット情報から、階段状ではあるものの、通路全体が平面的に延びていることから、「馬背岩」の名が付けられたのではと思えててきた。

本宮山南斜面には領家片麻岩(りょうけへんまがん)や花崗岩が分布しているというが、領家片麻岩は花崗岩がマグマの上昇に伴って発生した高温低圧の条件で変成を受けた岩のことだという。
領家片麻岩には赤く透き通ったガーネットの結晶が含まれることがあるという。
自然に階段状に割れ目が入っている、このあたりの石は花崗岩ではなく領家片麻岩のようだ。
領家片麻岩は中央構造線の内帯(北側)に接する変成岩で、名称の「領家」は奥領家(浜松市天竜区水窪町奥領家)という地名に由来するという。

帰途のこのあたりは足を掛ける石の落差が大きく、登りよりも下りの方が脚に対するダメージが大きかった。

さらに進むと、表参道は急峻になり、本当に「山登り」になった。

砥鹿神社奥宮 表参道

それが続く。

砥鹿神社奥宮 表参道

すると、平面の広い石の前に出た。

砥鹿神社奥宮 表参道 日月岩(ひづきいわ)

案内板には以下のようにある。

砥鹿神社奥宮 表参道 日月岩 案内板

だが、どれが「日」で、どれが「月」なのか判らなかった。
どうやら縦横格子状に走っている割れ目を縦棒と横棒でできている「日」「月」の文字に見立てているようだ。
どこが弘法大師の書なんだよ。

日月岩(ひづきいわ)のすぐ先には日月岩よりも巨大な岩があり、個人的にはこちらの方が印象に残っているのだが、この岩に名前は付いていなかった。

砥鹿神社奥宮 表参道 巨石

この巨石の前あたりから、表参道に再び土が現れ始めたが、この先はどうなっているのだろう。

〈この項続く〉

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