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「少なめで」と言ってくれたなら。

消費税改定やらキャッシュレスポイント還元やらプレミアム商品券やら最低賃金の改定やら・・・直接的に飲食店の経営にかかわることが一気に押し寄せてきた2019年10月が、ようやく終わりますね。

飲食店の皆様、お疲れ様です。

イートインが主体の飲食店において、お客様にお支払いいただく消費税額が増えることで、お客様の利用頻度や単価に影響がどの程度出てきているのか、多くのお店様にとって真摯に向き合わなくてはならない重大なポイントですよね。内税方式で、8%から10%に税率が変わるなか、販売価格自体を変えなかったお店様も、今後仕入れ含めコストがどのように響いてくるのか年末に向けて見極めが必要になってくるのかと思います。

そんな外食を中心とする飲食業の市場環境が厳しさを増す中で、飲食店様の経営土台となる、POSシステム・オーダーエントリーシステムを提供するでん票くんとして、今もっとも気になっているのは「食べ物を残す消費者」です。

昨日偶然入った横浜のオフィース街商業ビルの小洒落た洋食のお店。きれいなOLのお姉さんたちが食べ終えて席を立ったあと、偶然目にした彼女たちの食べ残しを見て、ちょっとした怒りと悲しみを覚えてしまいました。

 ご飯、ほとんど食べずに残していたんです。

私、生まれも育ちも、米どころ新潟でして、死ぬ前に食べたいものは?と問われれば、真っ先に「炊き立てのご飯」と答えてしまうようなご飯好きです。45を迎え、糖質制限で体重制限なども真剣に考えなければならない中年なわけですが、ご飯だけはセーブできません。

ふだんも何一つ父親らしいところがない私ですが、息子たちには、靴を脱いだら揃えて向きを正すことと、ご飯茶碗にご飯粒を残さないこと、この2つだけは厳しく伝えています。

この大の大人がご飯を残すのって、普通なんでしょうか。妙齢のきれいなお姉さんたちは、ご飯を競って残しているような印象で「私、これしか食べれないの」的な雰囲気をお皿に残しつつ、残飯となる運命のご飯の悲しそうなこと悲しそうなこと。。

一言、注文の際に「ご飯少なめで」と言えばよい話の気がするんですが、なぜ言えないのでしょうか。

フードロスという社会問題、世界規模でみれば食糧問題=飢餓に苦しむ人々が大勢いるという現実、農家の気持ち、飲食店にとっても原価にもかかわるし、残飯を破棄するコストや従業員の士気にも影響があります。ほんと、いろいろもったいなくて、残念です。

定期的にこの問題に対して国も施策を行っていますが、大概が「ドギーバック(持ち帰り箱)」の推奨が多く、一向に浸透しません。飲食店側にとっては食べ残しを持帰られて、万が一の食中毒がおこったり、容器のコストなどを考えても積極的に対応したいとは思いずらい企画です、よね。

お店側と消費者側、両者ともに、心理的かつコスト的に負担なく「すぐに」できるのは「ご飯少なめで」「ポーション小さめで」と気軽に言ってもらえて、対応できるコミュニケーションだけだと思うんですけど、難しいのでしょうか。

飲食店の予約ドタキャン問題など大きな話題になりましたが、地味にこの残飯問題も飲食店にとって重要な問題です。

どなたか、よい取り組みをされている飲食店さまご存じでしたら、ぜひアイディアを共有していただけませんでしょうか。多くの飲食店さまで一緒に取り組んで、日本から残飯を減らしていきませんか。

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