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大人の文学 赤毛のアン

誰もが一度は聞いたことのある「赤毛のアン」。

プリンスエドワード島という、カナダの東海岸に浮かぶ小さな島。
その島に住む、地味な老兄妹のマシューとマリラ。

実直で生真面目な兄妹が、追の決意で、とうとう養子を迎えることにいた。
小説のなかの、その描写にもなんとも言えない”決意”の表現がある。だが、男の子を所望していた二人に、手違いで女の子のアンが表れる。

「男の子以外は、私たちの何の役には立たない。」
(だから孤児院へ返そう、要らないから)

最初はそうに思っていた。
だが、想像力が豊かで普通の娘とは一味も二味も違うアンとの会話は、他人(特に女性)と話すことが苦手だったマシューを変えた。

アンの頭の良さ、想像力、素直さに二人はいつしか魅了され、手違いだったはずなのに二人はアンを育てたくなる。

「わしらが、あの子の役に立てるかもしれないよ。」

マシューのこのセリフに私は涙しました。

この発想は、紛れもなく、もう、愛だなぁと。



子供の頃、「赤毛のアン」は正真正銘の心の友だった。

アンの、「私、なんでも想像するの!」という発言に、私も”想像する”という楽しさを教わった。


子供の頃は、アン目線で見ていた物語が、いつしかマシュー、マニラ目線にもシフトできるようになっていたことに驚く。


アンの幼少期、アンの親友ダイアナや、思春期になってからのギルバートとの恋模様や、小説家になるまで、をざっくりと思い起こすことが出来る。

大好きなだけに、アニメや実写版映画でたくさん観てきたからだ。


夏の終わりくらいに出会った、こちらを読むまで、私は「赤毛のアン」を忘れていた。

世古さんが、まとめてくださったこちらの記事を読んでいただけるとわかりますが、登場人物の名前にもきちんと意味があるのです。

そして、英国の古典文学、シェークスピアやロバート・ブラウニング他などからの引用や比喩がわんさか入っていて、とても勉強になります。

また、宗教や、その当時のカナダの立ち位置(フランス領だったりイギリス領になったり、隣国の大国アメリカとの関係)、イギリスの歴史(スコットランドや、アイルランドはケルト系、イングランドはゲルマン系)なども垣間みれてワクワクが止まりません。

まさに大人の文学です。

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この数ヶ月で5巻まで一気に読んでしまいました!

私は、第5巻「アンの夢の家」が今のところ一番お気に入りです。

何回も泣いて、何回も笑って・・・内容もすっごく面白いです。

ちょうど一昨日第5巻を読み終え、第6巻を検索したところ、ちょうどタイムリーに11月10日発売予定でした!!!

すぐさま予約して、11月11日の本日、新刊本届きました!!!

刷りたてホヤホヤってなんかいいですね。


読むのが惜しい反面、とても楽しみです。

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