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倫理的な正しさと道徳的な正しさってなんだろう

どうも、べーやんです。

本文では『倫理』と『道徳』を以下の定義付けています

・『倫理』

属しているコミュニティ (国、社会、組織)における正しい行いを規定するもの

『道徳』

人としての正しい行いを規定するもの


ソシャゲのディレクターをしていると、しばしば短期的なKPIを意識してユーザに負担をかける施策を考えがちなのですがその際に、この施策をすることは人として正しい行いなのであろうかと自問自答してしまうことがあります。

ご存知のように、ソシャゲは行動経済学を駆使して非合理的な意思決定を誘発させる施策ばかりを打ち出しており、コンテンツとしての面白さを追求しておらず、本質的なエンターテイメントの土俵ではビジネスをしていません。

最近の例として、モンスト6周年の施策をあげてみます。

・じゃんけんで2億円山分け

「2億円」というデカい数字を前面に押し出している=フレーミング効果(実際はアプリ内でじゃんけん5連勝したユーザ全員で2億円を山分けする、また4人のチームが組めるのでチームを組んだ場合さらにその4人で賞金を山分けする。「賞金2億円」というフレーズがフックになり、インストールを誘発する)

・マルチじゃんけん

マルチガチャ=同調効果(仲の良い友人からの誘いや所属しているコミュニティで流行っていた場合、参加しないと相手との関係値が低くなる恐れがあるためやらざるをおえない。インストール増加や休眠ユーザのアクティブ化が見込める)

・期間限定カエサル登場

損失回避 (人間は得した体験よりも損した体験を強く感じる傾向にあり、損することを回避する習性があります。なので、期間限定、やらなきゃ損、先着○○人など制限がかかっている商品に対して財布の紐が緩くなりがちです。ガチャ課金の増加が見込める)

とまぁ、モンスト6周年の施策は上述したような効果を見込んでいるんではないかと思います。考えればわかるようなことを記述してすいません。

行動経済学をマーケティングに用いることはユーザの意思決定を運営の都合の良いようにコントロールするということになります。人間の欲望 (習性)を刺激して操るということですね。

今のソシャゲ業界はこれを正義と考えている人がたくさんいます。この考え方は資本主義社会においての倫理観としては正しいと思いますが、人のあるべき姿を規定する道徳的に正しいでしょうか。自分は本当に正しいのか疑問に思ってしまうんですね(;・∀・)

でも、道徳的に正しい行いってなんだろう、そもそも人として正しい行いってなに?と言われると自分も分からないので何にも言えないんですけどw

ただ、常日頃から人としてこの行いが正しいのか正しくないのかを意識している人は少なそうで、主観的でも良いので自分なりの答えを持っていることが重要そうですね。やっぱり、自分が満足のいく行いをしてユーザを楽しませたいですから。


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