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失敗が糧になったと感じた時

先月から対応中の案件で、あまりにしつこくフォローアップしたためか、社内の担当者が嫌がって私の電話に出なくなってしまった笑

今でこそこんなにたくましくなった私だが、入社直後は繊細過ぎて、(もう辞めてやる!)と毎日思っていた。

その理由の一つは、入社後初めて対応した案件での大失敗だった。

その時の失敗を教訓として、今は日々の業務に活かしているが、その時の依頼者から連絡が来ると動悸が激しくなってしまうのはまだ乗り越え切れていない証拠なのかもしれない。



その大失敗した案件では、ある書類発行の対応をした。

この書類を持っている事により保証が受けられるので、海外との取引の際に使われる事が多い。そしてこの書類には保証期間があり、その期限が近づいていた。

10月の始め頃に、返却手続きについての問い合わせを受けた。今回も明確な答えが中々得られずに困ったのだが、社内各所に聞きまくってやっと回答を終えた。

これでほっとしたのも束の間、12月に入って再び「必要書類のAとBを準備しましたので、これを支店に返却すればいいんですよね?」と、「念のため」の確認があった。

具体的な問い合わせについてはいつも同じチームの同僚に確認しているのだが、一日経っても返信がなかったので電話で催促すると「ああ、書類を発行した支店に聞いてみて」と返ってきた。

おい・・・その程度の回答なら、さっさと教えてくれよ。一日無駄になったわ。

と思いつつ、担当支店に確認すると5分程で返信が返ってきた。

「必要書類のAとBに加えて、request letterも必要ね。」

・・・・ええ?そうだっけ?確か確認した時はrequest letterは不要なはずだったけど。

書類を発行した時の緊張感と恐怖が蘇り、「話が違うじゃないですか!」と言われた時に一瞬で引き戻される。

すぐに前回(10月)に確認した記録を見たかったのだが、残念な事にこの返信を受信したのは会議の直前だった。

私は気になる事はすぐに白黒つけないと気が済まない性分なので、会議の間中、「誰に確認取ったんだっけ。。。」「私の解釈が間違ってた?」「ああ、勝手にあれこれ書かなきゃよかった・・・」等と悶々と考えていた。

(幸い、会議は同僚が主導的に話をしていたので、特に問題はなかった)



会議が終わったか終わらないかのタイミングで、待ちきれない私はすぐにパソコンを開いて過去のメールを調べた。

しばらく検索していると、必要書類について確認のやり取りのメールを見つけた。やっぱり必要なのは書類AとBだけで、request letterは不要だった。

おおお~よかった~。。。間違ってなかった。

このメールを根拠として添付し、その時に確認を取った人(Aさんとする)もCCに入れて「request letterは不要のはずだけど、認識あってる?」と返信した。

すると、Aさんもこのメールに重ねて「この場合はrequest letterは不要」と補足してくれたので、(必要書類はAとBだけ)に落ち着いた。

自分の認識とは違う発言が返ってきても、冷静に違っている根拠を調べ、必要な人を巻き込んで解決に持っていける様になった自分に成長を感じ、ちょっと嬉しくもあった。

心拍数が上がるし、冷や汗が出るし、大変なのだが。



このやり取りの数日後、担当支店から「例の書類をキャンセルしたから(=書類が返却された)」と一行だけ記載されたメールが来ていた。

(ああ、じゃあ書類の返却が問題なく終わったんだな。)そう思って、しばし迷ったが、依頼者に「こちらで書類の返却の対応が終わったと支店より連絡があったのでお知らせします。」と連絡を入れた。

この案件については、始まりが悪かったこともあって、何をしても墓穴を掘り、悪い方向に行く様にしか思えない自分がいる。だからこの一言の連絡ですら、誤っているのではないか?と悪い想像が広がってしまうのだ。

人間は学習する生き物なので、過去の経験から『上手くいかない』事を学習してしまったのだろうと思う。

しかし、担当者からは「支店側からも直接ご連絡もらっています。3Kさんも慣れない中で大変だったと思いますが、この件はこれで完了になります。色々とありがとうございました。」と返信が来た。

このメールを見て、「ああ、あの時は苦しかったけど、がんばってよかったな」と、心底ほっとしたのだった。



この失敗から学んだのは以下だった。

  • 自分一人で対応できるかをできるだけ早く正確に見極める。

  • 対応できないと分かったら、すぐにヘルプをお願いする。

  • (見極めが不安な場合は、自分が思っているより早い段階でヘルプをお願いする。)

  • 相手の言う事が違っていると思う場合は、根拠を示して再確認する。

  • 焦る時、不安な時程、冷静でいられる様に努力する。

  • 再確認する場合は、(可能であれば)複数人に対して行う。

  • 適切な関係者を良い意味で巻き込んでいく。

・・・・すごいたくさん笑

今の会社では一つの案件に複数の部署が関わり、それぞれが完全に独立して対応を進めるので、ヘルプをお願いする判断の見極めは非常に大事なのだ。

依頼を受けたばかりの時は期限の見積もりすらまともにできなかったが、今回の書類確認の時は冷静でいられたし、最後は依頼者からも「ありがとう」と感謝の言葉をもらえた。

あの悔しかった、ひりひりする気持ちが、最後の一言でほっこりと報われた様な気持ちになった。

書類発行時の経験は苦しく悔しい思いをしたけど、逃げずに続けてきてよかったな、と思う。




入社直後の大失敗はこちら。未だにトラウマで、先方から連絡来ると動悸が激しくなるが、学びも多かったと言える。

大失敗の後の話。この時もまだ失敗からの学びよりも自分の『正しさ』を基に判断していて、危うくさらなる失敗を重ねるところだった。




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