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『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

ここまでのMCU作品で最も好きな作品を聞かれたら今作を挙げるかもしれません。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』はこれまでのMCUにはなかったシリアス路線に大きく方向転換し、かつ大満足のアクションシーンを見せてくれました。


本格スパイアクションが最高!

冒頭の、船の人質救出ミッションのシーンから今作のテイストはこれまでとかなり違うことがわかります。キャプテンの服もこれまでのコスチュームではなく地味な色(持ってたら明らかに目立つ盾を持ってますが)。ポップで大胆な作品の多いMCUには珍しく、かなりシリアスでリアル路線なスパイアクションです。ちょっと前に宇宙人と戦っていたのが嘘のように、泥臭く硬派な人間同士のファイトシーンが素晴らしい。他に銃撃戦もカーチェイスもあり、ファルコンが加わったことで派手な空中戦も繰り広げられます。アクションのバラエティが豊かでありながらどれも完成度が非常に高く、飽きさせません。

前作の『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』では敵は謎の兵器で人を消滅させていましたが、今回容赦なくウィンターソルジャーが人を撃ち殺しまくっていて、シリアス路線へ振り切る意思を感じます。

自分を信じるキャプテン

『アベンジャーズ』からの伏線ではありましたが、キャプテンは内部の者へも情報を開示しないシールドという組織へ疑念がありました。今回シールドがクーデターによって内部分裂したことで、キャプテンは組織や長官ではなく、自分の正義を信じて戦うことを決意します。これまで組織の命令で戦っていたキャプテンの成長を感じると共に、頑固な性格を考えると今後が若干心配な部分もあります。

常に誠実で自分の正義を貫こうとするキャプテンと、組織に属しながらも自分の暗い過去を払拭しようと割り切って戦うナターシャは対照的ですが良いコンビでした。キャプテンからつかず離れず見守ってもらいたいですね。

MCUの魅力を再認識

今作を見て、MCUは同じ世界観を共有していながら作品によって大きく雰囲気を変えていけることと、その大きなふり幅を受容できるのがMCUの強みだとあらためて感じました。

長官が自分を死んだことにして消息を絶つこと、ウィンターソルジャーことバッキーの行方、ナターシャがシールドの情報をネットに流出させたことによるシールドの立場の変化など、次回以降に持ち越したことがたくさんありますが、伏線のための作品というには見どころが多くとても好きな作品でした。


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