心から欲しいものほど秘密にしなきゃいけない気がしてた。外に出すためには綺麗に整えるんだと勝手に信じてきた。自分への制限には驚くくらい空気を読みすぎる。気持散らかってても収まり良いときだって出せる場面なら本音でいこう。

好きな人が好きだった草木については、おそらく花より詳しいと思う。たくさんの話、持つ知識なんかを聞くと嬉しくなった。お気に入りの梅雨を満喫しないままいなくなってしまったけど、穏やかに語ってくれた全ては無くならず消えずにここにある。

手放せない、文化遺産と言ってもいい形ある思い出。誰かに決められたのでは納得いかず、見えない身体のどこかにきっとずっと残り続けてしまう。それがみんな分かるから騒がない。時間目一杯使って固めた決意を何より大切にしたいんだよ。

毎日のように生きる辛さ生きていくことへの嫌気を聞きながら私は微笑む。喜びも苦しさも美しさも侘しさもこの世に生を受けたから感じられる。当たり前の前提を何度も確認しながら、まだ続くだろう道を行く。

最悪な日を紐解くとあちこちで何かを発見する。うまくいかなかった多くはそうなって良かったことで、その日の史上最低と決めるのはだいぶ後が丁度いい。こんなことを自分自身とゆっくり話し合えるのは、昨日今日では作り出せない自然の居場所。

頭の中を形にする人たちが透明な声で叫ぶみたいに叫ぼう。目に見える、評価する物があってもなくても関係ない。これがいいと思う最高だと思ってる、センスは理解してもらうものではなくて、同じ感覚の人に向けたかっこいい合図。

誰かの手助けや誰かが見守っていてくれてること、そして笑いかけてくれる全てに気づいて有り難さを感じるのは自分が変わってきたから。全身でいらないと突っぱねた頑なさは、ありがとうを贈る機会をこの手で減らしてる。白を黒にしなくても変化は寄せては返す波だと思ばいい。

わざと壊して破片を混ぜて作るモザイク、私にとっての出会いはまさにこれ。だからまずは粉々にしなきゃいけない、これまでの経験から思わず働く思考の癖。だってそうしたら見たこともないような事が起きるんだから。

歳取って食べられなかった物が食べられるようになるみたいに、死ぬほど嫌いだと思ってた人のいい所が、さよならする1週間前になってわかった。もったいないより得した気分になったことは誰にも話していない。

誰かと一緒にいると見失ってばかりで、ついつい忘れがちになって他人から安心を貰おうとする。片時も離れない存在の声は寂しいほど届きづらい。そして頼りにならないと勝手に決め込む。歯を食いしばったのも涙を堪えたのもあなたは誰より知ってるじゃないか。

一日一仕事一生懸命したら上出来とでも言うみたいに、ちょっとづつ手をつけてはそのままにしたものが家の中ちらほら転がってる。毎日やる事があるのは幸せなんだろうね。大変だ困ったと口にしながら絶対手を抜かないんだ。

好きなことやこれだと信じたもの、そう決めたことのどれもは似ていて広い意味で同じだと思う。ただ順番はどうであれ、選べる道の前で決めかねる人が行き着く先は「形になった好き」があること。直向きに取り組めるものは実にも花にもなっていくはずだ。