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飲食店未来学50:ぶっちゃけかんたん繁盛計画づくりとメニューづくりをご紹介

未来学50回目を記念して?趣味が高じて、自ら「食べもの商売を始めます」という方の開業手ほどきを投稿します。200ページの本を読むよりもはるかに簡単です。

開業後の月間の支払い額を計算する

売上高から食材にかかる費用(食材仕入高)を支払い、残るお金から店舗の維持経費(家賃、人件費=生活費、水道光熱費などの固定経費)を支払います。開業費用を金融機関から借りた場合は銀行返済月額が加わり、売上が出るため消費税の支払い(インボイス参加店)も加わります。

必要な粗利総額=固定経費額+銀行返済月額+消費税額(+社会保険料の半額で経営者負担分)の合計が稼ぐ目安になります。

必要な売上高はお店の業態で違う

どんな食べ物を売るか、廃棄ロスがあるかどうかを判断します。たとえばパンやケーキ、デザート類の原価率は概ね20%~30%以下ですが、売れ残ると5%~20%も廃棄しますから、その分もすべて原価に入ります。

仮に月間で45万円の粗利が必要な場合はこういう計算になります。

(食材原価率35%の食べもの業態の場合、利益率は65%なので)45万円÷利益率65%=69.2万円≒70万円以上あればいいとわかります。

他の原価率、利益率の場合はこうです。

原価率30%の場合 45万円÷利益率70%=64.3万円、原価率38%の場合 45万円÷利益率62%=72.6万円となります。月間の食材原価率が40%を超える業態であれば、利益率が悪い業態ととらえてください。利益率が低くなるほど多くの売上高が必要です。(例:スシローさん)

初めての開業は地域のニーズが高く庶民性のある業態を選ぼう

飲食店でなくてもいいのです。自分で作って自分で売る。自営業の始まりです。自分らしさを発揮できます。人づき合いの中から立ち上がり、なくてはならないお店へと成長します。

●麺類を調理して売る業態(たくさんあります)(価格も手頃)
●小麦粉、蕎麦などの粉を使った料理の業態(たくさんあります)
●串を使う料理
●小鍋を使う料理
●鉄板を使う料理
●天ぷら鍋(またはフライヤー)を使う料理
●オーブンを使う料理

ひとつの調理機材で多くのメニューを考えましょう。

売りたいメニューから売れそうにないメニューを引くと、売れるメニューが選べる

開業して失敗する方の大半は、「売りたいメニューが売れなくて失敗した」ということになります。そもそも売りたいメニューが売れるメニュー=お客さまに買ってもらえるメニューということではありません。保証は一切ないのです。(料理に自信があり過ぎる人が落ち入る罠ですね)

男性の店主が女性に売りたい料理を作った場合は、利害が一切ない複数の女性に意見を聞いたり、試食をしてもらって絞り込めばいいのです。

商売の目安は<客単価>をいくらにするか


自店が有利になる客層帯を決める(開業後は変更しない方が良い)

客単価を高く設定すると対象客層は少なくなり、多くの来店者がある日は売上が上がり、少ない日は売上がよくありません。よほどの固定客数を持っていないと売上のアップダウンが付きまといます。

客単価を低く設定すると対象客層多くなるため、高客単価店よりも売上の変動幅は小さくなります。しかし、多くのお店がこの中価格帯にあるため、店舗間競争が激しく、他店との差別化要素が武器になるわけです。

売上達成のための客単価=月商目標額÷月間の営業日数÷1日の平均来店人数で計算できます。(来店人数は、午前中、午後0時~3時、3時~5時、5時~閉店時間でそれぞれイメージしてください)

飲食店の場合は、売上達成のための客単価=月商目標額÷月間の営業日数÷客席数÷客席回転率で計算できます。(客席回転率は仮に1.5回転でするとわかりやすいですね~ローカル立地の小規模一般飲食店の場合)


メインメニューの価格は、上は客単価×150%~下は客単価×85%の範囲にメニュー価格を展開させて、さらに平均客単価前後(100円違い)に40%くらいのメイン料理を配置すれば、間違いなく希望する客単価を実現できます

贅沢志向と節約志向が両立しているたべもの業界に変りました~節約志向だけではないのです

売りたい料理(買ってもらえる料理)であっても、多くのお客さまから支持されて繁盛店になるためには、対象とする客層が我慢できる価格の高さ以内で売られていることです。

価格を上げる、価格を下げる場合は、「料理をそっくり入れ替える」ようにしましょう。何も変わらない料理が価格だけ上がり続けると、どこかで売れなくなります。商品の持つ付加価値を変えれば価格が変わっても違和感がないという心理的な原則を知っていると、価格転嫁に失敗しません。

ご質問は下記まで
utsumiya.masahiro@gmail.com
    オードリー7

私の開業テキスト本と、とらねこさんとのコラボマガジンです。ご参考にしてください。

(了)

飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします