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【リスキリングは学び自体が目的ではなくて、学んだ事をどう業務に活かせるかが大切です】

5年間で1兆円をリスキリングの支援に投じることを表明し、リスキリングが大きな話題になりました。おかげさまでDX推進の為のリスキリングに「クリエイティブ・マネジメント(アート×デザイン思考)」の講義依頼が多くなっています。

学ぶこと自体はいいことなのですが、新しい知識や技術、思考のフレームワークなどをビジネスに実装していかないと意味がありません。

人材が不足が深刻化していく中で新しいスキルを持った人材を社内で育てなくてはいけなくなってきています。特にDX人材や新規事業人材は多くの企業で求められています。

私は音楽配信からメタバース、ビッグデータまでIT系新規事業のプロマネをして来ましたが、全くの文系、むしろアート系です。プログラミングもできないしセキュリティ技術も詳しくはわかりません。

なのになぜ大きなIT新規事業開発プロジェクトに対応できたか、そこに必要だったのは創造力と想像力、そしてコミュニケーション能力だったと思います。

創造力はアイデア、想像力はユーザーニーズです。本質的なニーズを把握した上で、何がしたいか?どうしたいか?をエンジニアに明確に伝える事ができれば理系でなくてもクリエイティブ・マネージメントはできます。

大切な事はアイデアをどうやって共感と理解に繋げてシステムに実装できるか?です。

創造性や想像性、マネジメント力など人的スキルはフレームワークの基礎と姿勢を身につければ一生使えるスキルです。
例えば、私がプロジェクトの進行管理の部分で意識していることはわからないことは、わからないとはっきり問う事です。単に「わかりません」というのではなく興味を持って知ろうとする姿勢が大切です。これは、単にコミュニケーションだけでなく、運用上、わかった気になっていることが後になって大変大きな事故や問題発生につながる可能性が高いからです。

わからないことを、わからないと認めるからこそ、そこに学びが生まれます。そこに本質的な学びが生まれるからこそ、行動に結びつくのだと思います。つまり、自分の知らない世界への好奇心や興味を起点に能動的に学ぶ姿勢をうみだしてこそリスキリングが活かされます。
 
一方で、技術的な知識の様なデジタルスキルは短期間で高速に変化するので追いきれないという問題があります。AI、やクラウドサービス、さらにはNFT、仮想通貨、メタバースなどは概要を説明してもあまり意味はないと思っていて体験して初めてわかるものだと思います。本当に必要だと感じたら、まずは自分軸から興味をもって体験することをお勧めします。知識として知るより、受講者が興味関心を想起して体験するところまでできたら講師としての役割を満たしていると思います。


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