三月と九月

二十四節気。七十二候綴り。写真🍀 https://note.com/sakurair…

三月と九月

二十四節気。七十二候綴り。写真🍀 https://note.com/sakurairo333

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三月と九月

書くことが好きで ただ好きで‥ここにいます。 何度も何度も もう書けないと 諦めようとしたけれど やっぱり好きで戻りたくなる その繰り返しの四年間でした。 でも長い間ハイスピードで 書き続けてきたせいでしょうか 流れに逆らうように ふと立ち止まった時 感じてしまったのです。 自分の引き出しは空っぽで もうなにも残っていない そして伝えたいことも  もうないのではないか‥と。 そんな時 一緒に作品を作りませんかと 声をかけていただき 手を差し伸べてくださったのが 今回

    • 追伸‥三月と九月

      今日は三月と九月から 皆様にお伝えしなければならないことがあります。 二月の立春からスタートし七十二候にまつわる記事を五日毎にお届けしてきたのですが、 photographerあおさんが体調不良のため 今後暫く一切の創作活動をお休みされることに なりました。 この三月と九月は わたしの文章にあおさんの写真を添えさせてもらう形で進めてきたため フォトギャラリーやフリー画像をお借りしたり 自分の撮った写真などを使えば 一人でも創作できるかなとは思いました。 でも‥やはり あ

      • 桜始開‥さくらはじめてひらく

        『桜始開‥さくらはじめてひらく』             3月26日から30日頃 どれだけ長い間 この時を待っていたでしょう。 多くの花があるなかで 桜に関してはなぜか 『再会』だと感じてしまう。 また今年も逢えたね‥と。   桜の開花 その儚さ‥。 薄紅色のその姿‥。 静かにそっと咲いているのに その一瞬にすべてを捧げているかのように人々を魅了する。 これほどまでに 愛され これほどまでに 待ち焦がれ‥。 桜は日本人の心に 古くから寄りそってきました。 満開

        • 雀始巣‥すずめはじめてすくう

          『雀始巣‥すずめはじめてすくう』            3月21日から25日頃 二十四節気の「春分の初侯」にあたり 雀が巣を作り始める頃となりました。 窓の外からチュンチュンとかわいらしいさえずりが聞こえ、その声に誘われるように目が覚める朝は清々しく まるで雀同士がおはようと挨拶を交わしているようで心癒されます。  うつらうつらした意識の中そっと耳を澄ますと通りを走る車の音 カラスの声                 ピッピッピッ鳥たちのさえずり‥。 春眠暁を覚え

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          菜虫化蝶‥なむしちょうとなる

          『菜虫化蝶‥なむしちょうとなる』          3月15日から20日頃 ひらひらひらひらと春を舞う モンシロチョウ 楽しそうに嬉しそうに そして気まぐれに‥。 モンシロチョウにゆっくり近づくと ふわりと逃げてしまい 見つけた!とまた近づいても‥ またふわりひらひら。 そんなモンシロチョウとの追いかけっこは 楽しいひとときだったりします。 そしてあー春だなぁと 感じる瞬間でもあります。 モンシロチョウは 3月から11月頃まで生息しているので 実際は春だけではな

          菜虫化蝶‥なむしちょうとなる

          桃始笑‥ももはじめてさく

          『桃始笑‥ももはじめてさく』           3月10日から14日ごろ 花が咲くという意味で 『花笑み』という言葉がありますが 花が笑うという表現が愛らしくて‥わたしの大好きな言葉のひとつです。 『桃始笑』もまるであかちゃんが初めて笑ってくれた瞬間の喜びのようなそんな微笑ましさがあります。 実際に春の空の下ピンク色を纏いやわらかく咲くその様子は、あたたかくそして可愛らしく‥。優しい春をぎゅっと感じることができるのです。 春の季語に 「山笑う」という言葉がありますが

          桃始笑‥ももはじめてさく

          蟄虫啓戸‥すごもりむしとをひらく

          『蟄虫啓戸‥すごもりむしとをひらく』            3月5日から9日頃 二十四節気では「啓蟄」になり 冬ごもりしていた虫たちが這い出してくる時期となりました。 虫だけでなく動物や植物などもそろそろかなぁとかひょっこり覗き始める頃‥。 わたしたちも背中を押されるように重たい腰を上げ伸び伸びと深呼吸し空を見上げたくなりますね。 先日、桜の開花予想が発表されました。わたしの住む鳥取県は29日頃開花し4月3日から9日頃が見頃とか。 こんなニュースが流れると毎年な

