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いたずらされても

今日は気になっていた新しい部屋を見に行こうと思っていたのですが、その前に猫たちを注射&検査の為に動物病院に連れていく用事がありました。

日本or海外に引っ越しすることになっても大丈夫な様に、チップを入れて、注射をして、検査しておくのです。いつもの獣医さんからは「1匹15分ぐらいだから、1時間くらいかかるかな」と聞いてましたので、予約の午後1時ぴったりに着くように事前に準備して出かけました。

我が家には、白猫、三毛猫、黒猫の3匹がいますが(注:トップの写真はうちの子ではありません。)、三毛猫はケージが大嫌い。前回の予防接種は連れて行けず、獣医さんに家に来てもらったので、その時からケージ慣れ、抱っこ慣れする様に練習を重ねました(笑

その甲斐あってか、一発でケージには入ったものの、暴れるので小さい方のケージに入れることはできず、黒猫用の大きなケージになってしまいました。黒猫も嫌がるもののケージには割とすんなり入れるので、今回は小さい方で。体のサイズとケージのサイズが合ってない。。。

クリニックは最近移転して大きくなったのですが、そのために運転ヘタな私は路上駐車するしかできなくなってしまったのですが(テクニックが足りない)、そこの路上で物売りしているおじさんが快く車を見ててくれます。何度か来ているので、既に顔見知りで、車から手を振りあう仲(笑)ありがたや、ありがたや~。。。インドのこういう所が、すごく好きだ。

さて、時間通りに着いたものの、どうやら他のスタッフがまだ到着していない様で、のんびりおしゃべりしながら待つ事30分。1時からで1時間って言ったから、2時に部屋見学の予約入れたのに。。。とりあえず遅くなりそうな連絡だけは入れる。行けたら行こう。部屋の契約も早くに進めたい。

白猫が一番おとなしく、チップも既に入れてあるので、最初は白猫から。診察台に乗せられ、前足をバリカンでぶ~んと刈られる。彼女の白い毛がふわふわ舞っている。前脚と首の後ろを一人が、後ろ脚をもう一人が、もう一人が注射針をもって対応する。検査のための血液接種だ。

「み゛ゃ~~。。。。。」

白猫は普段の注射程度なら我慢できる良いお嬢さんだ。そんな彼女が必死に「助けて~。。。。」と言っているようで、必要だとは言え、聞いているこっちも肩に力が入る。前足から少し、後ろ足から少し血液を採取して完了。

次は三毛猫だ。

三毛猫は家で注射を打つ時は大騒ぎするが、一瞬で済むので、今回も大丈夫だろうと甘く見ていた。

が、

一度診察台に乗ったものの、かじる、引っ掻く攻撃を繰り出し、アシスタントの手から文字通りジャンプして逃れ、物置の中に隠れてしまった。そこから引っ張り出そうとしたら、今度は獣医さんのデスクの下に。

しかし、それが逆に彼女の命取り(?)となってしまい、上にタオルをかけてぎゅうぎゅうにされ、前脚、後ろ脚だけ、交互に引っ張りだされて血液採取されてしまった。「ぎゃおおお~ん!!(絶対に許さないから!!)」と言っている様な断末魔の叫びを聞きながら、飼い主の私はやっぱりぎゅっと手を握り締めて聞いているのだった。

帰国したりした時に連れて行けるようにと思ってやっている事だけど、一生住めないかもしれない国に来て生き物を飼うとか、自分勝手だったんだろうか、とも考えてしまう。

何とか血液は採り終えて、さあ、チップを入れようと思った瞬間に、最後の力を振り絞って大暴れ。二つ並んでいた低い方の棚に上り、陳列していた商品を踏みつぶしては、蹴散らす。

おおおお~、やめておくれ。

何度かなだめて下に降ろすも、ことごとく失敗し、とうとう高い棚の上に上ってしまい、誰も手が届かなくなってしまった。

その際に踏み台にされた神棚も壊れてしまい、私は「ひいい~」と青ざめた。

この時点で15時を過ぎていたので、スタッフも疲れてしまい、三毛猫が下りてくるまで一休みすることに。私も今日の見学はあきらめた。

10分程待っても下りてくる気配がないので、棒でつついてみるが「シャ~!!」と威嚇されて効果なし。まだ黒猫は始まってもいないので、対応にかかる時間とスタッフの体力&安全を考えて、2匹は麻酔をかけることになった。そのためにもとりあえず、上にいる三毛猫を下ろさなくては。

棒でつついても効果が無かったので、スタッフは棚ごと前に傾けて三毛猫を降ろす(落とす?)作戦に出た。しかもそのままで。商品入ったままだよ?

棚を傾けるのに伴い、陳列してあった商品がどどどっと雪崩のごとく落ちてくる。私は棚と壁の間の方に落ちてしまった三毛猫がつぶれない様に慌てて引き上げ、ケージに入れて急いで蓋を閉めた。

ふぅ~。

辺りを見回すと、三毛猫が部屋中を荒らしまわったため、大惨事だった。

書類や、商品のペットフード、トイレ用品、薬、さらには神棚とお線香の灰が辺り一面に散らばっている。私は平謝りしたが、インドの人ってここで怒ることなく、むしろ「ワハハ!新しい店になったぞ~!!」と、笑い飛ばしてくれるとこがすごいな、って思う。

懐が大きいのか、面白がるのが好きなのか。やっぱりインドっていいな。

その後、2匹は麻酔を打たれたため、あっという間にチップの挿入と血液の採取は終わった。

帰宅後、まだ麻酔が効いているのか、三毛猫はよろよろしていて、黒猫は少し動いたかと思うと、微動だにせず寝てしまう。体がまだ自由に動かないのか、時々苦しそうな鳴き声がする。

いつもは元気過ぎて、ソファもカーテンもぼろぼろにされて、私もよく文句を言っているが、2匹がおとなしいのは変な気持ちだ。カーテンに上っているのを叱っているぐらいが実は幸せなんだな、と思ってしまう。

静かに、静かに、寝ている黒猫のお腹がちゃんと上下しているのを何度も確認しては、ほっとしてしまう。心配しすぎだろうか。

明日はいつもの通り、元気にケンカしているかな。

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