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「フライドポテトのニュース」で、改めて思うこと、思い出すこと。

 マクドナルドのフライドポテトのことが、新しい年になってから、再び、ニュースになっていた。

 じゃがいものの流通に関わる、かなり政治的なことでもあるらしいので、それでニュースになっていたのだけど、まるでマクドナルドの宣伝のようにも見え、「Lサイズがなくなる前に食べたいです」と店舗に並ぶ人たちをテレビ画面で見て、そんなにポテトが好きな人が多いのかと、意外だった。

ポテトの戦い

 そんなことへの関心も、早くも微妙に遠くなっていた頃、こうしたTwitterを知った。

 これは、マクドナルドのポテトが品薄の時に、他社が黙っていない、という構図で、ビジネスの世界は、本当にすごいと改めて思い、こういう時のために、みんなが働いているのか、とも思えた。

 ただ、そんなにみんながポテトが好きだったのかどうか、よく分からなくなるのは、昔見た光景を、まだ少し覚えているからだった。

ポテトを捨てる高校生

 もう随分と昔のことだけど、マクドナルドが「サンパチセット」と名づけて、ハンバーガーと、ポテトと、ドリンクのセットで380円で販売していた頃があった。その当時、女子高生は、カロリーを気にしているので、ポテトは食べない、という噂が流れていたのを覚えている。

 それは、若い世代に対して、というか、ある世代に対しての、よくない噂は今も昔も多いので、話半分に聞いていたけれど、地元のマックへ行って、コーヒーを飲んでいた時に、そばの女子高生のグループが、セットを頼み、立ち上がる時に、ほぼ手付かずのポテトを傾けて、事務的に捨てていた姿には、ちょっと驚いた。

 もちろん、それで全部を語る気もないし、自分も散々、残した食事を捨ててきたのだから、責める資格も全くないが、視覚的にはインパクトがあった。そして、それは、さらに昔のことを、やっぱり、ちょっと思い出した。

捨てられるスナック

 1970年代初頭に売られていたスナックが「仮面ライダー」スナックで、それは、当時、テレビ放映されていた「仮面ライダー」があったからの商品だったのだけど、その頃、子供、特に男子だった人は、おそらく全員が覚えていると思う。

 それくらい爆発的なヒットでもあり、みんなが同じものを欲しがっていた時代でもあったのだろう。

 そのスナック一袋に1枚ついている「仮面ライダーカード」(一種のトレーディングカード)が人気を呼んで、そのカードを集めることに集中しぎるあまり、スナックをたくさん買って、カードだけを取って、スナックは捨てる、ということが、全国的に問題になった、ということがあった。

 という話になると、必ず、思い出を語る中年以上がいるけれど、私もその一人で、当時、中部地方に住んでいて、一学年1クラスの小学校に通っていたのだけど、クラスメイトの一人が、そのスナックが詰められている箱ごと買って、カードだけを抜き取り、箱のまま捨てる、という大胆な行為に及んだことを見つけられ、怒られた、という話を聞いた。

 かなり具体的で、その話題に主になっている少年の家は、金銭的にも豊かだったため、本当のこととして記憶しているが、そういえば、それを誰が告発したのかも、はっきりとしないままだった。

 それと似たエピソードは、「ちびまる子ちゃん」でも扱われていて、その告発は、作品の中では、まる子自身が行っている。私が通っていた小学校でも「女子が言いつけた」という話になっていたが、今となっては、その真偽すらもはっきりとは分からない。

 ただ、その「仮面ライダースナック」が捨てられる理由として、「まずかったから」というようなことも、よく言われていて、確かに、記憶の中の「ライダースナック」は、ほんのりと甘くて、カッパえびせんほどでもなく、ポテトチップのようでもなく、それほど美味しい記憶はない。かといって、私には、捨てる度胸も持てなかったし、やはり、それは、貧乏だったということかもしれない。

 同時に、このことが「社会問題」のようになったのも、「食べ物が捨てられる」ということが、まだショッキングなことに思われていたから、ただ捨てられるのではなく、「まずかったから」という理由が、(無理矢理にでも)必要だったようにも思う。

さめたフライドポテト

 最近は行けなくなったけれど、中年以上の、特に女性のグループのファミレスのテーブルには、フライドポテトがあることが多い気がする。そして、何人か以上で集まると、誰かがフライドポテトを注文する確率も多いような記憶がある。

 複数の人が集まると、それぞれに食べたいものを注文した後に、あって困らないものとして、「フライドポテト」がオーダーされるようだ。そして、そのフライドポテトは、多くの場合、最初は、みんなの手が伸びるものの、そのうちに、そのペースが落ちて、最後は、そのまま皿に残って、冷めていき、さらに食べ残される確率が高くなる。

 だから、フライドポテトは、それだけを食べたい、というような人は、おそらくは少数派のはずだけど、サイドメニューとしての「フライドポテト」は、もしかしたら最強かもしれず、だから、今回も、マクドナルドのポテトのことがニュースになったのかもしれない。

 私自身も、これがフライドポテト以外の何か(思いつかないけど)だったら、こんなふうに関心を持続できなかった可能性もある。

 じゃがいもは、最初、不人気で、それをフライにしてから、人気になった歴史があると、どこかで読んだ記憶もある。それだけの蓄積に支えられた底力があるから、他のサイドメニューはそう簡単に割り込めないのかもしれない。

 さらには、マクドナルドが日本に「上陸」した時は、銀座三越の中に出店したのだから、特にある年代以上にとっては、フライドポテトも、今だに「特別」な存在である可能性まである。

 

 今回もマクドナルドの動きに対応して、フレッシュネスバーガーや、ミニストップが素早く反応したということは、フライドポテト市場は、想像以上に大きいのだろうとも思う。

 知らないことは、圧倒的に多いと、改めて感じた。

フライドポテト

 隣町のマクドナルドまで自転車で行って、「ポテト(S)」を買って、帰ってきた。家で食べるのは初めてかもしれない。

 レンジで、少しだけ温めて、食べる。

 久しぶりのフライドポテトは、「あの味」だった。とても、安定していて、独特で、少し癖になる感じは、変わらなかった。

 なつかしいと言うよりは、「日常のひとつ」になっているのかもしれない。



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