          蟄虫啓戸‥すごもりむしとをひらく

          草木萌動‥そうもくめばえいずる

          『草木萌動‥そうもくめばえいずる』            3月1日から4日頃 家にあるカレンダーをめくり新暦ではまた新しい月になりました。 七十二候でも『草木萌動』となり明るい陽射しが差し込みあちらこちらで生命の息吹きが輝き始め躍動感を感じる季節の到来です。 あーわたしも動き出さなきゃ!と思わせてくれるような前向きな力が伝わってくるのです。 近年「萌える」はキャラクターや人物への強い好意や愛着心などに使われていますが 本来「萌える」には兆しや芽生えるといった力強い

          草木萌動‥そうもくめばえいずる

          霞始靆‥かすみはじめてたなびく

          『霞始靆‥かすみはじめてたなびく』            2月24日から28日頃 春の女神と呼ばれる「佐保姫」が 厳しい寒さの中わたしたちの元へ春を届けにやってくる季節が来ました。 「佐保姫」とは霞の衣を纏い 柳の糸を染め花を咲かせ 春の山野を司る神と呼ばれており この時期になると遠くの山々にうっすらと白い靄(もや)がかかり山全体がふんわりと そして雲や霞が横にたなびく様子が 衣の裾のように見えることからそう名付けられたと言われています。   やわらかなベールに包ま

          霞始靆‥かすみはじめてたなびく

          土脉潤起‥つちのしょううるおいおこる

          『土脉潤起‥つちのしょううるおいおこる』            2月19日から23日頃  二十四節気では「雨水」となり、降っていた雪が雨に変わる‥この時期。 「土脉潤起」とあるように 暦の上では寒さも緩み大地が潤い立つ頃なのですが実際は大雪が降ったりすることも多く 現にこの記事を書いている今日(2月17日)の朝もカーテンを開けるとそこは白銀の世界でした。 毎朝なかなかベッドから抜け出せず重たい目蓋と格闘しながらのスヌーズスヌーズスヌーズ。 そして何回目かの二度寝

          土脉潤起‥つちのしょううるおいおこる

          魚上氷‥うおこおりをいずる

          『魚上氷‥うおこおりをいずる』                 2月14日から18日頃   街全体がモノトーンに染められ灰色の空が広がる日々の中にも時折ひょっこり顔を出すやわらかな陽射しにわずかながら春を感じる瞬間がひとつまたひとつ‥と増えこのまま春が来たらいいのに‥と願わずにはいられません。 『魚上氷‥うおこおりをいずる』 川や湖の氷が割れ魚が跳び跳ねる時期となりました。 実際にその様子を目にしたことはないのですが今こうしている間にも水面を覆っていた氷がひび割れ魚

          魚上氷‥うおこおりをいずる

          黄鶯睨睆‥うぐいすなく

          『黄色睨睆 ‥ うぐいすなく』       2月9日から2月13日頃   「ホーホケキョ」 軽やかなうぐいすのさえずりは冬の寒さで硬くなってしまった心身を解かしてくれるようで 耳だけでなく心にも優しい音色ですよね。 可愛らしいその鳴き声を耳にするとなんだか思わず微笑んでしまいます。 古くから「春告鳥」と呼ばれホーホケキョと歌声を響かせながら わたしたちに新しい季節の訪れと 幸せを届けに降りてきて そして春の深まりと共に山へ帰っていくのです。 誰もが一度は真似したくなる

          黄鶯睨睆‥うぐいすなく

          東風解凍‥ はるかぜこおりをとく

          二十四節気の 始まりは立春  その初候 『東風解凍‥はるかぜこおりをとく』      2月4日頃から2月8日頃 春生まれのわたしは なにより冬が苦手で 誰より春を待ち焦がれていると言っても 過言ではないかもしれません。 新暦では元旦に始まり1月2日3日と‥ 一年の始まりに浸る間もなく 気づけばまた慌ただしい波に飲まれて‥。 毎年いつもそんな風に上手くスタートを切れず 気持ちを切り替えれないまま 一年がなんとなく始まって‥。 そんなわたしにとって 旧暦である2月4日は

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