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まどろみの世界 VOL.1(パンクのフェスに行って感じた事について)

近々にあった面白かった事、興味深かった事などをあまり深く考えずに日記代わりと脳トレのために書いていこうかと思います。お暇ならお付き合い下さい。(確認が面倒という事もあってエビデンスはあやふやなので資料的な参考にはしないで下さいね)

先週、KAPUNKというパンク・オンリーのサーキット・フェスに参加しました。
何年かまえから「パンクを取り戻せ」をコンセプトに開催されているようです。
今年は新宿ロフト、ナイン・スパイス、ACBの3会場で三日間。105バンドが出演しています。
僕は中尾憲太郎と中村達也がやっている勃殺戒洞を見たくて、このフェスを知りました。

ラインナップを見たらAUTO-MODの名前にびっくり、さらに80年代からやっていて雑誌BURSTで名前を良く見かけたバンドがいっぱいあって、まだやってるんだと驚きました。

会場に着くと、レザー、スタッズ、モヒカン(カラーリングあり)眉毛なし、路上タバコというハードコア不法集会を想い起すような、絶滅した思っていたパンクスが街角に大勢たむろしていてびっくり。

階段を降りる途中で手すりにおいてあるドリンクをぶつけて落としてしまい、みたらモヒカン、革ジャンとかなり気合の入ったパンクスと目があいました。一瞬青ざめました。

そんな所置く方が悪いというのもありますが、ここで揉めても面倒なので「すいません、買った来ますよ、何飲んでたんですか?」と聞くと「黒霧の水割り」という事で地下3階を往復して渡すと「悪いなぁ」と良いヴァイブスで受け取ってくれた良かったです。

客席に入って見渡すとお客さんは格好はディスチャージみたいなファッションでもおそらく50代後半がほとんど、頭頂部が薄くなっているのも後ろからみるとかなり確認出来ます。
同年代の白人のお客さん(格好はパンクではない)普通のライブハウスでのイベントより多く見かけます。

そしてライブが始まるとリフトとモッシュががんがん始まります。大丈夫か!と心配になりますが、抱え上げられた初老のパンクスは満面の笑み。

バイオレントかと思いきや客席に飛び込んだボーカルのケーブルを客がさばいたり、外れたマイクを挿し直したりと良いライブになるように非常に協力的なのには驚きました。

そしてバンドを見てたら「このボーカル、さっき黒霧買った人だ」と気がつきました。

音楽性からいえばほぼ同じ(差といえばギターソロの有無)なデス・メタルは 死、滅亡、悪魔、憎悪みたいなのかテーマなのですが、ハードコア・パンクは反戦、平和、非暴力、民主主義、さらに動物愛護までもが、テーマになるんです(多分ディスチャージとクラスというバンドの影響かと思います)

なのでMCでその彼も「戦争と死刑は世界から無くそう」と話してました。そりゃドリンクこぼした人に暴力を振るう事はしないよね。と納得です。

音楽とルックは限りなく暴力的なのにメッセージは限りなく平和的。そして観客は初老でピースフル。これはアイドル現場とも重なる部分はありますね(そういえばレジェント・ハードコア・パンクのメンバーがBiSのオタになっているなんていう話もありました)

ライブが終わって地下3階からギターを持って上がってきたメンバーを見かけたんですが、息があがっていてめっちゃ苦しそうだったので次回は小屋側でなんとかしてあげてください。

この人たちは一生パンクが好きで、パンク現場で青春していくんだなぁと思うと嬉しいです。

そういえば何年か前The Oldest Punk Band」という記事を見て、60年代からパンクを発明していた知られざるパンク・バンドなのか!と思ったらただの老人のパンク・バンドで拍子抜けした事があります。

それとお目当ての勃殺戒洞は中村達也さんが憲ちゃんの二人の打ち合わせなしリハなしの即興演奏。本来ならライブの一瞬でしかないかっこいいプレイが延々に続き続けるという絶頂感が続きつづけるようなスタージでした。最高なので是非一度見る事をお勧めします。


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