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【マネージャーはもういらない?もしくは全員マネージャー】

生産性重視の時代では、モノを正確に量産する必要があり、そこで必要とされるスキルは言われたコトを黙って正確にたくさん生産することが評価の基準にされてきました。
こういった生産管理的なシステムをAIや機械が担う社会になると生産性を管理する管理職(マネージャー)は必要なくなります。そこで、自律分散型の組織が注目される中で、マネジメントの必要性について考えてみました。

・マネジメントコスト
10人の部署に1人マネージャーがいるとして、仮に10万人の企業だとして、マネージャーの数は1万人必要で、給料が一般社員の2倍とすると人件費の20%がマネジメントコストに割かれます。マネジメントが必要ない自律分散型組織にする事でこのコストをスタッフに分配することができます。

・タイムロス
某王手代理で若手の退職理由の一つが意思決定の遅さだ聞いたことがあります。変化が早く、正解が見えない社会での意思決定には高度な情報収集力と柔軟な思考が求められます。情報を集めない、硬直思考で先進国で最も学ばない日本のビジネスパーソンにとって意思決定に足る情報と決断能力があるでしょうか?
更にこの階層が何層もある事で意思決定に時間がかかり、敏速な判断ができないことでビジネスチャンスを逃してしまうのです。

・縦割り組織
マネージャーは自身の管理統括する部署の売上を最優先します。それは自身の評価と報酬にひもづいているため、他部署から余計な(非生産的な)業務は請け負いたくないのは当然です。
その為、他の部署との関係性は常に硬直し、組織全体のシナジーを無視して自分の部署の利害を優先してしまいがちです。これが縦割り組織を形成します。
新規事業においては、各部署との連携はとても重要なのにも関わらず、マネージャーの権限で直接すぐに利益につながらない提案は拒否されてしまいます。この事で、自社内にある技術やリソースを使うだけのために無駄なコミュニケーションコストと時間が失われます。

これだけ見ても新規事業の環境において、管理職を無くして自律的に判断し、行動する能力を持った人才の集団にしていく事の重要性がお分かりかと思います。有能な人才の育成、社内の上意下達の環境改善などすぐには変えることは難しいでしょう。

理想的には自律分散型ですが、すぐには変われないとして、今できることは、トップがこの方針にコミットして自社のリノベーションを推進するコトを全社的に浸透させ、少しづつでいいので新規事業部が10年先の事業を担う重要な部署である事、その重要性と権限を少しづつ与えることから初めてみるのも一つの方法です。

今、企業が学ばなければいけないのは手段としてのDXスキルや取ってつけた様な制度化されたマネジメント手法ではなく組織のリノベーションと次世代の組織を踏まえた全員が自律的に自他をマネジメントでき、個々が自主管理の達人になる必要があります。その為の人才の育成が長い目で見た事業の持続可能性ではないでしょうか。


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