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飲食業界から見た89年バブルと24年株価バブルは大違い~42,000円超えたら急落するかも

私は株に興味がありますが、株を買っていませんし持っていません。
2月22日にとうとう最高値更新しましたね。
株の素人の私ですが、飲食業界から見た2つのバブルの差を参考に投稿します。

サントリーの新浪さんのように買わない方がいいという方や、証券会社界でも慎重にという方と、まだ伸びしろ何倍もあるからどんどん買いましょうと煽る方まで様ざまです。

1989年のバブル期

大分市の歓楽街の都町で、この頃の居酒屋は、料理コース10品とお酒飲み放題がついて税込6000円~6500円が主流でした。もっと予算のある方は7000円以上の方も多くいました。少し羽振りのいい方は食事はすべて1万円以上です。何しろすべて会社経費で落とせた時代ですから。

「込々(消費税込み、飲み放題込み)で5000円のお客ばかりだから儲からないね」という当時の店長のことばが今でも耳の底に聞こえます。24年の今、お金を使いたくない若者が行く店は、8品のおつまみとビールなし飲み放題で税込み3500円未満です。

このバブル期は、

渡すチップは10,000円単位
それまで1,000札1枚のチップ(スナックのホステスに渡すお金)が一挙に10,000円に跳ね上がりました。中には目の前で3万円のチップをはずむお客さまも見ています。

年収1,000万円のサラリーマンに1億円の融資が出ていた時代
当時新聞で見ましたが、年収1000万円のサラリーマンに10倍の融資が平気で出ていて、そのお金でワンルームマンションを建てて利殖に走りましたが、1年後あえなくバブリーに金融機関から差押えを受けました。

バブルの波は2年かけて波及し2年かけて引いた
東京のバブルが始まってニュースで見ても、九州の大分に波及するまでに2年かかりました。一挙に地場資本の郊外飲食店が軒並み生まれました。私一人でも年収2000万円弱まで行ったこともあります。

2年遅れで来たバブルの満ち潮は、東京ではじけた後も2年かかった引き潮で元に戻りました。

とにかく狂乱の万札が飛び交う世界でした。
何よりも数年間の時間をかけて経済全体が膨れ上がった時代。

今のようにコロナ過で抑え込まれて、やっと以前の80%回復といった復興期の姿とは大違いです。

2024年の株価バブル絶頂期(2月~4月?)

ひとことで言えば他力本願の要因による株価のバブル。アメリカの好調や中国の経済不況、若者の貯蓄傾向などに支えられたと言っても、国内の好調さは半分以下であり、しかも給与のアップは半ば国策的なものです。

89年の本物のバブル期に比べて、本物らしさや力強さは、少なくとも飲食の世界から見ても、全く感じません。

バブルと呼ばれる限りいつかは急落するでしょう。

ただしこのバブルには、下支えする市から強さはありませんから、クッションなしのいきなりドスンとくる落ち方になるのではと思います。

25,000円時代以前から株を持っていた人
しっかり稼げますね。売り時を間違わなければ。

2023年後半から株を買った人
少しは稼げるかなと思いますが、40,000円を超えてからいつ売るべきかをずいぶんと悩むと思います。詳しくない人は、少し早めに見切りをつけたほうが安全かもしれません。

2024年の年初から株を買った人
みんなが買っているから乗り遅れないように有り金はたいて買う人です。
この多くの人は、もっと上がると最後のジェットコースターののぼりの頂点まで持っている人、ぱちんとバブルがはじけてしまえば真っ逆さまになる運命です。

いま2024年を一つの転機として、デフレ経済がインフレ経済に変り、インフレによる生活の圧迫が節約志向を高めつつあります

こういう時期は、売上推移、客単価推移、客数推移を週単位でデータを見ながら、ウイークポイントが見つかれば、即座に手を打つことが大切です


いつの時代もお金をもたない貧乏人の庶民が金持ちに踊らされます。
証券会社の買え買えと煽っている人たちは、はじけたら自己責任と言い代えます。責任は取ってくれません。

新浪さんの親切心に大いに共感したので私もこの投稿をしました。

(了)

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