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「思考の整理学」

ネットサーフィンのごとく本から本へ、転々と乱読を繰り返す中で最近外山滋比古さんに辿り着いた。

知識と思考は反比例するというのは大人に適用できる感覚で、子供というか年少者とみなされる時期であり関係者との間では相当の知識量を超えた時点で頭でっかちと看做される不愉快な気持ちを思い出した。

そんな感覚の一方で、本書は随筆の類の本であるものの、俗っぽすぎずアカデミックすぎず、説教じみた感もなく現在を憂いているということもなく、まさに大学教授のおじいちゃんとの雑談といった趣で好ましく読み通せた。

個人的に、四方八方思案しながら喋ってしまったり、本を読みながら閃き閃き、なぜか縦書きの本なのに左から右に目線が移ってしまったり、スマホでメモをしながら思考を外に取り出して落ち着かせるのが常である。こういったメモに関する気付きや、忘却の解釈はとても共感できるものであったし、世に出て、前向きな気持ちやアイデアの強化といったことに寄与する仲間との関係性は無意識を意識化してくれた気がする。

老若男女、自分の気持に素直に会話ができる人はとても大事にしたいし、気軽に手放さない執着がこれからの人生では重要に感じた。


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